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「新しい世界経済秩序への移行」に伴う債務不履行、つまりユーラシアのジュビリーは、西側諸国の債務とIMFによる緊縮財政から南半球を解放することになる

竹下雅敏氏からの情報です。
 4月27日の記事で、ユーラシア経済連合(EAEU)の統合・マクロ経済担当大臣セルゲイ・グラジェフ氏は、「新しいデジタル決済通貨」について語っていました。これは、参加国の通貨を指標とした新しい合成貿易通貨に基づく、新しい世界経済システムへの移行への提案であり、このときの記事の引用元で、セルゲイ・グラジェフ氏は、「新しい世界経済秩序への移行は、ドル、ユーロ、ポンド、円での債務の履行を組織的に拒否することを伴うだろう。…アメリカ、イギリス、EU、日本は義務を果たすことを拒否し、自国通貨で保有する他国の富を没収したのだから、なぜ他国が返済や融資の履行を強いられるのだろうか?」と言っていました。
 今回の記事では、この「新しい世界経済秩序への移行」に伴う債務不履行を、「ユーラシアのジュビリー(復活祭)?」として記述しています。このユーラシアのジュビリーは、「西側諸国の債務とIMFによる緊縮財政から南半球を解放することになる。」のです。
 セルゲイ・グラジェフ氏は、“新しい通貨金融システムは世界を東洋と西洋に分けることになる”と言っていましたが、西洋の新しい通貨金融システムは、世界経済フォーラム(WEF) が推進するもので、「あなたは何も所有しなくなる。そして幸せになる。欲しいものは何でもレンタルできる。そしてそれはドローンで配達される」というものです。記事には詳しい説明があります。
 私たちにとっての問題は、「EAEU 加盟国の債務超過はほぼ解消されるかもしれないが、加盟の見込みがない米国をはじめとする欧米諸国はどうなるのだろうか。」ということです。
 コンピューターゲームや薬物で満足する人生で十分だという人たちは西洋型で良いのかも知れませんが、そうでないなら、私たち庶民にとっては西洋の新しい通貨金融システムは崩壊した方が良いのです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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富裕層がすべてを所有しないための通貨リセット
転載元)
(前略)
私たちは深刻な債務問題を抱えていますが、世界経済フォーラムの「グレート・リセット」のような解決策は、私たちが望む未来ではありません。今こそ、既成概念にとらわれない新しい解決策を考える時です。
 
古代メソポタミアでは、「ジュビリー」と呼ばれていました。利子のついた借金が膨らんで返済できなくなったとき、帳消しにしたのです。借金は帳消しにされ、債務者の牢獄は開放され、農奴は自分の土地を耕すために戻ってきた。これは、王が土地の所有者である神々の代理人であり、借金の債権者であったからできたことである。この聖書のジュビリーがどの程度実施されたかは不明だが、レビ記でも同じような政策が提唱されている。
 
そのような全面的な債務免除は、債権者のほとんどが民間の貸し手であるため、今日行うことはできない。銀行、地主、年金基金の投資家は、返済に関する契約上の権利を単純に帳消しにすれば、破産してしまうだろう。しかし、私たちは深刻な債務問題を抱えており、それは主に構造的なものである。政府は貨幣を作る権限を民間銀行に委譲しており、民間銀行は流通する貨幣供給のほとんどを利子付きの負債として作り出している。民間銀行は、元本は作るが利息は作らないので、最初の融資で作られた金額よりも多くのお金を返済しなければならない。以下のWorkableEconomics.comのグラフにあるように、借金は通貨供給量よりも速く成長する。2008年の金融危機のように、何らかの形で市場の暴落が起きると、返済不能になるまで負債が膨らみ、その盤石さは失われ、その過程で貧富の格差が拡大するのが普通である。
 

