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ロシアの保護下で、ザポリージャ原子力発電所に無事到着したIAEA査察団 〜 ザポリージャ原子力発電所を維持、管理しているのはロシアの技術者

竹下雅敏氏からの情報です。
 昨日の記事で、“西側メディアは事前にウクライナ軍の上陸作戦を知っていて、警備が手薄になった原発の奪回を、ライブで全世界に報道する計画だった。”という、すらいと氏のツイートを紹介しました。
 こちらの記事によれば、“この作戦は、ウクライナ参謀本部がイギリスの諜報機関MI6と共同で準備した…この部隊は、MI6が指揮・調整する作戦を遂行するために、イギリス軍によって訓練されていた。”とのことで、MI6の軍事作戦はIAEAの査察団と世界の報道陣が見守る中、原発を奪還しウクライナが施設を占拠、IAEA査察団が人間の盾となるため、ロシア軍による奪還は不可能になるという計画でした。
 しかし、ロシア軍はこの作戦を事前に把握しており、“襲撃者は逮捕された3人を除き、到着と同時に殺害された。さらに、コマンドーのうち2人が捕まり、負傷した。”という結果に終わりました。
 IAEA査察団はロシアの保護下で、ザポリージャ原子力発電所に無事到着。一連のツイートは、IAEA査察団による査察の様子です。IAEA査察団を案内したのはロスアトムの担当者です。
 朝日新聞デジタルの3月13日の記事によれば、“ウクライナの原子力企業「エネルゴアトム」は12日、ロシア軍が4日に制圧した同国南部のザポリージャ原発をロシアの国営原子力企業「ロスアトム」の管理下に置くとの通告を受けた…11日、ロスアトムの技術者ら11人が到着した。”とあります。
 要は、ロシアの技術者らがザポリージャ原子力発電所を維持、管理しているのです。IAEA査察団のトップであるラファエル・グロッシ氏は、「困難な状況にもかかわらず、彼らは非常にプロフェッショナルに仕事をこなしている。」と評しています。
 IAEA査察状況⑪をご覧ください。「エネルゴダールの住民は、ラファエル・グロッシ氏に2万人以上の署名を手渡し、ウクライナ軍によるザポリージャ原子力発電所への継続的な砲撃の状況を無視しないようにと集団で訴えた。」とあります。
(竹下雅敏)
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9月1日のウクライナ軍によるザポリージャ原子力発電所の占拠という特殊作戦は何だったのか?

竹下雅敏氏からの情報です。
 9月2日の編集長の記事で、“9月1日のモスクワ時間6時(日本時間12時)ごろに、ウクライナ軍の破壊工作班2班が7隻のボートでザポリージャ原子力発電所の占拠を試みたが、ロシア軍によって殲滅された。またウクライナ軍は、モスクワ時間8時(日本時間14時)から、ロシア側が国際原子力機関(IAEA)調査団を出迎えるザポリージャ原発近くに位置する場所を砲撃している。”ということでした。
 すらいと氏のツイートによると、国連報道官は「我々はロシアがUN査察官の安全を守ったことに感謝している。」と言っていることが分かります。この言葉から、砲撃はウクライナによるもので、ロシアではないことが分かります。
 ところが、9月1日の朝日新聞の記事では、“ザポリージャ原発で砲撃があり、稼働中の2基の原子炉のうち1基が緊急停止した…エネルゴアトムによると、砲撃により、午前4時57分に5号機が緊急停止したほか、停止中の2号機では予備用電源が破損し、ディーゼル発電機が作動したという。…同社は「ウクライナ側職員が、原発施設の破損にできる限りの対応をしている」とした。”とあり、あたかも砲撃はロシア軍によるものと思わせるように書かれています。
 それにしても9月1日のウクライナ軍によるザポリージャ原子力発電所の占拠という特殊作戦は何だったのか?
 “続きはこちらから”は、軍事ジャーナリストのアレクサンドル・コーツ氏の記事です。ウクライナがザポリージャ原発で使用する核燃料をロシア製から米国製に変更した際に、必要な設備の改修を行っておらず、汚い爆弾(放射性物質をまき散らす爆弾)を製造する計画があったのではないか。それをIAEA調査団に暴露されないように、原子力発電所を占拠するか、専門家の訪問を妨害する必要があったのではないかと論じています。
 驚いたのは最後のツイートで、「西側メディアは事前にウクラ軍の上陸作戦知っていて、警備が手薄になった原発の奪回を、ライブで全世界に報道する計画だった。」というのです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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国連ミッションが欧州最大の原子力発電所を査察中、彼らの存在でチェルノブイリ級の大惨事は防げるか?
転載元)
(前略)
ロシア軍は2022年3月にザポロージエ原発を制圧した。同月、近くで大火災が発生し、その後、原発は何度も砲撃を受けたが、それは始まりに過ぎなかった。最近、この施設に関する憂慮すべきニュースの量が増えてきている。
 
