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ユダヤ問題のポイント(日本 明治編) ― 第14話 ― 大和行幸から見えるもの

 日本編に取りかかることができるかな?、できたとしても他のことを見た最後になるだろうな、と思っていました。自信がなく躊躇していた最大の原因は、現在もそうなのですが、端的には地上の勢力図で示すと、藤原氏と秦氏との関係が謎というか不可解で整理できていないからです。
 藤原氏と秦氏は基本的に敵対関係にあり、それぞれのバックにあったホツマの神も互いに敵対関係にあったのは教えてもらっていました。
 藤原氏は藤原鎌足から始まる超有力氏族です。天皇家と婚姻を繰り返し、朝堂を独占していました。ウィキペディアでは次にある通りです。

「江戸時代の朝廷において大臣就任の資格を持つ上位公卿17家系(摂家、清華家、大臣家)のうち14家系が藤原家、残り3家系が源氏であり、徳川をはじめとした主要武家の多くも源平や藤原流を称していることを併せると、皇統と藤原家の二つだけの血流が支配階級をほぼ独占するという世界でも稀な状態であった。」

この藤原氏を守護していたのが祖神であるタケミカヅチ尊です。春日大社で祀られる有名なホツマの軍神です。一方の秦氏は古代ユダヤの末裔であり、応神天皇の時に大挙して日本に渡来してきました。秦氏を守護するホツマの神の代表は応神天皇で、八幡系の神社で祀られています。この秦氏が「藤原氏の朝堂独占に対抗するために 聖武天皇の密勅により丹波国で結成」ウィキペディアしたのが秘密結社八咫烏です。
 タケミカヅチ尊を代表とする春日系の神々と、応神天皇を代表とする八幡系の神々は激しい対立と権力争いをしており、地上世界でも基本的には藤原氏と秦氏は敵対関係にあったのは確かです。
 しかしことは単純ではなく、秦氏(八幡系の神々)と藤原氏(春日系の神々)の関係は対立関係だけでは括れないのです。幕末の孝明天皇とその周囲や、八咫烏の政治組織・天忠党の動向を見ていくとその複雑さが浮かび上がります。そして地上世界の支配の実態の一端も…。
(seiryuu)
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ユダヤ問題のポイント(日本 明治編) ― 第14話 ― 大和行幸から見えるもの

複雑な秦氏と藤原氏の関係 〜裏の南朝勢力に春日系の神々


前回見たように、日本側は1858年の日英条約で外国勢力から次の2つの要件を突きつけられていたはずです。

①日本全土を天皇の領土にすること。
②日本天皇は英国女王のしもべとなること。


英国女王を代表とした外国勢力は悪魔崇拝海賊団の300人委員会で、その大ボスにはロスチャイルドがいました。

日本側は①②の要件を満たす天皇の擁立を迫られていたのですが、当時の北朝天皇である孝明天皇にとっては①②の要件は飲めるものではありません。しかし、日本の南朝勢力はこの①②の要件を軸に革命を起こすべく動いていたでしょう。

明治維新は既に見たように南朝革命でもあり、これはロスチャイルド家が中心に進めていた世界革命(ヴァイシャ革命)の一つでもあったと見ています。そして世界革命はハルマゲドン計画の一環でもあり、日本の南朝勢力はこのハルマゲドン計画に呼応して、北朝の守護勢力に対する攻勢を強めていたのです。


この南朝勢力とは「攘夷」や「天誅」を叫び京都を席巻していた長州勢や、それと気脈を通じる三条実美たち急進攘夷派の公卿を含みますが、そのバックにあって倒幕運動を展開していた中核組織が天忠党です。

天忠党は秘密結社八咫烏の政治組織で、八咫烏は秦氏が組織しています。従って南朝勢力の中心にあったのは秦氏であり、そのバックにはミトラやマイトレーヤのホワイト・ロッジが、更にそれを守護するのが応神天皇を代表とした八幡系の神々です。これはすぐに読み取れます。

