アーカイブ: まのじ

米軍戦闘機の燃料タンク投棄問題 〜 浮き彫りになる日米地位協定

 20日、米軍三沢基地所属のF16戦闘機が、小川原湖に2個の燃料タンクを投棄したトラブルでは、日米地位協定に関わる様々な問題が明らかになりました。
 まず、三沢基地所属の米軍機のポイ捨ては、これが初めてではなく、直近では昨年10月にも洋上投棄があったようです。沖縄以外でも頻繁に米軍のトラブルがあることが再確認されましたが、捨てた6トンの燃料を0.2トンとゴマカシ報道するようなメディアでは、どこまで追求できるか大いに疑問です。
 政府は米側に毎度お題目の「再発防止を申し入れ」ていますが、全く実効性がないのは現状からして明らかです。
 湖に漏れた燃料タンク油は、要請を受けた自衛隊が回収に当たっており、これについて「米軍の尻拭いだ」と批判が上がりましたが、なんと現行の日米地位協定ではアメリカに原状回復義務は無く、日本側が回収するのは当然とされています。こうした日米地位協定に由来する問題点が改定され、対等な日米関係に改めることが、まずは課題と言えます。
 では、仮に日米地位協定が理想的に改定されたとしたら、日米関係は対等になるのか?
現行の日米地位協定では、全国各地で米軍が引き起こすトラブルの損害賠償について、ちゃんとアメリカに75%の負担義務がある(!)とされているにもかかわらず、日本政府は従来、全額負担を進んで受け入れてきたという日米地位協定なし崩しの現状がありました。布施祐仁氏は「日本政府は補償額を米側と協議すべき」と真っ当なコメントをされましたが、今の安倍政権は、国民の奴隷化に余念がないのですから、それは望むべくもなし。日米関係を隷属から対等にするには、法律を運用する「人」を変えるのが先決なのでした。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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(社説)米軍機トラブル 主権国家としての使命
引用元)
 青森県三沢市の米軍三沢基地を離陸したF16戦闘機が、エンジン付近から出火し、燃料タンク2本を小川原湖に投棄して同基地に緊急着陸した。

(中略)

 米軍機の事故やトラブルは全国で続いている。

 沖縄県では一昨年12月、名護市沿岸でオスプレイが不時着水に失敗し大破した。昨年12月には米軍普天間飛行場に隣接する小学校の校庭に、輸送ヘリが窓を落とした。この2月にも、オスプレイが落とした部品が県内の浜辺で見つかった。

 一昨年9月には沖縄本島の東の太平洋で、同年12月には四国沖で、米軍の攻撃機がそれぞれ墜落している。

 三沢市沖では昨年10月にも、電子戦機が燃料タンクを投棄した。今回の事案を受け、安倍首相は国会で「ただちに米側に安全管理の徹底と原因究明、再発防止を申し入れた」と述べたが、これまで何度、同様の答弁を聞いてきたことか。

(以下略)
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「謝罪すらない」漁業関係者に怒りと悔しさ 米軍機タンク投棄で全面禁漁の小川原湖
引用元)
(前略)  同日午前、小川原湖漁協は緊急の理事会を開き、今後の対応を協議した。

 取材に応じた濱田正隆組合長は、米軍から詳細な報告がないことに憤りをあらわにした。「謝罪の一言すら全くない。(組合員の)命が取られる間際までやられたのに」。声を詰まらせ、悔しさをにじませた。

(中略)

デーリー東北新聞社

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一時は車椅子に 森友学園・籠池前理事長の獄中生活 〜 週刊文春が取材

 これまで全く情報が無かった勾留中の籠池氏について、週刊文春がスクープしました。大阪拘置所に不当に拘束されて7ヶ月に入る籠池夫妻ですが、元受刑者の方の証言により、籠池氏の様子がわずかに伝えられました。
 犯罪者でもない一般市民を拘置所の中の、さらに隔離された死刑囚が入る独房に勾留し、そこでの会話すら聞かれないような環境に置かれた上、監視する刑務官は通常1人のところ3人も付いていたそうです。ご家族が案じられていたように、健康状態は不安定で車椅子が必要であったり、次第に言葉を交わすことも無くなる様子は、籠池氏が心身ともに衰弱されたことが窺えます。
 長男の佳茂氏が訴えているとおり、国有地払下げについては森友側には何ら瑕疵はないのに、籠池夫妻があたかも犯罪者のように扱われていることは「普通におかしな話と思いませんか?」この問いかけは、日本国民へ向けられたものでしょう。
 しかし今、こうして情報が出始めたことは、水面下での変化を感じます。
お二人が無事に解放され、安倍政権の狂気が裁かれる日も近いことを信じます。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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一時は車椅子に 森友学園・籠池前理事長の獄中生活
引用元)
 昨年7月末に逮捕され、詐欺罪などで起訴された後も、200日にわたり大阪拘置所で勾留されている森友学園の籠池泰典前理事長(65)。家族の接見も禁止され、長期の勾留が問題となっている籠池氏の近況を、同じ大阪拘置所で服役していた元受刑者A氏が「週刊文春」に証言した。


