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メキシコ便り(23):娯楽用マリファナの合法化ってどうなの?(後編)

 前回のメキシコ便り(22)前編では医療用マリファナと娯楽用マリファナの基礎知識をはじめ、2012年に娯楽用マリファナ合法下したアメリカ・コロラド州の実態をお伝えしました。
 popoちゃんも以前は、マリファナって医療効果あってSacret Plantだから、全面的合法化(娯楽用合法化)っていいんじゃない?!って思っていましたが、調べてみると。。。これはまずいと思ってきました。もちろんどう合法化するかが大事なポイントになるかと思いますが、アメリカではすでに悪徳企業が娯楽用マリファナ産業に繁殖しているようで、それらのマリファナをメキシコが輸入してしまうような政策にしてしまうと。。。とても、や・ば・い。。。でも国でしっかりした監視下のもとで、改良されていないナチュラルなマリファナ栽培を可能にし、そしてブラックマーケットと同等か安いくらいの値段で市場に提供できるのであれば、撲滅できる可能性はあるかも。。。コロラド州のように娯楽用に36%の税金、医療用の2倍の値段は、どうみても闇市場撲滅を目的にしていると思えない。。。一部の層の大金儲けと大衆の廃人作りが真の目的なような気がしてならないpopoちゃんです。
 後編ではアメリカのラボとディスペンサリー(マリファナを売るお店)の腐敗、合成マリファナ(K2やスパイス)の危険性、マリファナ吸引の健康への被害、悪徳大企業マリファナ産業乗っ取りの兆し、そして最後にコロラド出身の元麻薬中毒者ベンさんの娯楽用マリファナ産業の実態と警告をお送りします。
 「ナチュラルだから、神聖だから、からだにいい」などのイメージが浸透し、お店もとってもナチュラルチック、オーガニックチックな雰囲気を醸し出していますが、騙されてはいけなぁ〜い!!!ベンさんによると、今のマリファナは昔のマリファナとは違うらしい。もっともっとハイを求める消費者。そしてもっともっと人工的にTHC量(人をハイにする複合成分)を増やし、不自然な短期栽培を促す悪徳企業は、人の命を救い、病気を治す「聖なる植物」とは真逆の「悪魔の植物」を生み出しているのでは?!。。。これがアメリカの実情のようですが、また後日、ルール政策が一番厳しいと言われているウルグアイの詳細も調査し、レポートできたらなと思っています。
(popoちゃん)
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メキシコ便り(23):娯楽用マリファナの合法化ってどうなの?(後編)

アメリカのラボとディスペンサリーの腐敗


このツイッターはpopoちゃんがラボの挿絵として挿入してます。以下の文章と関係はありません。

こちらの記事では、マリファナラボのテストの腐敗ぶりを暴露

マリファナの複合成分THCというのが、いわゆる人をハイにする成分で、その成分の高さ=値段の高さと消費者は認識している。。。そしてその成分度数を決めるのはマリファナラボ。消費者は高いTHCの安いマリファナを求めている。ラボに統一した基準がなく、うちのほうが良いテスト結果が出るよと誘惑することも。。かと思えば、ラボのお客側がTHC成分の高いマリファナをテストに出し、そのテスト結果の成分を別のマリファナに付けて売っていたりすることもあるらしい。

そもそもラボの腐敗はラボのビジネスモデルが利益がでにくいものになっているからだとか。例えば、テストをする機材が約60万ドル。そして高収入研究員への給与。1日に2つだけのサンプルテスト(一つ100ドル)だったりするときもある。マリファナコミュニティー内では、どこのラボが拒否せずよりよい成分結果をくれるか知られているが、消費者はその成分結果が質の高いラボでやられたものか、それともラボの顧客をハッピーにするために出された成分結果なのかはわからない。。。

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メキシコ便り(22):娯楽用マリファナの合法化ってどうなの?(前編)

 前回の記事で10月7日あたり突然、秋の訪れが来たと書きました。が。。。秋の心地よさを楽しむのも束の間。。。10月半ばのある夜、popoちゃんがぐっすり寝ている間に、秋はこっそり姿を眩まし、翌朝、つめた〜い冬がpopoちゃんのベッドに忍びこんできたのでした。秋はたったの1週間。。。だった。。。😆ここファレス(砂漠地帯)の季節の移り変わりは、優雅でゆったりしたものとはほど遠く、突然、がっつんと襲ってくる。。。日本の皆さま、是非、日本の四季の豊かさをご堪能くださいませ。。。貴重です✨

