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ユダヤ問題のポイント(日本 昭和編) ― 第11話 ― 裏天皇の実働部隊
特務機関の役割 〜特務機関の一覧とその始まり
正確な詳細は、『いちらん屋』さんというサイトの「日本の特務機関・特務工作機関の種類一覧」に目を通して見て下さればいいのですが、その情報から特務機関の一覧を下記のようにしました。出されている特務機関の名称全てと、説明の一部を抜粋させていただきました。それをこちら側で3つに大別・分類しています。
日本の特務機関・特務工作機関の種類一覧
名称 | 説明 |
梅機関(※①) | (中略) |
土肥原機関(※①) | (中略) |
ゼスフィールド機関 (※①) |
(中略) |
甘粕機関(※②) | 陸軍大尉の甘粕正彦によって設立された民間の特務機関で、満州国と関東軍をバックに付け、 満州国の国策であった阿片(アヘン)の中国国内での密売を茂川機関や松機関と共に行っていました。 |
茂川機関(※②) | (中略) |
松機関(※②) | (中略) |
里見機関(※②) | 里見甫によって設立された民間の特務機関で、関東軍と連携し阿片(アヘン)の中国国内での密売等を行い、その利益で関東軍への武器や資材調達に関わっていました。 |
興亜機関(※②) | (中略) |
児玉機関(※②) | 児玉誉士夫によって上海で設立された特務機関で、軍事物資などを海軍航空本部に納めていました。(中略)... |
水田機関(※②) | (中略) |
昭和通商(※②) | (中略) |
明石機関(※①) | 陸軍大将の明石元二郎が日露戦争中に創設した特務機関です。 日露戦争中にロシアを内部から弱体化させるために、(中略)...ロシア革命を支援する工作を行いました。 |
F機関(※①) | (中略) |
岩畔機関(※①) | (中略) |
光機関(※①) | (中略) |
南機関(※①) | (中略) |
板西機関(※①) | (中略) |
ハルビン特務機関 (※①②) |
...(中略)ハルビン特務機関は後に関東軍配下に入り、関東軍情報部へと改編されました。 |
関東軍情報部 (※①②) |
ハルビン特務機関を改編した組織で、天津特務機関、奉天特務機関、大連特務機関、アパカ機関など多くの特務機関が属していました。 |
アパカ機関(※①) | (中略) |
蚌埠特務機関 | |
東機関(※①) | (中略) |
河辺機関(※③) | (中略) |
有末機関(※③) | (中略) |
辰巳機関(※③) | (中略) |
服部機関(※③) | (中略) |
山崎機関(※③) | (中略) |
野村機関(※③) | (以下略) |
いちらん屋より引用
※註:名称の後の(※①)(※②)(※③)はシャンティ・フーラで独自に分類したものです。
このような整理されたまとまった情報が出されてあるのはありがたいことです。
これほど多くの特務機関が表に情報として明かされている(表に現れていない特務機関はまだ多く隠れているでしょうが)のには少々驚きますが、この一覧に目を通してみれば「特務機関」の任務が大まかに見えてきます。
特務機関は秘密の部隊で特殊業務に携わっていますから、どの特務機関でも「諜報活動」は必須です。この上で一覧の特務機関を見ていくと、次のように大別して分類できるのが分るでしょう。
①独立支援などの特殊軍事活動。
②阿片の取引に関するもの。
③戦後に設立されたもので、主にはGHQやCIAに協力。
表された特務機関一覧を見ていけば、③は戦後に設立されたものなのでこれを除くと、日本の特務機関はそのほとんどが満洲を中心として、中国大陸そしてアジアで活動していた事実が浮かんできます。
「関東軍情報部」そのものが特務機関の一つとして一覧の中にありますが、特務機関の全般と関東軍は密接な関係にあったでしょう。
無論、関東軍とそうであるならば、特務機関全般は満鉄とも密接な関係にあった、というよりも満鉄には調査部があり重要な活動をしており、この満鉄の調査部が特務機関全般の元締め的な位置づけにあったようにも思われます。巨大国策企業であった満鉄、その満鉄の調査部こそが「特務機関」そのものだったでしょう。
満鉄調査部の活動を支えた奉天の満鉄公所(絵はがき)
Wikimedia Commons [Public Domain]
特務機関とはその名が示すように、軍が正規の軍事活動としては表に出されないような秘密の「特殊な業務」を担当する機関であり、日清戦争以降、日本が大陸に進出し、大アジア主義を掲げていく中で設立されていったものです。
特務機関はその任務から見れば“忍者部隊”です。特務機関が担当した任務は阿片の取引など非合法性が強いものでしたが、さらに①②にも現れていない隠れた一番の重大任務があったはずです。それは“黄金を主とする財宝の収奪”です。
この秘密で主に非合法の任務を担当する特務機関は、誰のための機関なのか?