しかし、ハルマゲドン計画に呼応した日本の南朝勢力とは秦氏とその背後の霊存在だけだったのか?といえば明らかに違います。藤原一門とそのバックの霊存在が影に隠れた裏側にいたはずです。

藤原一門はまさにその名の通り蔦をどこまでも伸ばすがごとく、どこにでもその触手を伸ばしていて、その一門の全てではないでしょうが、一部は南朝勢力となっていたはずです。超名門で歴史が古い藤原氏は巨大で全体が捉えにくいのです。

藤原氏は、ホツマの神ではタケミカヅチ尊や中臣氏の祖神アマノコヤネ尊が守護していたのは分かります。しかしハイアラーキーでは、ホワイト・ロッジの闇組織に所属していたのか?、ブラック・ロッジと通じていたのか?判然とせず、秦氏のバックのホワイト・ロッジのようには、どの秘密結社に所属していたかがよく分からないのです。もしかするとどことも通じていた?とも思えます。


そして天忠党は秦氏が組織した八咫烏の政治組織ですが、ここのど真ん中にも藤原氏自体は入り込んでいます。公家はほぼ藤原氏なので当然ですが、貴嶺会が示す天忠党の総督の中山家の家系図はアマノコヤネ尊を祖神としています。

更に貴嶺会の「天國の霊鉾」についての記事内容や、「天國の霊鉾」の祭を春日大社で執り行っているいくつもの写真を見れば、天忠党総督の中山家は春日系の神々がバックボーンにあると見るのが自然なのです。

秦氏と藤原氏、そしてそれを守護する八幡系の神々と春日系の神々は対立関係にありました。しかし、裏の南朝勢力には藤原氏と春日系の神々もいたのです。

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ユダヤ問題のポイント(日本 明治編) ― 第13話 ― ホツマの神々の承認

 「死して護国の鬼となれ」、これは日清戦争の直前に作られた軍歌の中にあるフレーズです。このようなフレーズのもと明治以降日本は、その皇軍は、日清戦争、日露戦争、太平洋戦争へと突き進んでいきました。
 日本国民は“お国のため”に戦死すること、死して後もいわゆる成仏し自由になることも許されず、荒魂の鬼神として国家体制の支配の中に組み込まれることが課せられていったのです。国民を所有物扱いし、その生と死さえも束縛・支配するカルト国家が日本だったとも言えるでしょう。
 “現人神”天皇が統治する中央集権国家、日本神道の皇国日本を明治維新は誕生させました。しかしこの皇国日本は、日本人の総意に基づきて出来上がったのでは決してありません。ほとんど全てに近い日本人は真相を隠され、騙されて日本国家に組み込まれてきました。
 皇国日本を作る動きは、江戸後期からは八咫烏によって起こされました。その上で幕末の外国勢力「300人委員会」の動きによって皇国日本は誕生したのです。皇国日本は八咫烏と「300人委員会」によって作られ、その支配下にあった国家体制とも言えるでしょう。
 そして八咫烏、300人委員会のバックにはホワイト・ロッジ、ホワイト・ロッジ内闇組織の存在が、それにブラック・ロッジが絡んできてもいます。
 ただし、それだけではありません。ホワイト・ロッジ等はハイアラーキーですが、それだけでは皇国日本を作れません。日本は地球の霊的統治の中心なのであって、人間とハイアラーキーの思惑で勝手に改変できるものではなく、ホツマの神の承認が必要だったはずなのです。そしてこの皇国日本は、相敵対するホツマの神々の利害が一致してもいたのです。
(seiryuu)
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ユダヤ問題のポイント(日本 明治編) ― 第13話 ― ホツマの神々の承認

日英条約の穴 〜「幻(ファントム)の君主」天皇


1858年夏にジェイムズ・ブルース(エルギン伯爵)が日英条約の際に突きつけたであろう、英国官報ガゼット紙に記載されている「英国女王陛下は、…日本の帝の領土における権限と管轄権」を所有する。これには次の2つのポイントが求められ課せられているのは自明です。

