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減反政策では生ぬるい、田んぼを潰し、美味しいお米を作る技術までも潰す日本の農業政策 〜 絶対に人間用の主食米を作らせない意思が見える

 食糧危機を警告されている「日本自給自足100%プロジェクト」さんが、あからさまな「政府による田んぼ潰し」の状況を伝えておられました。農協の試算では現在98%の農家が経営的に成り立っていないそうです。この農業経営の厳しさに加えて、いよいよ肥料の価格高騰が現実のものとなり、農家のわずかの利益にとどめを刺しました。もはや農業は人口的にも経営的にも成り立たない状況に追い込まれています。
 ところがそれでも生ぬるいとばかりに、今後はもっと露骨に「国が農家にお米を作らせない圧力」を強め、日本で永久にお米を作ることすらできないようにされつつあると語っています。
 (2:38〜)これまでも減反政策によって、稲作を減らし麦や大豆を作れば補助金が出ていました。あるいは、お米を作っても良いけれど、作ったお米を人間用に使わずに、家畜の飼料にすれば補助金が出ていました。屈辱的なひどい政策ですが、農家さんがそれを受け入れることができたのは、田んぼにする年と畑にする年を交互にローテーションすることで、田んぼを復活させることが可能だったからだそうです。
 しかし今、着々と進められているのは、田んぼを完全に畑にする政策です。5年間ずっと畑にして水田に戻さなかったら補助金が出る、あるいは増額されます。またこれまで補助金が出ていた飼料用米は、人間の主食用米の水田に戻しやすいので「補助の対象外」となったそうです。絶対に人間用のお米を作らせない意思が見えます。
 さらに恐ろしいことに、水田を無くすだけでなく、お米の栽培技術まで奪おうとしています。これまでは主食用のお米を作っても飼料用米として出荷すれば、お米を作っていないものとカウントされて補助金が出ていたそうです。しかし飼料用米の助成金が改定され、飼料用米専用の品種でないと補助金が減額されることになるそうです。
 (7:40〜)「要は人間が食べるお米は作らせない、最悪、米を作るならエサ用の米しか認めない」という悪魔のような政策が断行されています。「こんなことをすれば、今僕たちが食べている美味しいお米を作る技術がどんどん失われていく。」それでなくとも経営が苦しい農家の方々は、いやでも補助金の出る作付けに誘導されます。そしてそれでも突っぱねようとする農家が現れないよう、農地法などの法改正までして強制力をかけるようです。
 田んぼを潰し、美味しいお米を作る技術まで潰す農業政策。瑞穂の国の息の根を止める政府など認められない。
(まのじ)
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2023年米が作れなくなる!? 政府による田んぼ潰しが始まった
配信元)