画像は「The Economic Collapse」より引用
 
今日、持続不可能な債務の積み上げに対する救済措置は「リセット」と呼ばれている。
(中略)
Truth in Accountingによると、2022年3月現在、米国連邦政府の累積債務は133兆3800億ドルで、これには社会保障や医療保険などの未積立分も含まれ、さらに悪い状況にある国もある。元投資銀行家のレスリー・マヌーキアンは大陪審の証言で、欧州諸国には44兆ユーロの積立不足の年金があり、これらの債務を満たす資金源はない、と述べている。マイナス金利のため、欧州の債券市場は事実上存在しない。唯一の選択肢は、デフォルト(債務不履行)である。懸念されるのは、現役時代にずっと払い続けてきた社会保障や年金制度が破綻していることに人々が気づいたとき、街頭に出て混乱が起こることだ。
 
それゆえ、もう一度リセットする必要があるのだ。しかし、民間の債権者は、自分たちがコントロールできるようなリセットを望んでいる。今、通貨安の回復にとどまらない新たなリセットが警鐘を鳴らしている。世界経済フォーラム(WEF)が推進する「グレート・リセット」は、世界を一種の技術的封建主義に閉じ込めるものである。
(中略)
WEFの提案の一部は、「8 Predictions for the World in 2030」と題したホームページ上のビデオにまとめられている。最初の予測は、「あなたは何も所有しなくなる。そして幸せになる。欲しいものは何でもレンタルできる。そしてそれはドローンで配達される」というものです。
(中略)
中央銀行に口座を持ち、連邦政府のデジタルIDを持つことが義務づけられる。適切な社会的信用度を維持している限り、わずかながら適切なベーシックインカムという形で福祉給付金が支給される。中央銀行のデジタル通貨は「プログラム可能」であり、配給され、管理され、あなたが道を外れたり公式のシナリオに同意しない場合はキャンセルされます。あなたはコンピューターゲームや薬物で満足することになる。
(中略)

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現実味を帯びている「ドルの崩壊」というシナリオ ~あるタイミングで対ロシア制裁に加担していない国は、次々に「BRICSが関与するデジタル決済通貨」に加盟する

竹下雅敏氏からの情報です。
 昨日の記事で、“ロシア大統領府は、通貨ルーブルと金やその他商品の交換比率を固定することを検討していることを明らかにした。実現すれば約1世紀ぶりの「金本位制」復帰となる”とのことでした。
 Kan Nishida氏は一連のツイートで、ロシアの「金本位制」復帰は、“アメリカ側にとって面倒な問題となりそう”だとして、分かりやすい解説をしています。
 “現在アメリカのインフレ率は8.5%。欧米はどの国でも現在大きなインフレ圧力を抱えています。放っておいたら金の値段にも上昇していく圧力があります。…金と固定されているルーブルの世界では変化はない。しかし、ドルの世界では金と、さらにルーブルに対しても大きく価値が下がることを意味します。ドルで取引する西側諸国は、域外からの輸入品が高くなることを意味します。…ただでさえ食糧危機、エネルギー危機が騒がれています。中東、アフリカ、アジアの多くの国はロシアの穀物に頼っています。価値の下がっていくドルを保有し、取引に使い続けたいと思うのでしょうか。”と言っています。
 恐らく、あるタイミングで対ロシア制裁に加担していない国は、次々に「BRICSが関与するデジタル決済通貨」に加盟することになり、ドルの崩壊というシナリオが現実味を帯びてきます。
 Kan Nishida氏は、“軍需産業とネオコンに乗っ取られたバイデン政権は1手先まで考えるのが限界のようです。”と言っていますが同感で、彼らは今でも「核の先制攻撃」によってロシアを滅ぼせると思い込んでいるのではないかと思います。
 ネオコンが多極化の世界を受け入れるはずがないので、ウクライナのナチス同様に殲滅されるよりないのですが、駐日ロシア連邦大使館がロシア国防省のトップニュースとして、「米国はロシアがウクライナで化学兵器、生物兵器、戦術核兵器を使用したと非難するために、3つのシナリオを用いることを計画している」とツイートしているように、彼らはこうした偽旗でロシアを悪魔化し、ロシアを不安定化することでプーチン大統領を倒そうとするでしょう。しかし、これがうまくいかなければ、「ロシアへの核先制攻撃」を正当化する偽旗を実行に移そうとするでしょう。
 私たちが賢明で、例えばウクライナで虐殺が起きた場合に、“またネオコンが何かやったのか?”と思うなら、彼らのこうした偽旗は成功しないのですが…。
(竹下雅敏)
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配信元)
 