①日本全土を天皇の領土にすること。
②日本天皇は英国女王のしもべとなること。

しかし当時の日本の状況は、そう簡単にはこの2つのポイントの実現を許すはずが無かったのです。まず孝明天皇は②を受け入れるはずもありません。そして『アーネスト・サトウ伝』では 日英条約を巡る状況の複雑さと難しさを次の三点に指摘しています。

イギリス外交官アーネスト・サトウ
Wikimedia Commons [Public Domain]

日本の君主たる天皇は「幻(ファントム)の君主」であり実権がなかった。
しかし実権を有する徳川将軍は天皇の下位であり、条約発効には天皇の勅許が必要。
③更に徳川将軍は実権があるとしても、雄藩のコントロール能力はなかった。

以上の三点から「条約は天皇の批准を受けていないので拘束力はない」「諸侯は、将軍のみの調印によって当該条約に拘束力があるのを承認することはできない」と、条約を反故にされる危険性があるとし、次のように指摘しています。

「ラザフォード・オールコック卿はパーマストン内閣に次のような方針を採用するように提案した。
(1)天皇の条約批准を迫る。
(2)天皇の「幻の権力」を真の権力とするように努力する。」

Wikimedia Commons [Public Domain]

ラザフォード・オールコックは、日英条約に基づき江戸に駐留した英国外交官です。彼が時の英国首相パーマストンに提案した(1)(2)の内容は、(1)が②日本天皇は英国女王のしもべとなること、(2)が①日本全土を天皇の領土にすること、以上のそれぞれと通じているのが透けて見えるでしょう。

英国側は日本を英国女王の所領とすることを課せてきたのですが、注意点があります。繰り返しになりますが、英国女王は300人委員会の長であり代表です。コールマン博士が悪魔崇拝海賊団であるイギリス東インド会社が300人委員会となったとしていますが、1858年日英条約のこの年にイギリス東インド会社は、その役割を果たし不要になったのでしょう、解散し、イギリス東インド会社は300人委員会になっています。

英国女王は、英国国家というよりは300人委員会の代表として日本側に日本所領を突きつけたのです。

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ユダヤ問題のポイント(日本 明治編) ― 第11話 ― 中国蹂躙へのホワイト・ロッジの関与

 今年12月7日の竹下さんの記事に、第2次世界時に中国を始め、大陸からの莫大な金銀財宝の略奪を命じたのは堀川辰吉郎であり、それは銀河連合からの指令だったこと、そして銀河連合のバックはホワイト・ロッジであったことが明かされています。
 要するに、中国等からの金銀財宝略奪はホワイト・ロッジの意向だったのです。そしてこの中国の蹂躙と略奪、また植民地化は、第2次世界大戦以前から、具体的にはアヘン戦争前からホワイト・ロッジの意向から継続して実行されてきたのです。
 現実にアヘン戦争から中国を蹂躙し、略奪実行したのはイギリス東インド会社の悪魔崇拝海賊団です。ホワイト・ロッジの中には悪魔崇拝の闇組織が巣くっていて、そこに所属する地上メンバーが悪魔崇拝海賊団に加わっていました。
 しかしそれだけではありません。ホワイト・ロッジの悪魔崇拝ではない勢力、つまりミトラやマイトレーヤたち、それに従う地上組織メンバーも悪魔崇拝海賊団の行為に加担していたのです。その略奪等の行為は彼らの計画に基づいたものだったことが見て取れます。
 中国の蹂躙、略奪、植民地化もハルマゲドン計画の一環だったようです。
(seiryuu)
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ユダヤ問題のポイント(日本 明治編) ― 第11話 ― 中国蹂躙へのホワイト・ロッジの関与