 A氏によれば、籠池氏は暴力団組員や死刑囚が入る独居房で勾留されていた。


「隣の部屋も空き部屋だったので、籠池さんとの会話を他の収容者に聞かれないようにとの配慮でしょう」


 移動する際に付き添う刑務官も通常は1人なのに対し、籠池氏には3人が付いたという。


 A氏が食器を下げに行くと最初の頃は「ご馳走様でした」と礼儀正しかった籠池氏だが、ストレスからかそのうち何も言わなくなった。昨年11月頃には、痛風を発症し1カ月弱、車椅子での生活を送ったという。

(以下略)
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配信元)


「官邸のご意向」から進化、国会答弁中の官僚に「PMの指示」 〜 佐川氏は官僚の鑑らしい

 朝日新聞世論調査では、7割近くの人が佐川氏の国会招致を必要と答え、また霞ヶ関には、2万人もの人が押しかけ佐川国税庁長官の罷免を求めたと言います。まさに時の人・佐川クンですが、あろうことか国民が怒れば怒るほど、あべぴょんは佐川クンを寵愛し、彼を「官僚の鑑」とまで言い切り、「佐川を絶対に守れ」とお達しまで出したそうです。さすがブレない独裁者。そして捨て身であべぴょんを守り抜く佐川クンに「公僕」という言葉は無い。
 今や露骨なことに、官僚があべぴょんの気に食わない国会答弁をしようものなら、たちまち「PMの指示」という警告メモが届くそうです。これは総理直々のダメ出しで、去年は「官邸のご意向」を「忖度」したらしい官僚も、今年からは、否応無くあべぴょんの直球指示に従うことになるようです。全ての官僚答弁を佐川クンのように「完璧に」させたいのですね。
 そうしたことから記事では、出世のために官邸の指示に唯々諾々と従う「佐川氏的官僚」の増殖を心配しています。確かにそれはありそうです。しかし出世欲が無くとも従わざるを得ない状況もまた、ありそうです。安倍政権下で次々と出た各界の不審な死者、それらを間近に知っていたら。黒を白と答弁することを選ぶ官僚もいるかもしれません。私たち国民が国会から目を離さず、耳を傾け、強く意識を向けることで、答弁に立つ人の勇気に繋がりますように。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)



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「官邸のご意向」から進化、国会答弁中の官僚に「PMの指示」
引用元)
 佐川宣寿・国税庁長官の罷免を求める署名が2万人に達し、霞が関の財務省本庁舎には“反佐川”のデモ隊が押しかけた。ところが、国民が怒れば怒るほど、官邸では佐川氏の評価がうなぎ登りだという。

(中略)

 そうした佐川礼賛ムードに拍車をかけているのが、国会答弁中の官僚に差し入れられる「PMの指示」と書かれた文書だ。

(中略)
「PM」とはPrime Minister(首相)の略で、モリカケ疑惑で「官邸のご意向」と書かれた文書が問題になったことから、官邸という言葉のかわりにPMという符牒が使われるようになったという。


(中略) PMメモの存在は、いまや忖度ではなく、政権(政治家)が具体的な指示を出して官僚の答弁を自分たちの都合のいいように操っていることを示している。

 深刻なのは、その結果、官邸の指示に唯々諾々と従うことで出世しようという“佐川現象”が広がり、権力者のために平気で国民を欺く第二、第三の佐川氏的官僚が増殖していくことだ。

(以下略)

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広島・廿日市の上空を米ヘリ超低空飛行 〜 日米地位協定はなぜ変わらないのか

