注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
・総務省統計局のウェブサイトに「修正エンゲル係数」なる謎の統計が発表されていることが判明、
ネット上で大きな話題になっている。
・従来のエンゲル係数は、家計の総支出額における食費の割合を計算したものである一方で、「修正エンゲル係数」は、可処分所得における食費の割合が計算されており、ここ数年におけるエンゲル係数の大幅な上昇を隠したい安倍政権が、自身に都合が良い新たな統計を編み出すことで、好景気を偽装しようとしている疑いが浮上している。
(中略)
(中略)
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総務省統計局に「修正エンゲル係数」という、前代未聞の指標が発表されているとネット上で話題になっています。普通、エンゲル係数と言えば中学生でも知っている「家計の総支出額における食費の割合」で、数字が高いほど生活水準が低い、生活が苦しいと学びました。
家計調査では2013年以降、つまり第二次安倍政権下でエンゲル係数の急上昇を見せ、直近2年間は高止まりのままです。言い換えると、ここ数年の国民生活は本当に苦しいものだと言えます。
ところが不思議なことに「修正エンゲル係数」を用いると、安倍政権下での数字の急上昇がうまくカバーできるのです。図9では赤線が修正エンゲル係数です。
修正エンゲル係数の分母は、実際に消費した金額ではなく、「可処分所得額」つまり手取り収入全体とし、貯蓄や金融資産、住宅ローンまで含めて大きくしたために、従来のエンゲル係数よりもはるかに小さな数字が出てきます。「いわゆる富裕層の影響が大きく反映され」るために一般の庶民の生活水準を測ることができなくなってしまいました。
BUZZAP!では、「修正エンゲル係数と本来のエンゲル係数の差は、そのまま富裕層とそれ以外の間にある格差の大きさを示すもの」と解されています。なるほど。
リテラでは、この修正エンゲル係数の登場時期に注目しています。1年前の国会で野党議員にエンゲル係数の急上昇を追求されたされた安倍首相は、ごまかしの答弁しかできず、エンゲル係数の意味すら知らないのではと散々揶揄されました。ところがその後、安倍様の答弁に見合うようなWikipediaの改ざんが発覚し、程なくこの「修正エンゲル係数」が総務省HPにアップされました。
厚労省の「毎月勤労統計」と同様に、官邸からの圧力があったのでしょうか。すでに総務省は国会参考人の出席拒否文書を捏造した「前科」もあります。