明らかに「裏天皇のための部隊」です。③に分類される特務機関は置いておいて、特務機関はほぼ全てがこの裏天皇のための部隊だったと言えるでしょう。
特務機関の一覧に①に分類されるであろう日露戦争において諜報活動で対ロシア工作の明石元二郎の「明石機関」があり、この一覧では最古の特務機関です。
つまり、特務機関のその始まりがこの「明石機関」であり、さらに言えば非合法の秘密部隊であったが故に名前も「特務機関」としては出ていませんが、明石機関と協同しての対ロシア工作の「満州義軍」が、明石機関と並んで特務機関のルーツといえるでしょう。
明石元二郎は玄洋社(白龍会)に所属、「満州義軍」も主に玄洋社(白龍会)の所属員たちによって構成されており、満洲に渡り馬賊となっていた緑龍会関係者もこれに深く関連しています。
満洲義軍の幹部となった玄洋社メンバーと玄洋社総帥 頭山満(前列中央)
呉竹会_頭山満 [Public Domain]
玄洋社:戦前、戦中期にかけて軍部・官僚・財閥、政界に強大な影響力を持ち、日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦そして第二次世界大戦と日本の関わってきた数々の戦争において情報収集や裏工作に関係してきた。(ウィキペディアより)
つまり、裏天皇の実働忍者部隊が特務機関の始まりであり、その後に設立された特務機関もそのほぼ全てが裏天皇のための部隊だったはずなのです。
アジアの財宝を略奪した者たち 〜日本の“ならず者”とは何か?
改めて「1921年国家間条約」を確認してみましょう。竹下さんは2019/12/16記事で次のコメントをされています。
実際の「1921年国家間条約」は、彼らの背後にいたウォルター・ロスチャイルド、エドゥアール・ド・ロチルド、ジョン・ロックフェラー、そして堀川辰吉郎との間の合意だったと思います。おそらく、堀川辰吉郎はロスチャイルド家の血が入っており、合意に従って、金塊を略奪することが戦争の目的だったはずです。
いわゆる大東亜戦争の真の目的は、裏天皇の堀川辰吉郎のために莫大な金銀財宝を略奪することであり、これには「ウォルター・ロスチャイルド、エドゥアール・ド・ロチルド、ジョン・ロックフェラー、そして堀川辰吉郎との間の合意」が形成されていたということです。
なんのための金銀財宝の略奪か?
日本中心(地域としては満洲でしょう)のNWOを実現させるためのものです。
略奪の実態に関してですが、高橋五郎著『天皇の金塊とヒロシマ原爆』p311には、上に写真と下にイラストの2枚の絵図が並べてあり、その絵図の下の但書が以下です。
(上)マニラ西側、ゼネラルナカール村で2003年に行われた「金の百合」の発掘現場。ダイヤモンド類はすでに掘り出されているが、金塊はまだ埋まっているとされる推定埋蔵量は200トン
(下)日本の“ならず者”たちを動員して、対ロシア戦に臨んだ日本軍は、彼らに中国、朝鮮などアジア全域での強奪、略奪行為を軍に代わって実行させた。このイラストは、その様子を欧米の通信社が作画して、全世界に配信したもの
(下)の但書にある「日本の“ならず者”たちを動員して、対ロシア戦に臨んだ日本軍」の「“ならず者”たち」とは、「満州義軍」そして緑龍会「馬賊」のことでしょう。その“ならず者”たちが同時にアジア全域で強奪、略奪行為を行ったとのことです。
同書のp296は、その日本の軍と“ならず者”たちが協同して行った強奪行為の様子が記されています。
日本軍は朝鮮、ロシア、中国、ほかアジア12カ国の財宝(金塊やダイヤモンドほかの地下鉱材資料)を、気の遠くなるような歳月をかけて熱心に強奪してきた。よく統率された日本軍は、一糸乱れず、生真面目に組織的押収略奪を繰り返した。名誉を汚したくない高級軍人たちは、日本から密かに動員した暴力組織に汚れ仕事を任せて、裏面から略奪行為を指揮した。
「まるで、巨大な掃除機がアジアを通り過ぎたようだ。日本軍が去った後には何も残らなかった。」
と日本軍と狼藉者たちの“大掃除”ぶりを、アメリカの作家シーグレーヴはそう表現している。このアジアで日本軍と協同して財宝を略奪行為を繰り返した“ならず者”・狼藉者の代表格が、特務機関である「児玉機関」となるでしょう。そして「児玉機関」を主催する児玉誉士夫が緑龍会3代目総裁の笹川良一の“子分”であったことはいうまでもないでしょう。
