米国犯罪シンジケートに協力の上海阿片ネットワーク
米国の暴力支配体制が完成は、メイヤー・ランスキーの設立した殺人株式会社と全米犯罪シンジケートによって、ただし、これは「古株のギャング団が自分たちの代行者として若いギャング組織を育てて利用している」との見解を
前回に示しました。
『ユダヤの告白』
第7章にはこれに関わる次の記述があります。
1920年、アーノルド・ロススタインとメイヤー・ランスキーは、彼らの代理人ジェイコブ(ヤシャ)・カッツェンバーグを上海へ送り、中国産アへンの北米における販売権を手に入れるべく交渉させた。カッツェンバーグが交渉した相手のイギリスのアへン王の中には、香港上海銀行とジャーディン・マゼソン・トレーディング・カンパニーのケズウィック卿がいた。ケズウィックは、スコティッシュ・ライトの団員だった。このスコティッシシュ・ライトは、グランド・マスターのパーマストン卿のもと、中国における麻薬取引の権益をイギリスの手に入れるべく、19世紀後半にアへン戦争として知られる戦争を仕掛けた団体であった。
上記の記述について先に
アーノルド・ロスタインについてですが、
彼も(ハザール)ユダヤ・ギャングで、マイヤー・ランスキーの親分格でした。
アーノルド・ロススタインはニューヨーク暗黒街を裏賭博などで仕切っていたボスでしたが1928年に暗殺され、マイヤー・ランスキーがそのシンジケートのボスの地位に就いたのです。アーノルド・ロススタインの築いた犯罪シンジケートについては、彼の
ウィキペディア記事には以下のようにあります。
人種やローカリズムに固執せず国際的な地下ネットワークを構築し、「弁護士、金融プロ、暴力団」の3点セットを常備するシンジケートタイプの犯罪集団を作り上げた。血縁や因習に囚われるシチリアマフィアとも、狭い縄張りに甘んじる従来のストリートギャングとも異なる犯罪スタイルは、ロススタインという「現実のモデル」を通じてルチアーノやランスキーに受け継がれ、その後のアメリカンギャングの方向性を決定づけた。
暴力の実力行使に金融をセットさせ、しかもその犯罪行為を合法化すべく弁護士もセットにした国際的な地下ネットワーク、これがロススタインが築き、ランスキーが継承した犯罪シンジケートのスタイルということのようです。
『ユダヤの告白』の記述内容に戻りますが、
そのロススタインとランスキーが代理人をたて、「中国産アへンの北米における販売権を手に入れるべく」上海のイギリスの阿片王と交渉した、これは事実と見て間違いないでしょう。ロススタインの
ウィキペディア記事に以下にある通りで、彼のシンジケートは上海の阿片ネットワークとコネクションを築けたようです。
麻薬密輸にも手を広げ、輸入雑貨店やアートギャラリー、アンティークショップを買収して合法偽装のフロントにすると一味のヤーシャ・カッツェンバーグらをヨーロッパに、ジョージ・アフナーをアジアに派遣してヘロインを輸入した。
問題は、ロススタイン、ランスキーの犯罪シンジケートに北米でのアヘン売買を許可したイギリスの阿片王たちです。
このイギリスの阿片王たちが、ロススタイン、ランスキーたちアメリカのユダヤ・ギャングのシンジケートを育成したことにもなるからです。
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用田氏は、ロシアを擁護するお立場では全くありませんが、それにしても今のメディアは冷静に戦局を見ていない、煽り立てるのみで、もしも日本が戦になった時、このように国民が好き勝手にコントロールされてしまうことを危惧されています。
メディアでは「キエフに対するロシアの攻撃が失敗した」と高らかに煽っていますが、用田氏によるとキエフは「助攻撃」で、つまり主攻撃のための囮だった可能性があるとのこと。そもそも、キエフのような市街地に戦車・装甲部隊を突っ込むことはタブーで、損害を想定した上でキエフに注目をロックオンし、そしてそれは成功したと。主攻撃はヘルソン、ここはドネツクからの通路を作ろうとしていた要所で成功しています。用田氏は「プーチンの言うことも聞かなければならない」と苦言を呈しておられますが、プーチンへの「もう少しスピードを上げた戦ができないのか」という質問に対して、「できるけれども損害が大きくなる、ネオナチをシラミ潰しにしながら、住民をできるだけ死傷しないよう戦っている」と答えていて、まさにそのようにゆっくり動いていることは間違いない、信ぴょう性があると分析されています。
キエフはさておき、マリウポリだけはクリミアとドネツクを結ぶ回廊なので、お互いに絶対に落とすわけにはいかないポイントで、しかも、このマリウポリはアゾフ大隊、極右の本拠地なので重要だと用田氏は指摘されます。
「マリウポリで住民を囲い込んでいるのは、どちらか?」
国際法上、住民保護の観点から、防護側は住民を囲ってはいけない、巻き込んではいけない、陣地と住民を混在させてはいけないことになっています。
ロシア側からすれば、住民が紛れていると戦えないので、速やかに逃したい。事実、NHKの情報でも、マリウポリの北側に1ヶ月間ずっと「抜け穴」があったことを用田氏は見逃さず、つまり逃げる通路は確保されていたそうです。現在は完全に封鎖されていますが。
ところがアゾフ側は(用田氏の言葉で)「もともと前科者」、アメリカですら2018年のウクライナ支援の際、「アゾフという連中は人間の盾を使う」という理由で予算をカットしているし、国連の高等弁務官事務所でも「アゾフのやっていることは拷問、監禁など戦争犯罪をするネオナチだ」と認めている。それらを前提として考えると、ロシア系住民を標的に人間の盾とする戦い方は彼らのメリットと動機があると見ています。キエフも同様で、ワシントンポストの記者がキエフで、住民がいる場所に陣地があり、大砲があることは国際法違反だと指摘したがウクライナ軍は耳を貸さなかったそうです。キエフの住民が自発的にウクライナ軍に協力しているのか、かなり怪しい状況です。ブチャもアゾフの準拠点であることを考慮して状況を見なければ、正しい判断ができません。
用田氏は、ウクライナの戦況を解説されながら、常に日本の今後を懸念されています。中国、北朝鮮、ロシアの三正面作戦では、大東亜戦争末期よりもひどい、軍事的には処置のしようがない状況だと言います。「最悪の事態に備えるのが軍事、しかし外交の大きな仕事は戦争の芽をつむこと、紛争の芽をつむこと」「盲目的にアメリカに付いて行っていいのか」と、軍事のプロは指摘しました。