 さて今回は娯楽用マリファナの合法化についてとりあえげてみました。なぜなら次期オブラドール政権は、治安改善、麻薬組織撲滅のために娯楽用マリファナ合法化を検討中。メキシコでは、すでに医療用マリファナは昨年2017年6月に合法化。アメリカ・カリフォルニア州では1996年に医療用合法化。現在、約30州が医療用マリファナを合法化。シャンティ・フーラの記事でも過去に何度かとりあげられましたが、医療用マリファナは様々な病気(発作、自閉症、アルツハイマー、癌など)に効果があることは明らか。。。いまやマリファナは万能薬、聖なる植物だと語る方々も。。。
 でも娯楽用マリファナ合法化って本当はどうなの?ほんとに治安改善になるの?社会秩序が乱れないの?娯楽用マリファナを世界で最初に合法化した国、ウルグアイ。そうあのムヒカ元大統領が2013年に著名!先日10月17日にカナダも娯楽用マリファナ合法化。アメリカは国のレベルではまだ違法ですが、2012年にワシントン州とコロラド州が最初に娯楽用マリファナ合法化をし、現在計9州とワシントンDCが合法化。同じ合法化でも国によってかなりルールが違うようで、ある記事では一番厳しいのがウルグアイ、一番ゆるいのがコロラド、そしてカナダはその真ん中あたりになるのではと。。。最終的にルールのゆるさは財布の紐のゆるさにつながるのかなと思いました。何はともあれ、大金が絡むマリファナ産業。。。今回調べてみると出るわ出るわ。。。ラボ、ディスペンサリー(マリファナを売るお店)の腐敗、合成マリファナ(K2とスパイス)の危険性、マリファナ吸引の健康への被害、今のマリファナとお父さん、おじいさんの時代のマリファナとの違い、そして大企業のマリファナ産業買い占めの兆しなどなど。。。今回は前編と後編の2回に分けてお送りします。

(前編)
⚫︎ メキシコ、娯楽用マリファナ合法化に向かう
⚫︎ 医療用と娯楽用の基礎知識
⚫︎ カトリック教会は医療用にも娯楽用にも反対
⚫︎ アメリカの医療用、娯楽用の合法化の様子
⚫︎ 2012年に娯楽用合法化したコロラド州の実態

(後編)
⚫︎ ラボとディスペンサリーの腐敗
⚫︎ 合成マリファナ(K2とスパイス)の危険性
⚫︎ マリファナ吸引の健康への被害
⚫︎ 大企業、マリファナ産業乗っ取りの兆し
⚫︎ [Tedxトーク]コロラド出身、元麻薬中毒のベンさんの娯楽用マリファナ産業の実態と警告

 消費者は単に「ハイになりたいから」「ナチュラルだから体にいい」みんながやれば「Love & Peace」な社会になるなんて言ってられないかも。。。
(popoちゃん)
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メキシコ便り(22):娯楽用マリファナの合法化ってどうなの?(前編)

メキシコ、娯楽用マリファナ合法化に向かう



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メキシコ便り(21):祝・USMCA

 ファレスは10月8日あたりから急に冷え込んできました。とはいってもその直前まで、まだ蚊がブンブン飛んでいて、popoちゃんは蚊に集中攻撃を受け「なんで10月に蚊?!」ってプンプンしていましたが、一晩で夏から秋に急変。。。でも、悲しいかな、ここには秋という感覚を持つ人はいない。。。😢ここに秋がないのではなく、秋に気づいていないということ。。。日本人の繊細さが恋しいこの頃です。🍁

 さて無事にUSMCAが3カ国で合意し、一安心〜♪ カナダはギリギリまで引き伸ばし、最終的に合意に至りました。たしか以前、フルフォード氏が動画で、カナダに帰国中、カナダのトルドー首相がトランプ大統領の暗殺未遂をしたという情報が入ってきたと言ってた記憶があるのですが、それを聞いた時に3カ国での合意はあり得ないのではと思っていました。が、やはり同じ陸続きの三ヶ国。カナダもメキシコも輸出先の約8割はアメリカ。結局、アメリカのリード?!脅迫?!と次期大統領オブラドール氏の大活躍で、皆、合意!あのNAFTA条約からすぐに一変するのはおそらく難しい。。。でもより公平な条約に一歩近づいたよう。。。メキシコはオブラドール氏が最低賃金アップ、メキシコの石油の所有権の承認をしっかりと勝ち取った!アメリカは自動車産業、酪農業、ワイン産業などが恩恵を受けることに。。。そして、その背景にはちゃんと中間選挙の勝利への道が敷かれていた。。。そしてそして、USMCAのメインターゲット。。。それは中国。。。USMCAの一番の特色は、メキシコもカナダも勝手に中国、ロシア、キューバなどと自由貿易を結べないこと。。。う〜ん、今後の展開がさらに気になるぅ〜。。。とまぁ、とりあえずメキシコ一件落着で、またもや世界が良い方向へ舵取りした瞬間をメキシコで感じてます♪ さぁ、次は国境の壁かな?!。。。。
(popoちゃん)
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メキシコ便り(21):祝・USMCA