「慣行農法」「有機農法」「自然栽培・自然農・自然農法」の違い ~土が健康だと、不耕起・無農薬・無肥料・無除草で虫のつかない立派な野菜が出来る

竹下雅敏氏からの情報です。
 冒頭の動画で、社団法人「生命の食」代表理事の吉田哲也氏は、“我々の自然栽培とか自然農法っていうのは、一切、肥料は使いません。当然農薬も科学的なものを、除草剤含めて一切使わないですね(1分50秒)。…僕らが出来ることは、早く草が大きくなると日陰になっちゃうんで、お野菜が。光合成の妨げになるので、途中でこのカマ1本でカットするだけ、切るだけ。抜くんじゃないんですよ。…野菜がある程度大きくなると…もう今度刈る必要もないんです。季節季節で草っていうのは、入れ替わります。枯れます。その時に、我々は刈るってことはあえてしません。足で踏み倒します。踏み倒すだけで、もう野菜たちの成長の方が早くなりますから。…一切の水やりもいらないし、耕すこともいらない(3分33秒)”と言っています。
 慣行農法では、きゅうりとかトマトなどの夏野菜に使う化学肥料や農薬を、最低でも50~60回は使っているし、ハウス物だともっと使っている(5分10秒)ので、それだけお金も労力もかかる。使えば使う程、微生物は死んで行くので、死んだ土の中で野菜を育てるために化学肥料や有機肥料も必要になる。
 微生物を再生させ活性化させる方法はいろいろあるが、例えば、納豆を食べた時に、納豆のパックには納豆菌が残っているので、ぬるま湯を入れてかき混ぜて、その水を与える。その時に、土の上にかぶせた刈った草の上に与えると、早く微生物の餌になる(7分25秒)とのことです。
 14分50秒で、“放置されてる年数が長ければ長いほど、それだけ微生物が元気になってます。ですから、できたら長く放置されている雑木林になっているようなところを探してみてください。一般の化学肥料、農薬を使っていると、5年はその毒性が抜けません。…ただ僕らは特殊な、それを短縮する技術を持ってます。…1年か1年半ぐらいまで短縮できます。”と言っています。
 「慣行農法」は農薬、化成肥料を使用しますが、有機農法・自然栽培・自然農・自然農法はそれを使用しません。「有機農法」は、牛・豚・鳥などの糞を発酵させた動物性の堆肥を使用しますが、自然栽培・自然農・自然農法は、動物性の堆肥を使用しません。
 自然栽培全国普及会の「自然栽培の理念」によると、“自然栽培は、一切の肥料・農薬を使用しません。…土の過去を精算するために土層を破壊する目的、ならびに土壌の植物の腐植化、土壌の循環能力を高めるために、耕起は行います”ということです。
 ただ、「自然栽培に明確な定義は特にない」とのことで、“除草・土の耕し・堆肥(牛糞、鶏糞、樹皮)などの細かな作業においては、それぞれの考え方や土地条件によって多少異なる”と書いている所もあります。
 自然農は、“無農薬はもちろん、不耕起と無施肥が基本ですが、原則に囚われすぎず、できるだけ足し算をせず、状況に応じて補い(刈り草の上から米ぬかを少量撒くなど)をすることを許容しています”という記述もあります。
 自然農法は、不耕起・無農薬・無肥料・無除草の栽培方法です。
 自然農法・自然農で作られた野菜の例は、“続きはこちらから”の動画をご覧ください。土が健康だと、不耕起・無農薬・無肥料・無除草で虫のつかない立派な野菜が出来るのですね。
 食糧危機への対応として、問題になるのは慣行農法から自然農法・自然農への転換が簡単にはできないことです。
 最後の動画の4分43秒で、“虫が来たり、徒長するというのは、土壌の栄養バランス、そして土壌に居る微生物のバランスがまだ整っていないということですね。これはですね、まあ考え方の違いなので、これが正しいとは言えないんですけど、我々は待ちます。1年目、2年目は徒長したりとか、それから実が出来なかった、花が咲かなかった、虫にやられたという風になりますけれども、これは自然のままにしておいて、その生態系のバランス、土壌の栄養バランスが整っていくと、自然に出来るようになります。それが約3年から長い場合で7年かかります”と言っています。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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⚠️緊急配信※もうすぐ日本から食料が消える!日々近づく食料危機【SNS拡散希望】#1
配信元)
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実は全部ちがう「有機栽培・自然農法・自然農・自然栽培」
引用元)
(前略)
有機農法」と対極にあるのは、農薬を使用し、化成肥料を使用する「慣行農法」です。
(中略)
対して「有機農法」は、牛・豚・鳥などの糞を発酵させた動物性の堆肥を使用し、それを微生物が分解していくことではじめて植物が吸収できる形になるもの。
(中略)
さて、ここからが本題です。自然農法、自然農、自然栽培と、「自然」がつくものと「有機」は何が違うのでしょうか。
(中略)
動物性の堆肥を入れる有機農法に対して「自然」がつく3つは堆肥を入れないところが大きく違う点です。
(中略)
自然農法」といえば、福岡正信さん(→Wiki)。著書「ワラ一本の革命」で有名な仙人のような方で、この方が「自然農法」という言葉を使ったので、「自然農法=福岡正信さんの提唱した農法」ということになります。肥料は入れないし耕さない。どろだんごにタネを混ぜて土の上に置いておくだけ。
(中略)
そのあと、川口由一さん(→Wiki)という方が「自然農」という言葉を使い、もう少し体系的な農法を提唱します。やはり耕しません。草は抜いても伏せていく。その草が堆積されていき、長い年月をかけてゆっくりゆっくり微生物に分解されていつか肥料になる。
(中略)


