ユダヤ問題のポイント(日本 明治編) ― 第28話 ― 日銀創設時の世界

 複雑な部分があって未だに整理しきれてはいないのですが、日本の支配層で分からないところがありました。
 明治維新の中核組織が八咫烏の政治組織天忠党です。明治維新には外国勢力が大きく絡んでいますが、これは八咫烏が外国勢力を招き入れたとの視点も成立します。そして八咫烏が維新の実行部隊として、長州の田布施勢を活用したとも言えるでしょう。
 しかし明治維新後の廃仏毀釈で、本来の八咫烏の力が大きく削がれています。また八咫烏の中心の血族となる秦氏と田布施勢は仇敵の間柄でもあったようです。一口に八咫烏と言ってもひと括りには出来ないのです。
 本来は、八咫烏は「藤原氏の朝堂独占」を阻止するために結成された秘密結社です。ところがいつの間にか八咫烏に藤原の血脈が入り込み、大勢力になってもいます。
 明治維新は、天界レベルではそれまで地上権力を掌握していた八幡系から、武甕槌命(タケミカヅチノミコト)を中心にした春日系に権力の座が移動しています。武甕槌と繋がっていたのが、ハイアラーキではホワイト・ロッジ闇組織であり、「光の銀河連邦」です。日本では武甕槌は藤原氏を守護しています。ここではこれらの勢力を[裏南朝系]と表現してきました。
 八咫烏の中にも[南朝系]と[裏南朝系]が混在しており、概ねではありますが、明治維新で力を獲得したのは[裏南朝系]で、八咫烏の[南朝系]が追い込まれたように思えます。
 また、明治で日本銀行が設立され、それによってロスチャイルドの日本金融支配が成立するのですが、ロスチャイルド家が繋がっていたのは、武甕槌以下の[裏南朝系]であったように見受けられます。アレクサンドル2世暗殺から起き上がってくる世界潮流と、日本の動きもやはりどうやら連動していたのです。
(seiryuu)
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ユダヤ問題のポイント(日本 明治編) ― 第28話 ― 日銀創設時の世界


世界潮流が起き上がる 〜その背後での支配層の争い


1881年、世界の歴史はまた大きく動き出しました。この年の3月、執拗な暗殺攻撃を受けていたロシア皇帝アレクサンドル2世が遂に暗殺されてしまいました。

事前から周到に仕組まれていたことではあったのですが、暗殺グループに(ハザール)ユダヤ人女性がいたことから、現在のウクライナ地方を中心にポグロムの嵐がロシアに吹き荒れていきます。

このアレクサンドル2世暗殺とそれに端を発したポグロムが世界に激甚な影響を、もっと言えば巨大な世界潮流を発生させたのです。このユダヤ問題のポイントの出だし、近・現代編の5話に記した潮流です。即ち、

①ハザール・ユダヤ人の米国(特にニューヨーク)への大量移民からの米国の「乗っ取り」
②ロシア国内革命運動激化からのロシアの「乗っ取り」
③ハザールユダヤ人移民初期シオニズムからのパレスチナでのイスラエル建国

以上の世界潮流でした。

Wikimedia_Commons [Public Domain]
Wikimedia_Commons [Public Domain]
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この世界潮流の背後にあって、周到にこの準備を進めていたのがロスチャイルド家、これには1815年のウイーン会議からのロシア皇帝への確執があったことは、その後縷々見てきた通りです。

ただし、この皇帝暗殺を機に起こされた世界潮流は、単にロスチャイルドの私怨に留まらず、真の広義のシオニズム運動であり、ハルマゲドン計画の一環になっていたのです。つまりロスチャイルド家の動きの更に背後にはホワイト・ロッジ、ブラック・ロッジの存在があったのです。

この1881年は、7月に米国のガーフィールド大統領も暗殺されています。『悪魔に愛された女』によればこの大統領暗殺は粛清でした。ブラック・ロッジ、フリーメイソンに所属していたガーフィールドは組織から粛清されたとなっています。

ジェームズ・ガーフィールド
(第20代アメリカ合衆国大統領)
Wikimedia Commons [Public Domain]

さらにこのガーフィールドの粛清の前には、組織の大幹部であった「ロスチャイルド氏」も、所属していたブラック・ロッジの組織から粛清されたことがこの本では記されてあります。

1773年に世界革命秘密会合を主催したロスチャイルド初代マイヤー・アムシェルは、ブラック・ロッジに所属しその支援を受けていて、表のイルミナティに分類されます。

しかしこの1881年頃には既にロスチャイルドの本家の方は、ホワイト・ロッジ闇組織、つまり裏のイルミナティに移っていたような気がします。粛清されたロスチャイルド氏はスパイとしてブラック・ロッジ、フリーメイソンに残留していたことが発覚して、組織から粛清されたように思えます。もしくはアレクサンドル2世の暗殺も関係があったかも知れません。

死の床のアレクサンドル2世
Wikimedia Commons [Public Domain]

世界の支配者層は先ずほぼ例外なく何らかの秘密結社に所属しています。アレクサンドル2世はブラック・ロッジに所属していて、そのアレクサンドル2世がロスチャイルド家の命令で暗殺されたので、その報復としてブラック・ロッジ組織に所属していた「ロスチャイルド氏」が粛清された可能性もあるように思えます。

ともあれ、ホワイト・ロッジとブラック・ロッジの対立、そしてホワイト・ロッジ内、ブラック・ロッジ内の対立と言った支配層グループの中での対立があったことがうかがわれます。