いきなりふざけちゃってすみません。それにしても各国代表の合意後の心境が、とてもよく表現されたものだと感心してます。これを作った方はよく裏事情をご存知のよう。。。popoちゃんは、未だにUSMCAをすらりと言えずYMCAとリンク付けして覚えようと努力中。😆普段、ポーカーフェイスでイケメン風のペニャニエト大統領のお顔と格好が、あまりにも本性にぴったりのような気がして。。。このツイート、スルーせずにいられなかった。。。これがペニャニエト大統領!お猿ちゃ〜ん🐵

この6年間の腐敗ペニャニエト政権でドルに対してのペソの価値は60%減。。。ガソリンの値段は2倍になるわ。。。もうぐちゃぐちゃ。。。そんな崩れに崩れ果てたメキシコは交渉に非常に非常に不利な立場だった。。。が、次期大統領オブラドール氏はアメリカのポチ🐶になるのでなく、Tapete タペテになるのでもなく、(メキシコでは人から踏みつけられ酷い扱いを受けることをTapeteタペテ/敷物・マットと表現します。)一年以上も合意にたどり着けず、一時は破綻寸前までいったものを、オブラドール氏大統領当選後、あっという間に話しがまとまりアメリカと合意!そして、オブラドール氏は9月21日、カナダが合意しなくてもメキシコはアメリカとだけでやっていくっとメディアを通してきっぱり断言アメリカを優位な立場に導き、そして9月30日ギリギリの時点でカナダが合意した背景には、こんなエピソードが。。。

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メキシコ便り(20):オブラドール次期大統領、メキシコ銀行に真っ向から立ち向かう!!!

 メキシコの9月は独立記念日(16日、今年で独立208年)の月であちこちでメキシコの国旗が風になびいています。9月1日からオブラドール氏より一足先に、新しい議会・国会議員らがスタート!すでに新改革が始まり、まさにゴッタゴタの真っ只中!毎日様々な変化が起こり、旋風が舞っております🍃先日、オブラドール次期大統領政権のメキシコ大改革計画の一つ、元大統領らの年金とボディーガードの打ち切り議決(年間40,000,000ペソ/ 約2億4千万円の削減)!!!👏👏👏 やったぁ〜!!!ちなみにメキシコの平均月給は約4万以下、物価はpopoちゃんの感覚でだいたい日本の3分の1くらい、そして国民の半分、約5000万人が貧困層。これでメキシコは貧富の差の縮小に大きな一歩を踏み出したよう。
 そして他のメキシコ大改革計画、新メキシコシティ空港建設問題、高給上限キャップ(公務員は新大統領の月給108,000ペソ/ 約65万円を超えてはいけない、実質その3〜4倍もらっている高給官僚たちが現在いる)、最低賃金上げ(最低日給100ペソ/約600円に)などを拒む人たちがあちこちで騒ぎ始めています。そしてそれに輪をかけて、主要メディアのオブラドール氏に対する攻撃が明らかに激しくなってきていて。。。アメリカと似てるなぁ。。。と思うこの頃。そんなメディアの強い向かい風にもオブラドール氏は勇ましく立ち向かっています。

 あっ、毎回言っておりますが、オブラドール次期大統領は12月1日就任で、あと2ヶ月もあるのですが、相変わらず毎日メキシコじゅうをあちこち飛び回り、どんどん計画を進めています。移動は普通の人たちと同様に、普通の飛行機で普通の席にみんなと座って、機内用荷物も自分で運び、シャトルバスにも普通に乗ってみんなと一緒に移動!先日は天候悪化のため出発前に5時間足止めされた飛行機にオブラドール氏も乗っていて、みんなと同じように5時間機内で待機したそう。。。毎日多忙でお疲れのなかでも、特別扱いを求めるわけでもなく、みんなと同じように過ごすオブラドール氏。。。これは人気度ぐんぐん上がるはず!オブラドール氏に抱きつくおばちゃん続出中!popoちゃんもやっちゃうかも。。。😁う〜ん、一体何人の世界のリーダーがここまで国民のなかに完全に溶け込めるものか?これだけでも、オブラドール氏は世界に誇れる大統領だと思うpopoちゃんです!今回はオブラドール次期大統領が、メキシコ銀行に真っ向から立ち向かって対抗したメキシコ史上初の出来事を取り上げてみました。一体、双方の間で何があったのか。。。?
(popoちゃん)
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メキシコ便り(20):オブラドール次期大統領、メキシコ銀行に真っ向から立ち向かう!!!