 
 

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「金本位制」の復活に向けて動き出しているロシア 〜 金本位制は一時的なもので、将来的には拡大された新しいGDPの概念によって裏付けられるようになり、最終的には貨幣は消えてしまう

竹下雅敏氏からの情報です。
 動画の冒頭で、“中国とロシア、ユーラシア経済連合は、新しい国際通貨・金融システムの設計をすることに合意、その新しい国際通貨は、中国、ロシア、カザフスタンなどの参加国の通貨と取引所における商品の価格を指数化した新しい国際通貨をベースにするシステムを想定している”と言っています。
 また、ロシア大統領府は、通貨ルーブルと金やその他商品の交換比率を固定することを検討しているとあり、ロシアは「金本位制」の復活に向けて動き出していることがはっきりしました。
 4月27日の記事で、ユーラシア経済連合(EAEU)の統合・マクロ経済担当大臣として、モスクワの戦略的ポートフォリオを統括してきたセルゲイ・グラジェフ氏は、“参加国の通貨を指標とした新しい合成貿易通貨に基づく、新しい世界経済システム”への移行の第一段階が「自国通貨と金」だということでした。
 2017年9月17日の記事で、経済学者で元世界銀行職員のピーター・ケーニッヒ氏は、“将来、通貨制度を裏付けるのは、金や他の鉱物ではなく、経済そのものだろう…経済の強さは、単なるGDPを遥かに超えた諸指標によって規定されるでしょう”と言っていました。
 このときのコメントでも触れましたが、「金に裏付けられた新金融システムは、一時的なもので、将来的には各国のGDPに裏付けられるようになるだろう」と記したように、将来拡大された新しいGDPの概念によって、通貨は裏付けられるのではないかと思います。
 またこのとき、「将来地球から戦争がなくなり、正しい銀行システムの構築によって、地球上から飢える人が居なくなった時に、通貨は自然に地球上から消える」とコメントしたのですが、これはコーリー・グッド氏が指摘しているように、誰もがレプリケーターを所有し、生活に必要なものをすべて空中から取り出せる時代になったとき、通貨は意味を持ちません。レプリケーターで金(ゴールド)でも紙幣でもいくらでも作り出せるからです。
 2017年2月5日の記事で、「いずれにしても、一旦金本位制にもどり、いずれGDPで裏付けられるようになり、最終的には貨幣は消えてしまう」とコメントしたのはこうした考えからです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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【プーチンの金融戦略、新国際通貨、商品(金?)の指数化を含む報道】サウジアラビアの人民元支払い受け入れ、続金融戦争と新ブレトンウッズ体制
配信元)
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ロシア、金本位制復帰検討 実現なら1世紀ぶり
引用元)
ロシア大統領府は29日、通貨ルーブルと金やその他商品の交換比率を固定することを検討していると明らかにした。ペスコフ大統領報道官が記者団との電話会見で「この問題をプーチン大統領と話し合っている」と表明した。ロイター通信が報じた。

実現すれば約1世紀ぶりの金本位制復帰となる。しかし、ロシア中央銀行のナビウリナ総裁は記者会見で「いかなる形でも議論していない」と語っており、実現可能性は不透明だ。

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モスクワの戦略的ポートフォリオを統括してきたセルゲイ・グラジェフ氏「参加国の通貨を指標とした新しい合成貿易通貨に基づく、新しい世界経済システムへの移行を提案しました」 ~第一段階「自国通貨と金」

