日本を動かしているグループはアメリカ支配層の傀儡であり、その政策はアメリカの戦略に基づいて作成、そこに自分たちの利益を反映させて決められる。「特定秘密保護法」も「集団的自衛権」も例外ではない。
現在、アメリカは1992年に作成されたDPG(国防計画指針)の草案、いわゆる
「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」に基づいて動いている。当時、国防次官を務めていたポール・ウォルフォウィッツを中心に作成されたのでそう呼ばれるようになった。
このドクトリンはアメリカを「唯一の超大国」と位置づけ、それまで世界を拘束していたルールを超越した存在になったとしたうえ、
新たなライバルが育つことを防ぎ、石油利権を維持するために軍事力の増強するという方針を打ち出している。
勿論、そのドクトリンは日本へも影響を及ぼしている。
そのひとつの結果が1995年に公表された「東アジア戦略報告(ナイ・レポート)」。10万人規模の駐留アメリカ軍を維持し、在日米軍基地の機能を強化、その使用制限を緩和/撤廃、そして
日米両国の安全保障協力を地球規模にするというもので、1997年の「日米防衛協力のための指針(新ガイドライン)」、そして
99年の「周辺事態法」につながった。
2000年にはリチャード・アーミテージとナイが中心になって「米国と日本-成熟したパートナーシップに向けて(通称、
アーミテージ報告)」が作成され、その中で
「集団的自衛権」を日本は行使できるようにするべきだと要求(命令)している。この報告書の作成にはアーミテージやナイのほか、カート・キャンベル、マイケル・グリーン、そしてあのウォルフォウイッツが含まれていた。
2001年9月11日を経て
05年に「日米同盟:未来のための変革と再編」という文書が登場、これによって
「日米同盟」の対象が極東から世界へ拡大され、安保条約で言及されていた「国際連合憲章の目的及び原則に対する信念」が放棄された。
そして
現在、日米両政府は「日米防衛協力のための指針」の再改定に向けた作業を続けている。
公表された中間報告によると、現行の指針にある
「周辺事態」が削除され、地理的な歯止めはなくなる。集団的自衛権の行使を最終報告に反映させると報道されているようだが、要するに指針の改定方針に基づいて安倍晋三政権は「集団的自衛権」の行使容認を決めたということ。
有り体に言うと、日本はアメリカの戦争マシーン(拡大版NATO)に組み込まれ、ロシアや中国と戦争する体制に入る。
この流れはウォルフォウィッツ・ドクトリンに端を発する、つまりネオコンの戦略に基づくのだが、1992年の大統領選挙で当選したビル・クリントン政権ではネオコンの影響力が大きく低下した。例えば、パレスチナ/イスラエル問題でネオコンの意に反する政策を打ち出し、1993年にはイスラエルのイツハク・ラビン首相とPLO(パレスチナ解放機構)のヤセル・アラファト議長が「暫定自治原則宣言」(オスロ合意)に正式署名、ネオコンやリクードの怒りを買っている。
クリントンに対するスキャンダル攻勢は1993年に本格化する。最終的には1998年に浮上したモニカ・ルウィンスキーとのスキャンダルでクリントン大統領は窮地に陥る。ジャーナリストのゴードン・トーマスによると、ふたりの電話による会話をイスラエルの情報機関が盗聴し、脅迫に使ったのだという。
クリントン政権が始まった直後、ホワイトハウスの通信システムが修理されているのだが、それを担当した会社の中にイスラエルのアムドクスやコンバース・インフォシスが含まれていた。イスラエルの情報機関は「民間会社」を隠れ蓑に使うケースが多く、この修理でホワイトハウスの通信はイスラエルへ筒抜けになった可能性が高い。
1995年にラビンが暗殺され、オスロ合意は大きく揺らぐ。暗殺から5年後にはリクードのアリエル・シャロン党首が数百名の警察官を従えてエルサレムの神殿の丘を訪問、パレスチナ人を挑発し、和平の雰囲気は吹き飛んでしまった。そして2004年にアラファトが死亡する。暗殺された可能性は高いようだ。
特定秘密保護法、集団的自衛権、ガイドライン再改定の背後にはネオコン/リクードが存在していると言えるだろう。彼らは中東/北アフリカやウクライナを戦乱で破壊、多くの人が殺される状況を作り上げたが、
最近では香港でも活動を活発化させ、恐らく新疆ウイグル自治区やチェチェンでも何かを計画している。安倍政権は単に「戦争のできる国」を作ろうとしているのではなく、核戦争の準備を進めているのだ。
文中には“エボラもISISキャンペーンも白龍会との取引が成約しているので下火になる”とあり、エボラ騒動はパンデミックにならずに収束する可能性が出てきました。実際ナイジェリアでは、収束宣言が出ています。ただ取引が成立しているとなると、この連中の大量逮捕は今しばらく行われなくなったかも知れません。やむを得ないところですが、世界は確実に良い方向に向かっていると思います。