————————————————————————
ぴょんぴょんの「瀕死のキューバ」 ~キューバよ、新たな世界経済の手本になれ
貧しくても誇り高く生きる国だったキューバ
キューバと言えば、スペイン、アメリカに踏みつけられても、革命で立ち上がり、貧しくても誇り高く生きる国だろ? 2016/11/27 時事ブログにも書いてあった。「“キューバでは人々が誇り高く、屈することなく、威厳を持って貧しい生活を送っている”と書かれています。金で魂を売って、自国民を売り飛ばす売国奴なら、いくらでもいます。しかし、キューバは自由こそ最も大切なものだと考え、最後まで自主自立の精神を貫き通しました。それ故の貧しさなのです。」
物価超高騰キューバに1万円持って行ったら10倍の金になって大金持ちに
モヒート🌱 pic.twitter.com/ty5p4OlItL
— NOCHIKA (@pharmacist753) November 1, 2024
でも、そんなスペインも、19世紀に入って衰えてくると、キューバは独立を目指して戦った。すると今度は、アメリカがしゃしゃり出て援護射撃をした結果、1902年、キューバはめでたく独立した。が、アメリカに出番を与えたのが運のつきだった。
予想通り、キューバ独立後のバティスタ政権はアメリカに乗っ取られて、国民は低賃金で重労働をさせられ、貧困に苦しんだ。そこで立ち上がったのが、フィデル・カステロとチェ・ゲバラ。彼らが、アメリカからキューバを取り戻してくれたんだ。
1959年、カストロが首相になると、アメリカは経済制裁、国交断絶でキューバに意地悪をした。そこでカストロはソ連と手を組んで、キューバは社会主義国になった。そして、アメリカからの攻撃に備えて、ソ連の核ミサイルを配備した。
2019年のインタビューで、70才のキューバ人はこう言っている。「キューバは医療費、大学までの教育費、食料の配給といった生活に必要な出費がほぼすべて無料だ。(中略)...贅沢な暮らしを望まなければ誰もが人間らしい暮らしを手に入れることができる。」(東洋経済ONLINE)
そんなキューバに、2015年、ビッグプレゼントがあった。オバマ大統領が、キューバとの国交を回復し、「テロ支援国家」指定を解除したんだ。このおかげで、アメリカをはじめ、世界中から観光客が訪れるようになり、やっとキューバに明るい時代が訪れた。「キューバの人たちの多くが、この当時のことを『黄金時代』と呼んでいます。」(NHK)
「キューバ観光の魅力は、透き通るような青い海、世界文化遺産にも登録されている旧市街の街並み、町中を走るクラシックカー、そして、人懐っこい国民たち。また、他の中南米諸国と比べて、治安のよいことも旅行者が増加している一因として挙げてもよいだろう。」(東洋経済ONLINE)あ〜あ、これが長続きできたら、良かったんだけど。
国民の89%が貧困層
老いた兄妹の住む家は、一見りっぱに見えるけど、スペイン植民地時代の奴隷収容所だった。電球がないから真っ暗。雨漏りがひどくて、天井がボロボロ落ちてくる。水も汲んでこなければならないし、トイレも排泄物が流れなくて溢れてくるから、臭いし、蚊が繁殖してデング熱で亡くなる人もいる。
タダじゃないよ、市場より安く買えるだけ。しかも現状は、約束されたモノが届かなくて、配給のみで暮らしている人々は餓えているそうだ。インタビューに応じてくれたキューバ市民はみな1日1食、よくて2食って言ってた。
たしかにキューバは、ベネズエラとのバーター貿易で、石油の代わりに医療スタッフを派遣するくらいの医療先進国だった。でもね、今は優秀な医療スタッフも、給料が高い国へ移住してしまって、薬もなくて、医者にかかれなくて亡くなる人も多いそうだよ。
キューバでは、道端で観光客に声をかけて道案内したり、売春行為をする人々を、女性はヒネテラ、男性はヒネテロと呼んで、キューバ文化の一つになっているらしい。現在キューバでは、約89000人のヒネテラがいると言われている。
こんな彼女に付きそう彼氏も、また哀れだ。しかし最後に、SHOTA氏が二人に寄付を渡した後、彼氏が古い時計を持ってきたのには驚いた。キューバでは、もらったらお返しするのがルールだと。SHOTA氏「キューバの現状はひどいけど、人は腐ってないな、と思います。ほんま、温かい魂を持った人たちばっかり。」これが、キューバ人。もしかして、キューバの財産は「人」かもしれない。
それと、これまで15回の亡命を試みて失敗した男性のインタビューは? キューバの若者は、アメリカを目指して次々と島を脱出していて、その数、2022年1年間で30万人あまり。たった1年で約3%の人口が消えたことになる。(NHK)