竹下雅敏氏からの情報です。
 4月10日の編集長の記事で、「シン・金本位制(金準備担保型通貨制)」が紹介されていました。このときの苫米地英人氏の “ロシア中銀はシン・金本位制(金準備担保型通貨制)にどうも移行しつつあるらしい”という解説に違和感があり、仮にこれが正しいとしたら一時的なものだろうと思いました。
 『ロシア・中国の「合成」新通貨』という記事をご覧になると、ユーラシア経済連合(EAEU)の統合・マクロ経済担当大臣として、モスクワの戦略的ポートフォリオを統括してきたというセルゲイ・グラジェフ氏は、“参加国の通貨を指標とした新しい合成貿易通貨に基づく、新しい世界経済システムへの移行を提案”してきたと言っています。その第一段階が「自国通貨と金」だということです。
 2015年4月23日の記事で、“最終的には、各国のGDPに重みをつけた通貨バスケットによる共通通貨が便利ではないか”とコメントしたのですが、大筋このような方向に進んでいるのが分かります。
 セルゲイ・グラジェフ氏は、“最終段階である第3段階では…国際合意によって設立される新しいデジタル決済通貨が必要となります。…バスケット内の各通貨の比重は、各国の GDP(購買力平価ベースなど)、国際貿易のシェア、参加国の人口や領土の大きさなどに比例させることが考えられます。”と言っています。国際貿易に使われる通貨は安定していることが重要なので、第1段階の二国間通貨交換では十分ではないのです。
 記事の引用元では、新しい通貨金融システムは世界を東洋と西洋に分けることになり、“新しいシステムに参加する国々は、ドルやユーロで負った負債を返済する理由がなくなってしまう…南の国々はみな、新地域への参加を急ぎ、IMFの制裁を受けずにエネルギー資源の国有化などを行うでしょう。これは、ライバルゾーン、すなわちドルと西洋を、銀行と経済の崩壊、あるいは収縮の状況に追い込むことになります”とあります。
 日本は、このままではドルと共に経済が崩壊するのではないかと思いますが、どうするつもりなのでしょうか。ひょっとしたら、世界がこういう方向に進んでいることすら、全く理解していないのでしょうか。それとも、この様な新しい通貨金融システムができると西側は終わりなので、「第3次世界大戦」を起こしてでも食い止めるという事なのでしょうか。
 最後の可能性が一番高いかも知れません。西側にとっての最大の脅威はロシアであり、次は中国です。この二つの国をウクライナと台湾での代理戦争に引きずり込み、崩壊させることが彼らの目標です。
 冒頭のアーロン・ルッソのインタビュー動画は必見です。現在の金融システムは滅びなければならないことが良く分かると思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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(日本語字幕) AARON RUSSO'S 2006 WARNING OF THE NOW EMERGING NWO SYSTEM / アーロン・ルッソ★インタビュー★中央銀行による世界奴隷計画
配信元)
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ロシア・中国の「合成」新通貨
引用元)
(前略)
以下は、セルゲイ・グラジェフがペペ・エスコバルとthecradle.coに行ったインタビューの全文です。グラジェフはロシアの最も重要な経済学者の一人で(中略)… 過去3年間は、ユーラシア経済連合(EAEU)の統合・マクロ経済担当大臣として、モスクワの戦略的ポートフォリオを統括してきました。
(中略)
10年前、アスタナ経済フォーラムの仲間たちと私は、参加国の通貨を指標とした新しい合成貿易通貨に基づく、新しい世界経済システムへの移行を提案しました。(中略)… その後、約20の取引所商品を追加して通貨バスケットを拡大することを提案しました。このような拡張バスケットに基づく通貨単位を数学的にモデル化し、高い弾力性と安定性を示しました。
(中略)
移行の第一段階では、これらの国々は自国通貨と決済メカニズムを再利用し、二国間通貨交換に支えられています。現時点ではまだ、ドル建ての各証券取引所での価格が主な価格形成要因となっています。ロシアのドル、ユーロ、ポンド、円の外貨準備が凍結された以上、主権国家がこれらの通貨の外貨準備を継続的に蓄積することは考えにくいからです。その代わりとなるのが、自国通貨と金です。
 
第2段階:新しい価格設定メカニズム

移行の第2段階として、ドルを基準としない新しい価格メカニズムが必要になる。自国通貨での価格設定には多大な諸経費がかかるが、ドル、ポンド、ユーロ、円といった「裏付け」のない不正な通貨での価格設定よりは魅力的であろう。
(中略)
第3段階 - BRICSが関与するデジタル決済通貨