オブラドール次期大統領、メキシコ銀行に真っ向から立ち向かう!!!


9月16日の独立記念日、オブラドール次期大統領はテピックでのスピーチで「メキシコは破産状態のため、国が必要としている改革のすべてをやれないかもしれない。。。そしてもし経済危機が来たら、それは新政権のせいではなく、メキシコ銀行のせいだ!」と言った。。。


訳)オブラドール氏からの警告:次期大統領はテピックでのスピーチで、新政権になって、もし経済危機が来たら、それはメキシコ銀行のせいだと警告した

過去に竹下先生の配信動画で中央銀行がいかに邪悪な存在かを学んだpopoちゃんは、このオブラドール氏のコメントにすぐに納得。。。「だろうね!」でも、そんな実態を知らない人々は「え?!メキシコって破産状態なの?」「メキシコ銀行のせいにして、できなかったときの責任逃れをもうしている。」「メキシコもベネズエラのようなインフレになるのか?」と一気に不安がメキシコを襲う。。。

この日、popoちゃんはメディアの悪質な仕業を見てしまったニュースではオブラドール氏のスピーチのほんの一部だけを切り取って「メキシコは破産状態!!!オブラドール氏は約束を果たせないかもと言っている」とニュースでガンガン流し、国民にオブラドール氏のネガティブイメージを噴射!そして国民の感情を乱し、オブラドール氏への不安を一気に掻き立てる。。。作戦成功!!!

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メキシコ便り(19):「ある金曜日の午後の出来事」ノンフィクション・ストーリー

popoちゃん家は只今、お家の改装の真っ只中!

ちなみにメキシコのほとんどのお家が職人さんによる手作りのお家。ここファレスではレンガを一つづつ積みあげて家を作っていくのが主流ですが、最近は残念ながら安上がりにするためにコンクリートブロッグで作っているところを良く見ます。でもこの砂漠気候にあのコンクリはきっと暑くて大変!

今回はそんなpopoちゃん家の改装中に起こった「ある金曜日の午後の出来事」をノンフィクションでお送りします。😎ありのままのメキシコ体験!よりメキシコのこと、メキシコ人のことを知っていただければ幸いです。一見、陽気そうに見えるメキシコ人の笑顔の裏には。。。
(popoちゃん)
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メキシコ便り(19):「ある金曜日の午後の出来事」ノンフィクション・ストーリー


ある金曜日の午後の出来事


ある日、旦那さまが人伝いに、小柄で真っ黒に日焼けしたモンチッチ似の職人Mさんを連れてきた。50代くらいの腕のいいベテラン職人。たしかに見事な仕事ぶりで、これは日本の職人さんと肩を並べられるかも!と旦那さまとpopoちゃんは大喜び!しかもメキシコの建設業関係の方には珍しく、とても正直で、お金を借りたり、盗みをしたりしないお方!そしてもっと稀なのは毎朝8時前にちゃんと出勤メキシコでは10〜15分遅れはオンタイム!😆たまに30分遅れでも。。。全然オンタイム感覚っていう人もいたりする。そしてお仕事の終了時間も10〜15分前にさっさと片付けて帰っちゃうのもよくある話。

Wikimedia[CC BY]

が、このMさんは、朝8時から夕方8時くらいまで、とにかく働く働く。。。。「すごいね〜、日本人みたいに働くね〜」「きっと自分のお仕事が大好きなんだね〜」「一人身だからあれだけ仕事に没頭できるんだね〜」とpopoちゃんと旦那さまは勝手にあれこれ想像。たまにMさんの帰り際を見計らって、お疲れさまと気持ちだけの食べ物をお裾分けし、また明日ね!と。。。(ちなみにメキシコでは貸したものが返ってこないことはよくあること。でもMさんは食べ物の容器など、必ず翌朝一番に、綺麗に洗ったものを返してくれるお方。

こんな日々が続き、1ヶ月が過ぎた。。。。。。


ある月曜日の朝。。。「あれ?!来てない?!」あの働き者のMさんが来ていない!
そして連絡もない
。。。翌日、翌々日も。。。来る日も来る日もこない。。。だんだんと旦那さまのお顔が曇ってくる。。。

そして、その週の金曜日の午後15時半ごろ、Mさんが家に来ていると連絡が入り、popoちゃんも旦那さまも至急帰宅!カンカンに照りつく太陽の下、赤ら顔でぐてんぐてんに酔っぱらったMさんが、アルコールのボトルを片手に「よぉ〜!」と笑顔でpopoちゃんと旦那さまのほうにフラフラ千鳥足で寄ってくる。


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