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米国経済危機はカウントダウンに突入 後編
アームストロング:崩壊は公社債市場から
スティール氏が根拠としているマーティン・アーサー・アームストロング氏は、基本的に有料メルマガで情報を発信しているようです。こちらの動画などを見る限り、アームストロング氏は今回の経済崩壊は公社債市場から始まると考えているようです。
連邦準備制度は好きにお札を刷れますが、借金にあえぐ各州政府にはそんな自由はありません。そこで税金をどんどん上げているのです(※例えばニュージャージー州の固定資産税は洒落にならない高さ)。でも限界がありますよね。なのでいつかは借金漬けで破産すると。あるいは破産しなくても、公債の支払いが出来なくなるのではと。
動画の例だと、デトロイト市は1937年に債務不履行に陥り1963年にやっと公債の支払いを完了しましたし、イタリアは90日債を10年債に書き換えちゃったことがあります。政府はこういうことを平気でやらかしてきました。債権者は政府が債務不履行に陥ったからといって、どこかの公立美術館の名画を差し押さえたり出来ない訣で。要するに公債には裏付けがありません。
因みにスイスの資産運用会社の社長エゴン・フォン・グレイヤーズ氏も、5月末のインタビューでドルと公社債市場の危険性を指摘しています。
ただアームストロング氏は、アメリカから経済が崩壊するとは見ていないようです。アジアか欧洲、特にユーロが土台からして駄目だと批判しているので、その辺りでしょうか。
ということは、彼の9月説はもしかしたらドイツ連邦議会選挙(9月24日)の周辺を指しているのかもしれません。あるいはどこかの国の債務不履行宣言が近いと見ているのでしょうか。但し、私はメルマガでお金を払ってまで投資情報を得る気がしないので、はっきりとした根拠は不明のままです。
其の他の専門家:ディープ・ステートが引き起こす
近々経済崩壊が起こると見ている専門家は他にも複数います(※この記事の前編や中編に登場した方々もそうです)。
こちらの動画まとめによると、グレゴリー・マンナリーノ氏やマイケル・シュナイダー氏は国民から金を絞り取るために、連邦準備制度などが仕掛けてくると見ているようです。バブル自体をワザと作出したのもその為だと。
それから動画で引用されていた記事によると、各国の中央銀行は2008年の危機以降、企業の株や社債を大量に買い込み続けているようです。その額は2017年度だけでも3.6兆ドルに上る勢い。
世界トップ5の中央銀行は、総額で14.6兆ドルの資産が貸借対照表に存在するそうです(※一般の企業と違って、この人たちは資産を増やすのが良いと言われる職種じゃありません。要するにそれだけのお金をバラまいているのです。しかも現実に刷るのではなく、コンピューター上で数字を加えているだけなので、ATMから皆が現金を一斉に引き出そうとしたら終わりです)。
例えばスイス銀行はマーク・ザッカーバーグよりもフェイスブック上場株を所有し、日本銀行は81もの日本の主要企業において上位5位以内に入る大口株主です。
半面、企業は弱体化しています。アメリカでは破産申し立てが増えています。例年でしたら税申告の関係で3月頃にピークを迎え、5月には減るのですが、動画の元記事によると、今年は5月になっても増えているのです。
つまりマンナリーノ氏曰く現在の「epic(壮大な)」株式市場の好景気は、中央銀行の異常かつ意図的な買い付けがあるからです。……この状態でバブルが崩壊したら、「中央銀行を破綻させる訣にはいかない」なぞと御託を並べて、国民から預金やら税金やら私有財産やらを根こそぎ搾り取るのは目に見えています。
現代のシープルって、「政府がそんなことするのは違法だし、許されない」って思い込んで疑わないから怖いですよね。歴史的には何度もやっているのに。国民が見張っていないと、土地だろうが貴金属アクセサリーだろうが、なんだってぶんどるジャイアンが国ってものです(※本来はそういう勝手なことを阻止するために、自分たちの代表である議員を中央に送っていたんですがね。現代はミイラ取りがミイラになっています)。
前編でちょこっと触れた政府発表のインフレ率ですが、ロン・ポール氏も操作されていると言っています。実際のインフレ率はずっと高いという意見です。こちらの動画で会話しているアレックス・ジョーンズ氏も同意しています。
この現状を踏まえ、7月2日にCNBCの番組で、ポール氏は「少なくとも今年10月の時点で株価が今より25%下がっていても驚かない」とコメントしていました。
其の他名前を挙げるとキリがありませんが、ジェラルド・セレンテ氏もあちこちの動画でもうすぐだと警告しています。
人によってそれを「連邦準備制度」と形容したり、「ディープ・ステート(真の政府)」と呼んだりはしていますが、皆さん、トランプ大統領と対立しているエリート層が引き起こすと考えている点も共通しています。
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前編と中編で米国経済がすこぶるおかしいのは十分理解出来ました(お付き合い頂き有り難うございます)。
今回の後編は、元CIAスティール氏の経済崩壊は「9月」って主張部分を見ていきましょう。今もう7月ですよ? 気になりません? 私は気になります。なので調べます。だって2種――以下同文。