ジェイムズ・ブルースの素性 〜ブルース家とテンプル騎士団


ジェイムズ・ブルース(第8代エルギン伯爵)
Wikimedia Commons [Public Domain]

第2次アヘン戦争とも呼ばれるアロー戦争で、英軍を率いて天津条約を締結させ、その直後に返す刀で軍艦を率いて江戸に襲来し、日英修好通商条約を締結させたのがジェイムズ・ブルース(エルギン伯爵)です。彼は再開したアロー戦争でも英軍を率いて清朝を破壊し、植民地条約といえる北京条約を締結させてもいます。

この中国と日本の植民地化において大変重要な役割を果たしたジェイムズ・ブルース(エルギン伯爵)とは一体どういう人物であったのか? 結論を先に言えば、彼はテンプル騎士団、それも悪魔崇拝ではないほうのポジティブなテンプル騎士団でしょう。

テンプル騎士団はホワイト・ロッジに所属しますが、ホワイト・ロッジの中に悪魔崇拝闇組織が巨大に巣くっていました。こちらはエノクやマイトレーヤ配下の軍団長の覚者たちのグループで、この闇組織の地上組織が裏のイルミナティです。

一方、マイトレーヤ自身やミトラたちは悪魔崇拝ではありませんでした。テンプル騎士団には裏のイルミナティに属する悪魔崇拝のネガティブグループとミトラやマイトレーヤのグループに属するポジティブグループがあるのです。

ジェイムズ・ブルース(エルギン伯爵)はその家系の血統から見て、ポジティブグループのテンプル騎士団となるのです。つまりミトラやマイトレーヤのグループに所属します。

ジェイムズ・ブルースはスコットランド王であったロバート・ブルースの直系子孫です。ロバート・ブルースはイングランドからスコットランドを独立させたスコットランド王であり、その独立を決定させたのが「バノックバーンの戦い」です。数では圧倒するイングランド軍を敗退させる活躍をしたのがヘンリー・シンクレアなどが率いるテンプル騎士団でした。

ロバート1世 (スコットランド王)
Wikimedia Commons [Public Domain]

テンプル騎士団とフリーメーソン』(三交社)ではそのテンプル騎士団出現の様子やロバート・ブルースとテンプル騎士団、ならびにヘンリー・シンクレアなどシンクレア家との緊密で切っても切れない関係などが記されています。

エルサレムのヘロデ神殿を再現させたロスリン礼拝堂を建造したのがシンクレア家ですが、「あぶそるーと ロンドン」の今年1月2日記事では次のような紹介もされています。

「1314年、ロバート・ザ・ブルース王を7代目のヘンリー・シンクレア卿が力強くサポートし、見事イングランドからの独立を勝ち取っております。

このロバート1世が1329年に病死した際、王の副官であったジェームズ・ダグラス卿にヘンリー・シンクレア卿の二人の息子が選ばれ、王の遺言に従い、その心臓を銀の小箱に入れて聖地エルサレムへと帰還させようという試みが行われました。だからロスリン礼拝堂には、ロバート1世の心臓を持つ天使の彫刻が彫られているのです。」

ロスリン礼拝堂のロバート1世の心臓を持つ天使

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ユダヤ問題のポイント(日本編) ― 前触れ1 ― 見通し