まさに対ロシア戦を日本軍とともにした“ならず者”たちが、アジアでの財宝略奪を行ってもいたのです。
アヘンを用いていた緑龍会総裁とアヘン製造を命じた赤龍会総裁
児玉誉士夫と笹川良一、
児玉誉士夫が西郷隆盛の子孫の瀧山一族の瀧山義雄氏(西郷隆盛の孫)であったことは、「歴史の襞の中から6」で見た通りです。西郷隆盛は忍者であり、瀧山一族も忍者の家系だったようです。
滝山善一氏からの情報提供をもとに作成した系図
Wikimedia Commons [Public Domain]
Wikimedia Commons [Public Domain]
一方の笹川良一は、禁裡御用達で忍者の頭目である上田サンカの直系です。
児玉誉士夫(瀧山義雄氏)と笹川良一は、その代々の家系からの関係で初めから仲間であって、上下関係も決まっていたということです。忍者仲間・サンカ仲間であった彼らは、古くから阿片とも関連しているはずです。
『陸軍の裏側を見た吉薗周蔵の手記』に、
とあります。
笹川良一の祖父で、緑龍会初代総裁の上田吉松(音吉)は阿片の使い手だった模様です。
落合莞爾氏は「落合・吉薗秘史」シリーズを連載していますが、これは上原勇作(赤龍会初代総裁)の部下「草」となり、上原勇作からケシの栽培と阿片の製造を命じられた吉薗周蔵、彼の手記をもととしたものです。
「落合・吉薗秘史」シリーズの2である『國體アヘンの正体』のP125~131には、大正3年に上田吉松のいとこであり愛人であった渡辺ウメノから、吉薗周蔵が特殊罌粟(延命黒罌粟)の種子と、この罌粟に関わる書物を譲り受けた様子が記されています。
同本のp178では、上原勇作が吉薗周蔵に「アヘンは軍の勝敗を左右する重大な物質である。それも極秘物質である。現在は支那、朝鮮、インドなどを頼らなくてはならない。それでは困る」と語っています。
日本で特殊罌粟の栽培に成功した吉薗周蔵に、上原勇作から「満洲に罌粟の耕作を広げるよう指導に行ってほしい」(『國體忍者となったタカス族とアヤタチ』P175)との司令も出されます。
満洲とアヘン、ここが重要なところで、特務機関一覧の中の記述には「満州国の国策であった阿片(アヘン)の中国国内での密売」とあります。
これはこの通りで、阿片の売買が満洲国の国策であり、アヘンによる莫大な収益が、満洲国を設立させた関東軍を独自に支えていたのです。
そして、この背景に裏天皇グループがあったわけです。だからこそ特務機関の多くがアヘン売買に携わっていたのです。
※内蒙古で阿片を栽培させ、特務機関で阿片を中国人に売り捌いて得た金銀財宝を戦後に回収して得た資金と言われる。児玉機関など。
— 知足隠遁 (@SukiyakiSong) August 5, 2019
中国人を阿片で痴呆化し、中国侵略の軍事資金にもできる「一挙両得」政策だったと言われている。 https://t.co/q18oi6uSCN
アヘンは人間を廃人にする有害な薬品として知られますが、これと異なる側面の見方もあります。落合莞爾氏の『國體アヘンの正体』には、アヘンにも種類があり使い方次第では大変な薬効があること、「罌粟と黄金が真の本位財」という表現で、アヘン(罌粟)に黄金に匹敵かそれ以上の価値があるとの見方を示しています。
この真偽の判断は私にはできませんが、ともあれ黄金とアヘン(罌粟)は地上の歴史を動かしてきたのは紛れもない事実です。そして、この黄金とアヘンという視点から歴史を見ないと、この地上世界の動きが捉えられないのも事実です。
堀川辰吉郎の裏天皇グループは、地域としては満洲を新エルサレムとする日本中心のNWOを見越して動いていたでしょう。そして、その日本中心のNWO実現に必須なのが莫大な黄金であり、黄金奪取のためにも、軍や人々を動かしていくために必要としたのがアヘンの製造と売買だったのが見えています。
この裏天皇の計画を実現していくためには当然ながらその実働部隊が必要です。日本が日清戦争以降に大陸進出に伴い数々設立されていったのが「特務機関」でした。この「特務機関」こそが裏天皇の実働部隊だったでしょう。