注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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跳ね上がるイージス・アショアの配備費用 6000億円を超える恐れも
防衛省が7月30日、
地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」に最新鋭レーダー「LMSSR」(ロッキード・マーティン社製)
を搭載すると発表した。同時にレーダーを含むイージス・アショア
2基の取得経費は2679億円で、維持・運用費と教育訓練費を加えると総額が4664億円に膨らむ見通しも明らかにした。だが
この額はミサイル取得費は含んでいない。ミサイル取得費も含む総額は6000億円をこすことが明らかになっている。
防衛省は当初、イージス・アショアについてレーダーも含めて1基800億円と試算していた。それは「海上自衛隊が保有するイージス艦のイージスシステムを陸上に設置する」ことが前提だった。ところが今回、防衛省が採用を言明したのは、
海自イージス艦に搭載している「SPY6」(レイセオン社製)から格段の機能強化になるLMSSRだった。SPY6
の探知範囲は400㌔程度だが、LMSSRの探知範囲は1000㌔をこす。最新鋭装備の配備を決めたことで、1基あたり約1340億円に膨れあがった。
(中略)
防衛省が配備候補地にあげている
萩は中国や朝鮮半島からグアム向けに飛ぶミサイルの軌道線上にあり、秋田はハワイ向けの軌道線状にある。米太平洋軍司令部がある
ハワイと在沖海兵隊の移転先である
グアムを守るため、日本が巨費を投じる姿が露わになっている。
そして米国防総省とロッキードが示したのは、
最新鋭レーダー取得費に加え、30年間運用した場合の維持・運用費(1954億円)や教育訓練費(31億円)も上乗せされるということだった。防衛省はこの経費を合計し「総額4664億円になる」と見通しを発表している。
(中略)イージス・アショア2基なら約1920億円(48発分)の取得費が別途かかる。それも加われば
総額が6000億円をこすのは必至である。
それだけでなく陸上配備のイージス・アショアは、ミサイル攻撃やテロの標的になりやすいため
イージス・アショア自体を守る厳重な防空システム、テロ対応の装備も不可欠だ。イージス・アショアを
運用する100人規模の部隊隊舎の建設費も加わる。そしてイージス・アショア
本体も、アメリカのいい値で額が決まる「有償軍事援助」(FMS)で調達するため、さらに値上がりする可能性が高い。
(以下略)
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「首相お膝元」不信と不安 地上イージス 配備候補地の山口・阿武町
防衛省が山口、秋田両県に導入を計画している地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」をめぐり、地元の反発が強まっている。安倍晋三首相の「お膝元」ともいえる山口県の農村部でさえ、疑問の声が噴出。配備ありきの国の「上から目線」に、住民らが不信を募らせている。
(中略)
政府は六月一日、陸上自衛隊の「むつみ演習場」(二百ヘクタール、山口県萩市・阿武町)と「新屋演習場」(百ヘクタール、秋田市)を候補地と正式に公表。地元説明会を重ねているが、ともに住民側の反発は強く、防衛省は八月に予定していた地質調査などの入札手続きを九月に延期した。
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