 当初、この「ユダヤ問題のポイント」にとりかかった際の構想では「できるか、どうかが分からない」ながらも、まず「近・現代編」でロシア皇帝アレクサンドル2世の暗殺あたりからのポイントを押さえ、次に古代編、中世編に進もうかと考えていたのです。
 当初の予定では全く思いもしなかった、遥かに長い連載に既になっていますが、これらの流れを準備として最終的には「日本編」まで行けたらいいな、と思っていたのです。
 といっても「お前はユダヤ問題について、古代や中世についてなどよく知っているのか?」と問われたら、現在でも「私はあくまでも素人で、特別な情報源があるわけでもないから、よくは知っていません」としか答えるほかありません。
 私は時事ブログの読者、東洋医学セミナーを含む竹下さんの映像配信の視聴者の一人に過ぎません。私の出している情報は基本的には「その気になれば」どなたでも手にすることのできる情報ばかりです。
 そのような私ですが、この世界を理解するには、断片的には知っていたり見え隠れしている「ユダヤ問題」を整理する必要があると思い、実際に文字として記述することでそれを表に出し、晒して見ていくこととしたのです。
 従ってこの「ユダヤ問題のポイント」記事の記述の目的は「自分自身の中の整理」です。これが主目的です。その上で結果としてどなたかのお役にててればいいな、というのが私のスタンスとなっています。
 さて、今回躊躇したのですが敢えて題名を「日本編」としました。もう少しで終了予定ですが、まだ続いている「外伝」シリーズは「近・現代編」の中に含むべきかは微妙でもあったのですが、秘密結社を中心とする動きがどのように「近・現代」に至ったか、大まかな流れを整理確認するためのものでした。
 これが終了しておらず、準備となる「古代編」「中世編」も手付かず状態で、実際のところ「よく理解ってもいない状態」の私が「日本編」の題を冠して記事を提出するのは、自身が「無理な先走り」だとも感じているのですが、反面どうも「そのタイミングに来ているな」とも感じたからです。
 今回から「前触れ」という形でも「日本編」を出すタイミングと感じたのは2つのツイッターで言及された事柄に遭遇したからです。1つは「Qmap japaneri」さんのツイッターで出されているAnnさんこと伴野優子さんの集団ストーカーの壮絶な被害の情報です。もうひとつは「本物黒酒」さんのツイッターで提出されている「英領日本」に関する一連の情報です。
(seiryuu)
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ユダヤ問題のポイント(日本編) ― 前触れ1 ― 見通し

日本にあるユダヤ問題 〜権力支配層に絡んでいるユダヤ問題


Eriさんの情報で、集団ストーカーの標的として長年攻撃を受けられ、現在も安否が心配されるAnnさんこと伴野優子さん、彼女はその出生が集団ストーカー攻撃の原因となっているとのことです。

伴野さんはどうも明治天皇となった大室寅之祐の血縁者であって、天皇の金塊の継承者の一人であることが集団ストーカー攻撃の主因となっている模様です。この件については、7月9日等の竹下さんの伴野さん関連記事を読んでいただくのが正確だと思います。

この問題の背景になっているのが、無論、明治維新の際の明治天皇すり替え問題であり、田布施システムの問題です。そしてこの明治天皇すり替え問題と、それに付随する田布施システムの問題には、日本のユダヤ問題が必然的に絡みこんでいます。


こう言うと、中には日本にユダヤ問題が?と思われる方もおられるかも知れません。しかし、日本とユダヤは切り離せないほど深く絡み合っています。日ユ同祖論、日本人とユダヤ人の祖先は同じであると論が張られているぐらいです。

日本人の祖先とユダヤ人のそれとは異なりますが、ユダヤから来た様々なものはその文化を始め、今現実の日本人の普通の日常生活に溶け込んでいるのです。神社、祭り、酒の醸造、織物、相撲等々、日本固有伝統文化と思われているものがユダヤからのものであるのは驚くほど多いのです。


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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝49 ― ジョン・ロックフェラーの台頭