新しい経済秩序への移行の最終段階である第3段階では、透明性、公平性、親善、効率性の原則に基づき、国際合意によって設立される新しいデジタル決済通貨が必要となります。
(中略)
バスケット内の各通貨の比重は、各国のGDP(購買力平価ベースなど)、国際貿易のシェア、参加国の人口や領土の大きさなどに比例させることが考えられます。(中略)… さらに、バスケットには、取引所で取引されている主要商品(金などの貴金属、卑金属、炭化水素、穀物、砂糖、水などの天然資源)の価格指数を含めることができます。
(中略)
この新しい通貨は国境を越えた決済にのみ使用され、あらかじめ決められた計算式に従って参加国で発行される予定です。

 参加国は、自国の通貨で信用を創出し、国家投資や産業への資金調達、国富の蓄積に活用する。国境を越えた資本収支の流れは、引き続き各国の通貨規制によって管理されることになります。
(以下略)

対ドル通貨レートで完全に持ち直したルーブル、ロシアは苫米地氏の言う「シン・金本位制(金準備担保型通貨制)」に移行しつつあるらしい / 無資源国日本はどうするのか

読者の方からの情報です。
 ロシアへの経済制裁をきっかけに「BRICs連合国」の結束が新たな枠組みとして可視化されてきました。このあたりの動向が気になっていたところに、良いタイミングでプレーマ様から参考になる動画を投稿いただきました。「金本位制が蘇る『シン・グレート・リセット』が進行中」と題する苫米地英人氏の解説で、かなり衝撃的でした。日本人はロシア・バッシングにのぼせていないで冷静に世界を読み、独立国として今後の日本の方向を決める必要があります。時事ブログで見てきた「グレート・リセット」や「NWO」を念頭に置きながら、またこれまで際限なく通貨を発行してきた各国中央銀行の支配者は誰か、4/9記事のAAAを思い出しながら視聴しました。動画の要点をまとめています。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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金本位制が蘇る シン・グレートリセットが進行中 Dr.苫米地 2022年4月4日
配信元)



まず、金本位制、ブレトンウッズ体制金本位制、変動相場制の解説から。

金本位制〕は、金を通貨の価値基準とする。各国の中央銀行が発行した貨幣と同額の金を保有して、いつでも金と紙幣を交換できる。

ブレトンウッズ体制金本位制〕は、米ドルと金の交換が保証され、米ドルが基軸通貨となる。米ドルを媒介とした金本位制だが、通貨量が金の量を大きく上回り崩壊したのがニクソン・ショックだった。

変動相場制〕は、自国の保有する金の量に関係なく、各国中央銀行が自由に発行する。市場の需給に応じて為替レートを決める。金融政策の自由度は上がるが、為替相場が急激に変動する。これは基本的に歯止めなく通貨を発行している。国債を刷って通貨発行するため全世界で国民に対する借金が膨大になっている

(2:00〜)
3/25、ロシア中央銀行が金を固定価格で購入すると発表した
ウクライナ侵攻後、経済制裁を受けて国際的なドル決済網から排除されたロシアの多くの銀行が、3/28から固定価格で金を買い付けることになった。

この報道について苫米地氏は「ロシアの経済制裁の抜け道という小さい絵で見ると見誤る」
「世界の通貨という大きな枠組みの中で起きていることの一端として理解すべき」と、その重要性を指摘した。

(3:10〜)
苫米地氏
これまで資源大国の中央銀行の顧問をするなどして頭取たちに提唱してきた「苫米地式 埋蔵資源担保 中央銀行デジタル通貨」についてまずは理解してほしい。資源国は独自で自国通貨を発行した方が良い、その上で通貨バスケットを作っていく提案をしている。今回ロシアがやろうとしていることはデジタル通貨が前提ではないが、苫米地式とよく似ているので、このような方向性で進んでいるということをまず理解してほしい

どういうことかと言うと、
金の保有残高(これは埋蔵量とは違う、埋蔵量ははるかに多い)これをベースにその整数倍の量の通貨を発行する(50倍とか)。今は指数関数的に通貨量が増えているが、そうではなくて金の保有量によって通貨発行の上限に歯止めがかかる。つまり金の保有量は「準備金」のような位置づけとなる。

通貨を発行するときには必ず1割でも1%でも金を保有することになる。そのときの発行時価は必ず特定日を決めて合意をする。
ロシアも特定日を決めて、この日からこの価格で、とスタートしたのと同様。

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