ロシアは、ウクライナ側がこの危険な場所を意図的に狙っていると主張している。最後の攻撃の試みは、IAEAミッションの代表がステーションにいた木曜日にウクライナ軍によって行われたと、モスクワは主張している。
 
40隻以上のモーターボートが2つのグループに分かれ、250人以上のウクライナの特殊作戦部隊と外国の傭兵を乗せて、原子力発電所のあるエネルゴダールから遠くないカホフカ貯水池の海岸に上陸しようとしたと伝えられている。


ロシアのウクライナでの軍事作戦が続く中、ウクライナ・ザポリジャー州エネルゴダルで、ザポリジャー原子力発電所の第4発電所と第5発電所を示す風景。© Sputnik / Konstantin Mihalchevskiy
 
襲撃者はすぐに発見され、ロシアのSu-30ジェット機とKa-52攻撃ヘリによって標的にされた。これらの攻撃は約20隻のボートを沈め、残りは旋回して退却した。モスクワの国防省によると、残りのウクライナ軍は、上陸しようとしたところをロシアの砲兵隊の標的とされた。
(中略)
互いの非難

アメリカや西側諸国は、ロシアが自国の陣地を砲撃したと非難する論理に疑問を感じているようで、これまでのところ、モスクワに全面的に責任を負わせることは控えている。米国のボニー・ジェンキンス軍備管理・国際安全保障担当次官は、どこから砲撃があったのか、確認することはできないと述べた。しかし、彼女は「ロシアが単に撤退し、ウクライナに返還してくれれば、このような事態にはならなかっただろう」と付け加えた。
(中略)


国際原子力機関(IAEA)代表団の一員として、ザポリジャー原子力発電所(ZNPP)を訪問するラファエル・マリアノ・グロッシ事務局長(中央)。© Sputnik / Konstantin Mihalchevskiy
(中略)
想定されるシナリオ

ザポロジエ州軍民行政局のウラジミール・ロゴフ氏は8月29日、ウクライナの攻撃が原子炉の新燃料を貯蔵するための特別ユニット1の屋根を突き破ったと報告した。バレンティン・ギバロフ氏は、このような事故は直ちに脅威にはならないとしている。
(中略)
しかし、ザポロージェ原子力発電所には、使用済み燃料の乾式キャスク貯蔵施設もあり、そこでの放射能レベルはもっと大きな脅威となる、と彼は付け加えた。
 
155ミリ砲弾が直撃すれば、この貯蔵施設は破壊されるかもしれない。しかし、非常に高い精度が必要です。ただ近くを攻撃するだけでは、何も起こりませんよ」。
 
ちなみに、155mm榴弾砲は対外援助の一環としてウクライナ軍に供給されている。
 
「もっと危険なシナリオは、原子炉の格納容器を破壊することだ。これは絶対に偶然にできることではなく、放射能災害を引き起こすための意図的な操作でなければならない。どちらも破滅的な展開になることを望まないでほしい。でも、願うしかない」とバレンティン・ギバロフ氏は語った。
(以下略)
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配信元)

