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インドのアシュラムにてサーダナ(精神修行)を経験した12日間
Q.アシュラムとはなんですか?
A.サンスクリット語の語源はsrama=解脱のために努力する、です。
古代よりグルー(サンスクリット語で特定の知識や分野でのエキスパート・メンター)の下、自然の多い山の中に庵を構え、世俗的な事柄から離れ、シンプルな暮らしによって心身の健康を増し、瞑想によって完全な静寂を得て真の自己に目覚め、内なる自由を得るための場所、と言われています。ヨガ(アーサナ・呼吸・瞑想)はアシュラムに欠かせません。
Q.なぜこのアシュラムに行ったのですか?
A.私はインドの優良(波動の高い)商品をご紹介する仕事をしているのですが、ある時デリーのお祭りの頃に年に1度だけヒマラヤ方面から下りて来て、手作りの石鹸を販売する人々に出会いまして。背の高いブロンド髪のヨーロッパ人達が多く、全員白のクルタとパジャマ(インドの民族衣装)を着ているので、めちゃくちゃ目立つ訳です。
毎回インド人客に囲まれ大盛況で、もみくちゃにされながら購入して使ってみるととても良い。そこで、そのグループの石鹸リーダーのスウェ-デン人に「売らせて欲しいの」と声を掛けまして、お付き合いが始まったわけです。10年前くらいになりますでしょうか。
通常、仕入れ先の現場には真っ先に出向く主義ですが、ここのアシュラムは最低2週間は滞在しなくてはいけない等の制約も多く、現場に行く事が何故か叶わないままになっておりました。
今回、まとまった時間を確保し、ついに訪れることができました。
Q.どのような人がどのように暮らしているのですか?
A.アシュラムの住人は、「グル・シシャ・パランパラ」と言われる古代から面々と続くインド徒弟制に基づき、師匠と暮らしを共にして学んでいます。こちらのアシュラムでも、20人ほどの弟子たちがインフラも整っていないガンジス川の水流の聞こえる川辺の土地で、規律ある暮らしをされていました。千年以上インドで脈々と続いてきたアシュラムの現代版だと感じました。
500ml一気に飲んで覚醒しそうになった人から、気を付けて少しづつ飲むように言われたガンジス川
グルーのギリダール・アディティヤ氏は若い頃はインド海軍に所属し世界中を回っていたそうですが、20代半ばには、ガンジス川源流の中国とインドの国境付近のヒマラヤの麓に自分の庵を構えたそうです。40年近く師を知る地元の村人は、師が裸足でヒマラヤのジャングルの中に入ったまま何日も食べずに瞑想をして帰って来る事、真冬の極寒のガンジス川で一日に3回沐浴する事、等の数々の逸話を話して聞かせてくれました。
アシュラムでの1日は、朝4時半の起床で始まります。離れにあるシャワーを浴びに、暗闇の中を数分歩きます。(シャワールームも、宿舎も、ホールも全てがセルフビルドです。)自分達で山から拾ってきた薪でお湯を沸かしますので、シャワーのお湯も熱々でまろやかで、石鹸は極上の手作り石鹸です。その後は、ヨガと瞑想で、日の出と共に太陽に向かって感謝を捧げ、太陽のエネルギーを頭頂からいただきます。朝食は朝9時、食事への感謝の祈りの後、自家菜園で採れたお野菜などのべジフード。
カルマヨガと呼ばれる労働の時間は11時から16時の約5時間。持ち回りで、毎日異なる労働を行います。今回、私は薪拾いにガンジス川周辺や森を歩き、石鹸を大判手製のチーズカッタ―の様なものでひたすら切り、落ち葉拾いや、庭掃除、図書室の掃除もしました。
石鹸バーを丁寧に1個づつ切ります。
鉄線ワイヤーがすぐ切れるので取り換え道具も近くに置いています
鉄線ワイヤーがすぐ切れるので取り換え道具も近くに置いています
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最近はインドの競争社会に疑問を抱く若者たちに、原点回帰でリトリートファームの様な場所を作ったりする流れも目立つようになっています。
そんなある日「アリヤ ヴィハル アシュラム」というガンジス川源流ヒマラヤ中国国境付近にあるアシュラムを訪ねることができました。インドにはたくさんのアシュラムがあり、精神性を高めるため日々努力されている人たちが大勢います。