 「ロックフェラー対ロスチャイルド」というフレーズをよく目にする時期がありました。両家がライバルとして対立しているというもので、両財閥の傘下にある大銀行や各方面の大企業郡を比較する絵図などが示されていました。
 たしかにロックフェラーとロスチャイルドがライバル関係にあった時期もあったでしょう。第1次、第2次世界大戦を通して、地上世界の統一王の王座が見えてきた時、その座をめぐる覇権争いをしたと見られます。その結果としては、リーマンショック以降ロックフェラーは没落していきました。
 覇権争いをしたと見られる両者ですが、しかし両者の関係がスタート時はライバル関係などではありません。
 ロックフェラー家を一代で「石油王」として勃興させたのがジョン・ロックフェラーで、1839年生まれの彼はユグノーとして移民してきた家系にあり、決して裕福な生まれではなかったのです。その彼が南北戦争時に石油精製の事業に取り組むようになります。彼はやがて競争相手を徹底的に潰してのし上がっていきます。
 このジョン・ロックフェラーに目をつけたのがロスチャイルドだったのです。ロスチャイルドは自らの産業界における代理人としてロックフェラーを支援教育します。
 ロックフェラーのスタンダード・オイル社は超メジャー企業となりますが、その支援教育の係を担ったのがジェイコブ・シフだったのです。
 このあたりのことを『ロスチャイルド、通貨強奪の歴史とそのシナリオ』が「石油王 ロックフェラー」の題で要領よくわかりやすくまとめていますので、今回はこの部分を主に紹介していきます。
(seiryuu)
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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝49 ― ジョン・ロックフェラーの台頭

ジェイコブ・シフの渡米 〜ドルは金本位制に


リンカーンが暗殺され南北戦争が終結した1865年ロスチャイルドの大番頭で米国方面のマネージャーとなるジェイコブ・シフが渡米します。

ジェイコブ・シフ
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pixabay

ジェイコブ・シフは代々ユダヤ教ラビの家系で、シフの家族とマイヤー・アムシェル・ロスチャイルド家族とは同じ家で同居していた関係です。シフは渡米時18歳でした。その渡米目的を『ユダヤ・ロスチャイルド世界冷酷支配年表』p91に次のように記しています。

「①中央銀行の設立によって、アメリカの貨幣制度の支配権を握る。
②相応の代価を支払うことによって「イルミナティ」の手先として働いてくれるような格好の人物を見つけ、彼らを合衆国政府や連邦議会、最高裁判所および政府関係機関の高官に就かせる。
③白人対黒人を中心に、マイノリティ・グループとの対立を国中で引き起こす。
④特にキリスト教をターゲットにして、合衆国の宗教を破壊する運動を引き起こす。」

1863年の「国立銀行法」制定から、ロスチャイルドは再びアメリカの通貨の完全支配と管理、つまりドルの金本位制に向けた工作を本格化させます。ターゲットはグリーンバックスと市場に流通していた大量の銀貨の廃止です。

1866年の「通貨緊縮法」の主目的はグリーンバックスの回収でした。そして…、『ロスチャイルド、通貨強奪の歴史とそのシナリオ』p86は次のように明かしています。

「1872年冬、国際銀行家はアーネスト・サイードに大量の資金を持たせアメリカに派遣した。サイードはその資金を賄賂に使い、自ら起草した「1873年の悪法」と呼ばれる「貨幣鋳造法」を成立させた。この法案は、銀貨を流通市場から排除し、金貨を唯一の流通貨幣にするものであり、すでに陥っていた貨幣の流通不足にさらに追い打ちをかけたことにまちがいない。

後にサイードは「1872年の冬にアメリカに渡った。そしてイングランド銀行の利益を代表して銀貨の廃止法を成立させ、金貨を唯一無二の金属貨幣にしたのだ」と得意げに語った。」

外伝14で見たように大量に採掘される銀による銀貨の流通はコントロールは難しく、「金だけならばその総量は把握できます。市場における金全体の総量とその流れを把握コントロールし金の価格を決定できたならば、その金に基づいて信用創造される紙幣の総量も価値も完全に支配統制出来わけです。

こうやってイングランド銀行を手中にしたロスチャイルド家は、英国そして欧州で金本位制を確立し、アメリカの銀貨も廃止させ、ドルの金本位制を確立させていったのです。

編集者註:1900年のPuck誌に掲載された風刺漫画。1873年の貨幣鋳造法により完全に金銀複本位制が破棄され金本位制となり、1900年の金本位法では正式に金本位制に移行した。
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