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IAEA査察を阻止するためザポリージャ原発へテロ攻撃を仕掛けたウクライナ軍が壊滅、査察団はロシア軍に守られ無事に原発に到着 / ウクライナの若者も自国の犠牲者だった

 西側メディアが静かな中、ネット上の有志の方々は一体いつ寝るのだろうというほど刻々事態を伝えておられます。IAEAがザポリージャ原発に向かう8/31から9/1、危機的な展開がありました。米NATOそしてウクライナのおぞましい計画が明らかになり、ロシア軍が完璧に原発を守った一昼夜でした。
 ウクライナ領に到着したIAEA査察団は、ザポリージャ原発に向かう検問所でウクライナ軍に足止めされました。すらいとさんのツイートから「政府軍にこの先は戦闘地帯なので通れないと言われるが、査察団は越境。ロシア支配域に入る。」そもそもロシア、クリミア側から入れば戦闘地帯を避けて原発に到達できるのに、なぜかキエフを経由し危険な迂回をさせられていました。9/1朝、ザポリージャ原発のあるエネルゴダルではウクライナ側からの激しい砲撃が続き、さらにウクライナ軍は水陸両用ボートでエネルゴダルに上陸・強襲しようとし、ロシア軍によって阻止されました。mkoさんのツイートによるロシア国防省の発表から「ウクライナの計画。 IAEAの調査団がエネルゴダルに到着するまでに、ウクライナ軍特殊作戦部隊が、他の部隊と協力し、北海岸からの砲兵のカバーの下で、原発敷地を支配下に置くことになっていました。 背景。数日前、IAEA が基地を訪問するだけでなく、そこに恒久的な監視団を配置する計画を発表。」ウクライナによるIAEAの足止めは計画の一部で、何としても査察を阻止したいウクライナは原発でIAEAをも巻き込んだ自爆テロを決行しようとしていました。1日現在、ウクライナの破壊工作に対応するため、原発が部分的に閉鎖されているようですが、西側ではロシアの攻撃のため閉鎖、となるのでしょう。
 この計画だけでウクライナ軍は367人が命を落としたそうですが、胸が痛むツイートがありました。ウクライナで戦闘に駆り出されるのは普通の庶民で、政治家や富豪、強力なコネを持つキエフの「ゴールデン・チルドレン」は兵役すらなくナイトライフを楽しみます。その映像を、前線の塹壕で見ている若い兵士たちのやり切れない表情が辛い。彼らウクライナの一般の人々もアメリカが止める気のない戦争の犠牲者です。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ウクライナ軍はザポリージャ原発の占拠を試みた=露国防省
転載元)
(前略)  ロシア国防省は1日、モスクワ時間6時(日本時間12時)ごろにウクライナ軍の最大60人の破壊工作班2班が7隻のボートでザポリージャ(ザポロジエ)原子力発電所から北東に3キロのカホフカ貯水池の岸に上陸し、原発の占拠を試みたと発表した。

ロシア国防省によると、ザポリージャ原発の近くに上陸したウクライナの上陸部隊を殲滅するための措置が講じられ、陸軍航空隊などが出動した。

またウクライナ軍は、モスクワ時間8時(日本時間14時)から、ヴァシリエフカ村とザポリージャ原発近くに位置する、ロシア側が国際原子力機関(IAEA)調査団を出迎える場所を砲撃している
ザポリージャ原発1号機から400メートル離れた場所で、砲弾4発が爆発した。

ロシア国防省は、ウクライナ政権の挑発行為について、ザポリージャ原発へのIAEA調査団の到着を阻止することを目的としていると発表した。
ロイター通信は先に、IAEA調査団はザポリージャ市からザポリージャ原発に向かって出発したと報じた。IAEAのグロッシ事務局長によると、調査団は直ちに原発の安全性の確認を開始する意向。
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アメリカとウクライナ軍によるザポロージャ原発への砲撃が続く中、IAEAがウクライナ領域から査察に〜 ロシアは安全を保障し査察に協力 / スタンフォード大学が米英SNSによる反露情報操作が行われていたと報告