ロスチャイルドの日本金融支配 〜八咫烏の中の勢力争い


アレクサンドル2世暗殺から端を発したポグロムから、ハザールユダヤ人がロシアから米国に大量移民し、ロシア国内では、地下で革命運動が激化していた1882年、この年日本銀行条例が制定され、10月から日本銀行が業務を開始しました。いよいよロスチャイルドの日本金融支配が完成・開始されたと言えるでしょう。


ただし、これはロスチャイルドという外国勢力に、日本が侵略支配されたという単純な構造ではないことはこれまでに見てきたとおりです。ロスチャイルドと、日本支配層の八咫烏、また明治天皇となった大室寅之祐の家系に深い関わりのあったことは、黄金流出をめぐる特別編で見てきたとおりです。ロスチャイルドの日本金融支配には八咫烏、明治天皇、また睦仁親王の裏天皇なども関わっていたのは間違いないところです。

八咫烏、明治天皇には言及した通りですが、睦仁親王の関わりについて、初代裏天皇の睦仁親王とロスチャイルドの娘の間の子供が、2代目裏天皇堀川辰吉郎です。


彼が誕生したのは本人の弁では1884年とのこと、日本銀行設立からわずか2年後です。日本銀行設立、つまりロスチャイルドが日本金融を支配することに睦仁親王が了承していないはずはないのです。世界を覆い尽くす巨大な潮流が発生していった時点に置いて、日本では中央銀行である日本銀行が設立され、次いで堀川辰吉郎が誕生しているのです。

この日本銀行設立の前提となった出来事があります。「明治14年の政争」です。これは三岡八郎が退去した後、明治政府の金融財政を大蔵卿として担ってきた大隈重信、並びにその一派が政界を追放された事件です。アレクサンドル2世暗殺からの世界激震の始まる中、日本政界でも激震が走っていたのです。

大隈重信
Wikimedia Commons [Public Domain]
松方正義
Wikimedia Commons [Public Domain]

大隈重信に代わりに政府の金融財政を牛耳ることになったのが松方正義です。更にこの「明治14年の政争」の前にあった重要な出来事が、1877年のあの「西南戦争」です。これで明治維新の立役者の一人西郷隆盛がこの世界を去り、その翌年には大久保利通も暗殺されています。日本の支配層の中でも対立と争いが続いていたのが見て取れます。

有り体に言えば、八咫烏の中でも争いがあったと見受けられます。それは明治期すぐに始まった廃仏毀釈にも見えます。廃仏毀釈によって力が衰退した八咫烏、逆に力を得た八咫烏がいたのです。こういった中で、日本銀行が設立され、ロスチャイルドの日本金融支配が確定されたわけです。



日銀創設は世界潮流の中の出来事 〜通貨発行権を奪った日銀


以下は既に外伝51に記している内容です。松方正義が日本銀行条例を発布し、日銀が創設されたのは、フランス蔵相レオン・セイの助言によるものとされています。

松方正義は1877年に渡欧し、明治11年(1878年)3月から12月まで主にパリに在住し、そこでレオン・セイの助言を受け、更にはレオン・セイの紹介でパリ・ロチルド家第二代当主アルフォンス・ド・ロチルドと面会していた様子なのです。

アルフォンス・ド・ロチルド
(パリ家の祖ジェームズの長男)
Wikimedia Commons [Public Domain]

レオン・セイはロスチャイルドの家臣でした。その点から松方正義は面会したフランス・ロスチャイルド当主から直接「信用創造」の仕組みを教わり、その指示で日本銀行を設立したことは十分考えられます。

松方正義の命令によって日銀が先ず行った業務、それは大量の日本紙幣の焼却処分でした。償却ではなく焼却です。

その焼却処分の対象になったのは三岡八郎(由利公正)の奮闘によって発行された政府紙幣「太政官札」、また小額政府紙幣の「民部省札」です。そして西南戦争があった関係で大量に市中に出回って流通していた不換紙幣の国立銀行券です。

これで日銀が政府と国立銀行の紙幣発行権を奪い、日本の紙幣の発行権限は日銀が独占したのです。その結果、当然ながら日本に起きたのがいわゆる「松方デフレ」です。

確かに日本は西南戦争の関係で大量の不換紙幣が発行され、それに応ずる生産力等は不足していたので、物価上昇のインフレは生じていたでしょう。しかしいきなり紙幣が回収・焼却処分されたのです。市中からお金が消えたのです。当然デフレの大不況が日本を襲いました。お金そのものが消失しているので、どこにもお金は回せない状態に当然ながらなります。

このような非常に乱暴なことを行い、民衆に塗炭の苦しみを味わせながらも、力づくで日銀が実質としての通貨発行権を独占したのです。その独占から現在にまで至っているのです。

世界の通貨の発行と管理統制権の独占を目論むロスチャイルド家は米国に押し付けたように、世界中で通貨の金本位制を課せようとしていました。黄金ならば総量が把握できて、それに応じて発行される通貨の管理も容易だからです。

世界を手にするロスチャイルド
(フランスの風刺雑誌『Le Rire』の表紙)
Wikimedia Commons [Public Domain]

無論ロスチャイルドの意向で創設された日銀も同様でしたが、金銀が不足していた日本で金本位制は無理で、日本の金銀本位制も日清戦争まで待たなくてはなりませんでした。


Writer

seiryuu様プロフィール

seiryuu

・兵庫県出身在住
・いちおう浄土真宗の住職
・体癖はたぶん7-2。(自分の体癖判定が最も難しかった。)
・基本、暇人。(したくないことはしない。)
・特徴、酒飲み。アルコールには強い。
・歯が32本全て生えそろっている(親不知全て)原始人並み。

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