 米原子力空母の艦載ヘリ3機が、広島県廿日市市上空を、高度規制150メートルに違反する低空で飛行したことを当の米海軍が公表しました。米海軍公表の写真によれば、ヘリの目前には廿日市市の市街地が広がり、市役所や大型スーパーも確認できるそうです。その民間区域である広島沖で、米軍は打撃調整、偵察訓練という戦場を想定した訓練を行ったものです。
日本の航空法で定められた最低安全高度は、
 (1)人口密集地の最も高い障害物上空から300メートル
 (2)人家のない地域や水面上空から150メートル
という施行規則がありますが、日米地位協定に基づく航空法特例法により、米軍には適用除外です。
それでも表向き、日本の航空法の最低高度基準を用いるという日米合意はあるものの、この合意に違反する米軍の飛行は多数目撃され、沖縄では60メートルも日常です。住民に危険な低空飛行も部品落下も、植民地日本に配慮する気などなしということでしょう。
 ジャーナリストの布勢祐仁氏は、こうした横暴の背景にある日米地位協定を改定するためには、国民の世論の盛り上がりが大事だと指摘しています。日米地位協定に関わる様々な事件が沖縄だけでなく、日本全体に降りかかっている問題だと気づき、「アメリカに守ってもらっているから主権がなくても仕方ない」という歪んだ考えを私達が捨て、迷惑なだけの基地も武器購入も不要だと啖呵を切る政治家を応援したい。アメリカに尻尾を振るのは、ウンザリ安倍政権で終わりにしたい。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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市街地の上空 米ヘリ超低空
引用元)
 米原子力空母ロナルド・レーガンの艦載ヘリが広島県廿日市(はつかいち)市付近の上空を低空飛行している写真を米海軍が公式サイトに掲載していることが分かりました。高度は日米が合意した高度規制150メートルを下回っている可能性が濃厚です。合意違反の低空飛行は全国で目撃例が相次いでいますが、米軍が“証拠”を公表するのは異例。廿日市市も写真を問題視し、防衛省などに事実経過を照会しています。

(以下略)
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配信元)

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『主権なき平和国家』著者インタビュー
配信元)

(前略)

その最大の理由は、(日米地位協定にまつわる様々な問題が)沖縄の問題とされてしまっていることだと思います。もう一つの理由としては、日本はアメリカに守ってもらっていると(いう認識が国民の中にあるからだと思います)。

(中略)

 ただし、本当に(日本は)アメリカに守ってもらっているのでしょうか。日米同盟を強化することで、むしろ日本が戦争に巻き込まれるリスクも高まっているのではないでしょうか。

(中略)

 日米地位協定は、沖縄の問題ではなく、やはり日本という国のありかたの問題です。(中略) 世論が盛り上がることによって、日本政府は、日米地位協定の改定について、アメリカ政府に対して強く交渉に臨むことができるのではないかと思います。

籠池夫妻の自宅が強制競売に 手続き開始される 〜 そもそも詐欺罪に相当しない

 大阪地裁が、籠池氏の自宅を強制競売に付すことが明らかになりました。すでに手続きが開始し、数ヶ月後には競売実施の見込みという報道です。
「名誉校長」だった昭恵夫人は国会に出ることもなく日常を謳歌するのに、同じ当事者である籠池氏は、半年も不当勾留をされた上、不在のうちに自宅まで失うなど、安倍政権はどこまで横暴を極めるのでしょうか。ある方は「この嫌がらせは、獄中の籠池氏が権力に屈しないことの証拠ではないか」と明察されました。その通りかもしれません。そもそも「籠池氏の詐欺罪での逮捕」自体が、検察実務からして「常識はずれ」の不当なものであり、今私たちが見ているのは、あべぴょんに歯向かう者への事実上の拷問です。
こうして書いていても悔しいのですから、ご家族はどれほど苦しい思いで大阪拘置所を見ていることか。
安倍政権など早晩倒れます。私たちは今起こっていることを見届け、然るべき時には、これら司法関係者にもバッチリ責任を取って頂きたいものです。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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長期勾留中に自宅競売…籠池夫妻は独房で何を思うのか
引用元)
(前略)
大阪地裁が、民事再生中の森友学園の籠池泰典前理事長の自宅を強制競売にかける手続きを開始した。地裁執行官が現地調査し、数カ月後にも競売を実施する見込みだ。昨年8月に逮捕されて以降、約6カ月にわたって勾留されている籠池夫妻は独房で何を思うのか。

(中略)

 管財人弁護士は昨年3月、「共謀罪法」の早期成立を求める弁護団の呼びかけ人代表を務めた人物だ。

(中略)

 森友小学校の“名誉校長”だった安倍首相の妻・昭恵夫人は今も何ら不自由のないルンルンのお花畑生活を送り、一方は拘置所で長期勾留、自宅は競売だ。やっぱり釈然としない。
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配信元)



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検察は籠池氏を詐欺罪で起訴してはならない
引用元)
(前略)
詐欺罪と補助金適正化法29条1項の「偽りその他不正の手段により補助金等の交付を受ける罪」(以下、「不正受交付罪」)は「一般法と特別法」の関係にあり、補助金適正化法が適用される事案について詐欺罪は適用されないというのが、従来の検察実務の常識であった。また、逮捕に至る経過からして、実質的に「罪証隠滅のおそれ」があるとも思えず、いずれの面からも、籠池夫妻の逮捕は、検察実務からすると「常識外れ」と思えた。

(中略)

籠池氏の事件は、むしろ、適化法違反としての処罰にすら値しない程度の事案であるとしか考えられない。そうであれば、むしろ、「適化法違反で、罰金刑ないし起訴猶予」というのが、本来行われるべき適正な処分である。

(以下略)