 Jano66さんのツイートによる直近のロシア国防省の発表では、28日現在の24時間以内でウクライナ軍からザポロージャ原発への砲撃が2回、9発の砲弾があったと伝えています。放射能レベルに変化はないそうです。ウクライナ軍はザポロージャ原発の他に、水力発電所にHIMARSを「連日ぶち込んで」おり、メルトダウン防止のための冷却水ポンプ電源への送電線破壊の危険があるらしく、これはウクライナと事実上標的を決定しているアメリカによる「核テロ」と言えます。
 また、すらいとさんのツイートでは、ザポロージャ原発のあるウクライナEnergodar市の住民は、IAEA代表に対して「原発とその周辺地域へのウクライナ軍の砲撃を非難し、止めさせるよう」求め、ウクライナ側からの砲撃の事実を証言し、署名を集めているそうです。ロシア軍とともに原発を警護してきた「Energodar市を守ることが使命と考えている」ウクライナ国家警備隊は大量にロシア市民権を申請しているとあります。誰が原発の安全を守っているか一番分かっている人々です。
ペスコフ大統領報道官は「ウクライナ領域からザポリージャ原発に向かうIAEA査察団がロシア支配域で原発及び周辺を査察する間、彼らの安全を保障する。 ロシアは査察を支持している。」と発表し、IAEAの査察に全面協力の姿勢です。ウクライナ側が邪魔をするのではないか、危険な偽旗を決行するのではないか、さらにマスコミが偏向なく報道するのか気になるところです。
 Yahoo!JAPANニュースでは、ロシアの原発攻撃という印象操作を行なっているようですが、驚いたことに、世界のYahoo!サービスの中で日本だけが消されているようです。海外からのヤフコメ情報を阻んでいるかのようで、ますます日本は情報の孤島です。
 一方、アメリカのSNS専門調査会社とスタンフォード大学の研究機関が発表した調査報告によると、「過去5年の間に、インターネット上で数十の偽アカウントが親西側の言論を唱えつつ、中国、ロシア、イランなどへの中傷を繰り返してきた」とあります。それらの偽アカウントはアメリカとイギリスからのものと推測され、そこに米国政府系メディア「ボイス・オブ・アメリカ」「ラジオ・フリー・ヨーロッパ」などが連携して反ロシア、反中国への情報操作を行なったことがが明るみに出ました。アメリカからこうした指摘が出たことが画期的です。どうする?日本のメディア。
(まのじ)
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ユダヤ問題のポイント(日本 昭和編) ― 第46話 ― 朝鮮戦争

 現在も休戦中であって正式には終結していないのが、1950年6月の北朝鮮の侵攻によって始まった朝鮮戦争です。この戦争で実際に激しい戦闘が繰り広げられたのは、1950年から1953年の3年間です。北朝鮮と韓国が38度線を境界にして分断建国されたのが1948年、分断国家の建国の間もない朝鮮半島は戦争で荒廃し、多数の人民が犠牲になりました。該当のウィキペディア記事では「最終的な民間人の死者数は200万人といわれ、全体で400万人〜500万人の犠牲者が出たという説もある」としています。
 朝鮮戦争は東西対立の文脈で語られ、戦闘の主力は“東側”が北朝鮮軍と共産中国軍、“西側”が韓国軍と米軍であり、双方の激しい戦闘がありました。ただし、現在も休戦中であることから分るとおりに、この朝鮮戦争の勝者は存在しません。数百万人という多数の民間人犠牲があった上に、軍隊で言っても北朝鮮と共産中国、そして韓国と米国、そのそれぞれが深いダメージを負ったのが戦闘の事実です。形として表層では、勝者そして利益を得たものが見えない戦争が朝鮮戦争で、これでは一体この戦争は、具体的には何を目的に始められたのかが不明な戦争でもあるのです。
 具体的部分では大きなダメージと犠牲だけが見えるこの戦争、しかしその中で副次的と言うべきか、唯一具象として利益を受けたと言えるのが日本でした。戦後、文字通り食うにも困る貧困に喘いでいた日本は、戦争による特需(朝鮮特需)をもとに戦後復興と経済成長を遂げていくのです。朝鮮戦争開始の1950年6月のわずか数カ月後、「朝鮮特需のおかげで、1950年10月、日本の鉱工業生産は戦前を上まわるようになります」(『戦後史の正体』p107)と指摘されるように。
 具体的な目的不明の朝鮮戦争を見直すことで、背後の権力の思惑や戦後の大まかな流れが少し垣間見えてきます。
(seiryuu)
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ユダヤ問題のポイント(日本 昭和編) ― 第46話 ― 朝鮮戦争