キューバに課せられた制裁
トランプのしたことも大きいね。キューバに対して、150項目あまりの制裁を課したからね。主なものは1.アメリカから首都ハバナ以外の都市へのフライト禁止 2.クルーズ船のキューバ寄港禁止 3.アメリカからキューバへの送金の制限 4.アメリカ国民のキューバ観光の制限。(東洋経済ONLINE)
キューバの観光業は「ガビオタ」と呼ばれる、軍人グループ組織に支えられている。(東洋経済ONLINE)彼らは、軍関連工場などを民事利用して、独立採算でホテルなどを経営している。問題は秘密主義。情報公開がないこと。中で何をやっているのかわからない。(日本の科学者)
2021年1月13日付のキューバ政府紙「グランマ」は、こう書いている。「アメリカの支配に背く国に対して武器として国家テロリズムを犯すのはアメリカ政府だ」「どこの出身地のテロリストにであれキューバの領土を利用されたことはないし、彼らを組織化したり資金支援をしたこともない。また、アメリカを含める世界のいかなる国に対するテロ活動をするための領土となったともない」。(東洋経済ONLINE)
トランプからバイデンになって、アメリカからキューバの家族への仕送り、キューバへの渡航規制が緩和され、アメリカビザの発行、キューバへの航空便も復活して、少しは緩和されたけど、1962年以来から続く「禁輸措置」はそのままだからね。(BBC)
アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領は、米国による60年間にわたるキューバへの通商禁止を非難する国連決議を支持したとして、ダイアナ・モンディーノ外相を解任した。 https://t.co/QLb9dqUCz5
— mko 🇷🇺 (@trappedsoldier) October 31, 2024
キューバ経済が悪化したその他の原因
おまけに、年々威力も頻度も増すハリケーン。去年も、ハリケーン「イアン」によって、キューバ全体が停電した。そして今年も、10月18日〜21日の4日間、ハリケーン「オスカー」によって大規模な停電になった。
No es el apocalipsis zombie, sino uno mucho más letal: el apocalipsis comunista.
— América Rangel (@AmerangelLorenz) October 22, 2024
Así se ve La Habana luego de 5 días sin energía eléctrica. pic.twitter.com/vCCTrSt1wk
「ゾンビの黙示録ではなく、もっと致命的なもの、つまり共産主義の黙示録だ。 これが5日間電気がなかったハバナの様子だ。」
キューバの真の財産
何度も言うけど、人々の健全さ、それがキューバの財産だよ。でもね、NHKの取材で、2023年にキューバを訪れた人はこう言う。「私は2009年にも、バックパッカーとしてキューバを訪れたことがあります。南米各地を旅して、キューバにたどり着いた時、建物や使っているものは古いけれど大切に管理され、キューバ人のプライドを感じた記憶があります。ところが今回、14年ぶりに訪れてみると、古い建物がさらに古くなっているだけでなく、手入れが行き届かなくなっている場所が増えているように感じました。名物のキューバサンドもハムとチーズが手に入らないとのことで、街なかでは買うことができませんでした。地方の宿では停電が頻繁に起きたほか、ガソリンを求めて給油所をいくつも巡らなければならず、深刻な物不足を実感しました。しかし、それ以上に変化を感じたのは、キューバの人々でした。(中略)...今回、人々の顔からは、当時のような笑顔は消えていました。」(NHK)
「アメリカの経済制裁がなければ、というよりもアメリカと言う国家が無ければ、キューバがどれほど豊かな国になっていたのかは、残念ながら今となってはわかりません。キューバは自然農法の先進国で、自然農法を目指す人たちにとって、キューバは尊敬すべき国です。」(2016/11/26時事ブログ)
キューバと言えば、アメリカと国交が回復してから、観光客が押し寄せて、豊かになっているとばかり思っていましたが、こちらも「百聞は一見にしかず」で、ビックリ!
いったい何が、どうやって、こんな貧困のどん底に落とされてしまったのか?
案の定、犯人はあの国でした。(キューバの「テロ支援国家」指定は、2024年5月15日に解除されました。)