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© Photo: AP/Richard Drew
米国のバラク・オバマ大統領が国連総会で行ったスピーチは、平和を愛する者のそれとは聞こえなかった。ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相はこう断じた。オバマ大統領はグローバルな脅威に一致して取り組むよう、国際社会に呼び掛けた。グローバルな脅威として、エボラ出血熱、中東におけるテロリズム、そしてロシアが名指された。
ノーベル平和賞受賞者は好戦的だった。オバマ大統領は世界に対し、
グローバルな脅威を前に結集するよう呼びかけた。その「グローバルな脅威」として名指しされたのはエボラ出血熱、中東におけるテロリズム、そしてロシアだ。オバマ大統領は「歴史の正しい側に立つよう」呼びかけた。
ラヴロフ外相はこれを「責任転嫁」と評している。
「オバマ氏のスピーチで、国際平和・安全保障に対する
脅威として、ロシアが第二位を頂戴した。第一位はエボラ出血熱。第二位が「欧州におけるロシアの侵略行為」。第三位が「イラク・レバノンのイスラム国」「アルカイダ」その他、中東を跋扈するテロ集団。ただし、中東で特にテロが盛んなのは、米国が国際法に反して干渉を行った国々なのだが。
さて、今日行われた
米国大統領の演説では、米国流の世界観が示された。米国と言えば、その安全保障ドクトリンに、「いかなる国連安保理決議、いかなる国際法主体とも独立に、
自己の判断に基づき武力を行使する権利を留保する」と書き込んでいるような国である。私が聞いたのは「平和主義者のスピーチ」などではなかった」
米国の無謬性、例外性、優越性は、かつて国内向けの宣伝だったが、今や国際社会に鼓吹されている。そうでもしなければオバマ氏は、大統領就任以来7年間で、他人の領土で7つの戦争を展開したことを正当化できないのだ。
ロシアの欧州議会常駐代表部代表、アンドレイ・クリモフ氏はそう語る。
「これはシニズムである。
私には、オバマ氏が愚か者だなどとは言えない。私には、彼は情報弱者だなどとは言えない。
しかし彼が白を指して黒と言い、黒を示して白と言うなら、神明に徴して明らかに愚か者である。
少なくとも、オバマ氏の大統領在任中、(他の)主権国家を舞台に行われた軍事行動の件数は、彼の在任期間と同数である。しかも、
米国はまず国家機構の破壊、混沌の創造に加担し、次いで誰彼構わず武装させ、しかるのちその武装した者たちと戦うのである。こういう不条理を自ら演ずるのである」
第69回国連総会の一般政治討論は 10月1日まで続く。この間、国・国際機関の首脳または高官140人以上が演説を行う。ロシア代表団を率いるセルゲイ・ラヴロフ外相のスピーチは27日に予定されている。
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