朝鮮戦争で日本は経済成長に


1945年8月の敗戦から1952年4月の建前上の日本独立までの7年間、GHQによる日本統治が続きました。戦後間もない日本では、多くの餓死者が続出したほどの徹底的な貧困ぶりでした。私の寺の過去帳の記録でも、戦時中の死者数より終戦時からしばらくの期間の死者数のほうがずっと多いのです。

「ボクタチハ ワタシタチハ オナカガペコペコデス」のプラカードを掲げて食糧メーデーに参加した小学生たち。
Wikimedia Commons [Public Domain]

その死者の多くが病死でしょうが、この病死の実態としては栄養失調と不衛生で劣悪な環境が原因だったでしょう。当時の日本では、政府配給の食料のみでは餓死してしまうため、田舎の農家への買い出しや闇市などで何とか食料調達…

このような貧困を極めた日本が、復興の歩みを豊かさへの軌跡を描きかけるもとになったのが1950年に始まった朝鮮戦争でした。日本では1950年代半ば頃には国民所得が第2次世界大戦前の水準に回復したようで、朝鮮戦争による戦争特需(朝鮮特需)が日本の戦後復興、そして経済成長の端緒になり、やがて日本は経済大国へと成長していったのでした。

このような作用を日本にもたらした朝鮮戦争ですが、ウィキペディアの該当記事には朝鮮戦争の開始については以下の記述があります。

1950年6月25日にソ連のヨシフ・スターリン書記長の同意と支援を取り付けた金日成首相率いる北朝鮮が事実上の国境線と化していた38度線を越えて韓国に侵略戦争を仕掛け(国際政治史を専門とする五百旗頭真も奇襲と呼ぶ)勃発した。分断国家朝鮮の両当事国、北朝鮮と韓国のみならず、東西冷戦の文脈の中で西側自由主義陣営諸国を中心とした国連軍と東側社会主義陣営諸国の支援を受ける中国人民志願軍が交戦勢力として参戦し、3年間に及ぶ戦争は朝鮮半島全土を戦場と化して荒廃させた。1953年7月27日に国連軍と中朝連合軍は朝鮮戦争休戦協定に署名し休戦に至ったが、北緯38度線付近の休戦時の前線が軍事境界線として認識され、南北二国の分断状態が続くこととなった。

朝鮮戦争は1950年に北朝鮮軍が38度線を超えて南下侵攻することで勃発、1953年に38度線を再度軍事境界線とすることで休戦に至っています。北朝鮮はソ連のスターリンの同意と支援を取り付け軍事作戦を開始し、北朝鮮には東側社会主義陣営諸国が支援、一方の当事国である韓国には、米国を中心とした西側自由主義陣営諸国が支援。このように朝鮮戦争は東西冷戦の中での戦争と位置付けされています。

1950年から1953年の戦闘中、実際に主に交戦したのは北朝鮮軍・中国人民志願軍 vs. 韓国軍・米軍という構図でした。ソウルを占拠し更に南下する北朝鮮に対して、米軍を率いて反転攻勢に出て逆に北上し平壌まで占拠したのがGHQ最高司令官ダグラス・マッカーサーでした。この状態に北朝鮮の支援として、1950年10月に共産中国が「人民志願軍」として参戦してきて米軍と交戦したのです。

中共軍、北朝鮮軍、韓国軍、アメリカ軍、国連軍。
朝鮮半島を南北に移動する戦線の様子(1950年6月〜1953年7月)
Author:Leomonaci98 [CC BY-SA]


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