コロラド州ライフル郊外で地下からの天然ガス・ライザー・パイプとして運用されている天然ガス掘削装置、(ロイター/ George Frey)
フラッキングは生物学的に
有害な産業だといわれて既に議論を呼んでいるとは言え、新たな研究が、その工程が
胎児の健康に悪影響を与える可能性があることを示して、議論のテンションを更に上げた。
フラッキング井戸から16キロ内の範囲に住んでいる母親の子宮内にいる赤ん坊は、先天的心臓欠陥や神経管欠損症の危険性が遥かに大きい。出生データを、ガス井戸の地理的位置と先天性症状と関連づける最近の研究によって、そう推測されている。
水圧フラッキングとは、水と砂と化学物質で構成される加圧された液体を使って、岩を水圧破砕する工程だ。地下深く掘削して、ガスや他の化学物質が岩から穴の中に出てくるように強いる割れ目を形成するのだ。支持者達は、それがガスと石油を得る非常に経済的な方法だと信じている。
環境保護団体は、この工程は
小地震や、酷く汚染された水をもたらす可能性があり、無数の問題を引き起こすと主張している。
“コロラドの田舎における出産結果と母親の住居の天然ガス開発地との距離”という名の
研究は、もし
妊婦が半径16キロ内に住んでいると、赤ん坊が先天的心臓欠陥を持って生まれる可能性が30パーセント増えることを明らかにしている。
コロラドの研究は、1996年から2009年迄の期間の約125,000件の出生サンプルのデータから導かれた。
コロラド州のクリーン・ウォーター・アクション・プログラムのゲーリー・ウォックナー理事長は、
“もしフラッキング現場の近くに住んでいて、健康な赤ちゃんを産みたいのであれば、引っ越しを検討すべきです”
コロラド州には47,000箇所のガス井戸があると報じられている。こうしたもの内、26パーセントもが、あらゆる種類の人が暮らす建物から、300メートル以内、場合によっては、わずか半径30メートルにある。
井戸の汚染された水を 水入れに移す農民のルイス・ミークス。(ロイター/ Jon Hurdle)
研究が結論付けている通り、“我々の結果と、
天然ガス開発の現在の傾向を総合的に見れば、天然ガス開発の健康への影響の可能性に対する
より包括的で厳格な研究を行なう重要性が浮き彫りになる。”
ガス掘削がコロラド州に約44,000件の雇用と何億ドルもの収入をもたらしている中、コロラドでのフラッキングを、どのように削減することができるのかは現時点では不明だ。とは言え、ガゼット紙によれば、掘削場所は以前より、益々人口密集地に近づきつつあるという。
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rt.com/usa/fracking-colorado-birth-defects-477/