竹下雅敏氏からの情報です。
ロイターの記事を見れば、アメリカによるイラクのマリキ政権排除のクーデターが仕掛けられているとわかります。櫻井ジャーナルで指摘されている通り、マリキ政権は、暗にアメリカを批判する言動をこれまで取ってきました。このような政権を力づくで排除するのが、これまでアメリカが取って来た方法で、そのことがウクライナに次いでイラクでも実行されているということです。ただし、ウクライナが思惑通り行っていないのと同様に、イラクでもうまく行くかどうかはわかりません。イラクはロシア、シリア、イランが支援をしているからです。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
――――――――――――――――――――――――
イラク大統領、新首相にアバディ氏を指名 マリキ首相は意見と反発
記事配信元)
THE HUFFINGTON POST 14/8/12
本記事文章は現在公開を停止しております。 (2016/4/23)
記事の提供元にてご覧ください。
記事の提供元にてご覧ください。
――――――――――――――――――――――――
イラクの次期首相として大統領は米国政府の意向に沿う人物を指名したが、マリキ首相は拒否した
転載元)
櫻井ジャーナル 14/8/11
アメリカ政府から支援を約束されたフアード・マアスーム大統領は、次期首相にハイダル・アル・アバディを指名した。今年7月24日に大統領となって初めての大仕事だ。アバディはイギリスのマンチェスター大学で博士号を取得した人物で、サダム/フセイン時代にはロンドンで亡命生活を送っていた。
指名後、早速、ジョー・バイデン米副大統領は歓迎の意を示したようだが、ヌーリ・アル・マリキ首相はこの決定を批判、法廷闘争に持ち込む意向だという。議会の第1勢力でアル・マリキを支える「法治国家連合」もこの指名を拒否している。
IS(ISIS、ISIL、IEILとも表記)と戦うために「包括的な新内閣」が必要だとアメリカ政府は主張していたようだが、これはナンセンス。ISの黒幕がアメリカ/NATO、サウジアラビア、イスラエルだということは公然の秘密。ここにきての攻勢もアメリカの意向によるもので、マリキを排除するため、ISを動かし、その際にイラク軍の幹部は戦闘を避けて「進撃」を演出したのだろう。シリアの反政府軍(侵略軍)への軍事支援を強化しろという主張は、ISの戦闘能力を高めろと言っているに等しく、シリアやイラクを早く破壊したいのだろう。
以前からアメリカはイラクを3分割するつもりだと言われてきた。すでに南部はシーア派、中部はスンニ派、そして北部はクルド人が支配する形になっているが、これを国にしようというわけだ。ユーゴスラビアの解体にも似ている。この北部を制圧中のISはシリアの北部、石油や天然ガスの採掘できる地域を支配し、これらを統合してひとつの国にするつもりだろう。欧米の石油資本にとってはよだれが出る「新国家」になりそうだ。
ここで問題になるのがロシア。6月にロシアがマリキ政権を支援すると表明、数日のうちに5機のSu-25近接航空支援機をイラクへ運び込んでいる。マリキが首相の座をめぐって戦い続けるなら、ロシアも支援することになり、アメリカの思惑通りにことが進むとは限らない。
» 続きはこちらから
指名後、早速、ジョー・バイデン米副大統領は歓迎の意を示したようだが、ヌーリ・アル・マリキ首相はこの決定を批判、法廷闘争に持ち込む意向だという。議会の第1勢力でアル・マリキを支える「法治国家連合」もこの指名を拒否している。
IS(ISIS、ISIL、IEILとも表記)と戦うために「包括的な新内閣」が必要だとアメリカ政府は主張していたようだが、これはナンセンス。ISの黒幕がアメリカ/NATO、サウジアラビア、イスラエルだということは公然の秘密。ここにきての攻勢もアメリカの意向によるもので、マリキを排除するため、ISを動かし、その際にイラク軍の幹部は戦闘を避けて「進撃」を演出したのだろう。シリアの反政府軍(侵略軍)への軍事支援を強化しろという主張は、ISの戦闘能力を高めろと言っているに等しく、シリアやイラクを早く破壊したいのだろう。
以前からアメリカはイラクを3分割するつもりだと言われてきた。すでに南部はシーア派、中部はスンニ派、そして北部はクルド人が支配する形になっているが、これを国にしようというわけだ。ユーゴスラビアの解体にも似ている。この北部を制圧中のISはシリアの北部、石油や天然ガスの採掘できる地域を支配し、これらを統合してひとつの国にするつもりだろう。欧米の石油資本にとってはよだれが出る「新国家」になりそうだ。
ここで問題になるのがロシア。6月にロシアがマリキ政権を支援すると表明、数日のうちに5機のSu-25近接航空支援機をイラクへ運び込んでいる。マリキが首相の座をめぐって戦い続けるなら、ロシアも支援することになり、アメリカの思惑通りにことが進むとは限らない。