さて、最後に残ったのは「自然栽培」です。
(中略)
自然農法は福岡正信さん、自然農は川口由一さんと提唱者が明確に存在していましたが、自然栽培は師匠のような人はいませんし明確な定義もありません。

でも、「自然栽培」を実践する様々な方によって語られていることに共通するのは「耕す」という部分。
(中略)
改めてそれぞれの農法を、人と自然の関係で説明するとこんな感じです。


(以下略)

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日本は危機を克服する技術を既に持っています ~菌ちゃんふぁーむ代表・吉田俊道氏「いっそのこと肥料が無いってなってしまったら、無肥料でやるしかなくなるじゃないですか。…だから逆に地球的にはめちゃくちゃいい状態になるんですよ」

竹下雅敏氏からの情報です。
 明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。
 2022年10月19日の記事で、東京大学の鈴木宣弘教授は、“もう輸入は止まって来てます。ということで、食糧危機真っただ中というのがですね、今の状況かと思います。…肥料が無いんです。化学肥料の原料は…ほぼ100%海外依存なんです。…日本で有機農業、自然栽培を頑張ってくれている方々は、全体では0.5%の耕地面積です。99.5%の方々は慣行栽培ですね。そこに大打撃が生じる可能性が出てきたというのが、今の状況なわけですね”と言っていました。
 この危機的な状況をどう乗り切るかですが、ピンチはチャンスでもあります。日本は危機を克服する技術を既に持っています。堤未果さんの動画では、菌ちゃんふぁーむ代表・吉田俊道氏の声を聞くことが出来ます。
 吉田俊道氏はひとつめの動画で、“消毒すると、悪い菌を殺したつもりで、1個の悪い菌殺した時に700のいい菌殺してるんですよ、実際は。だから700の微生物と繋がりを切っちゃったら、弱くなるに決まってますから、お野菜も人間も(4分22秒)…もうそろそろ、気付かないといけないけど、なかなかそれは難しい。じゃあ、いっそのこと肥料が無いってなってしまったら、無肥料でやるしかなくなるじゃないですか。…だから逆に地球的にはめちゃくちゃいい状態になるんですよ(11分18秒)…もうそろそろ新しい農業をしてよ、という地球の意思じゃないですかね(12分20秒)”と言っています。
 ふたつめの動画の冒頭、「菌ちゃん農法」は環境再生型農業であることを説明しています。そして、“ウンコが臭い人が煮干しを食べてもダメなんです。畑がまだ十分菌がいないのに、カキガラ石灰入れてもそのカルシウムは吸えないんです。ミネラル吸えないの。微生物と一緒じゃないと吸えないんです、畑では。まったく同じことが人間のお腹の中でも言えちゃうんですね。だから、いいウンコを出して、且つミネラルのあるものを食べると、途端に元気になります(8分30秒)”と言っています。
 妻によく、人間の存在理由を問われ、「いいウンコをすることだよ」と答えていましたが、その事が証明されたように思いました。それと年の初めにウンコの話が出来て良かったです。
 動画の最後のところで吉田俊道氏は、“日本は大丈夫。ほんとに大丈夫。木や竹や草だらけなんだから。そしてもう微生物たっぷりの国で、どんどん発酵型環境になる潜在的な力が日本はあるわけだから、一番うまく行く国なんですよ”と言っています。
 動画で吉田俊道氏の声を聞いているだけで元気になります。オススメの動画です。
 “続きはこちらから”の長周新聞の記事は、2021年3月19日の編集長の記事で既に取り上げています。記事を読むと、自然農法の考え方が良く分かります。また、「虫も微生物もその他のものたちもみな役割があって生きている。虫や病原菌がいたからこそ、この地球は生命にあふれている」という思想は、日本人の原点のように思えます。
 そして、「有機農業の普及は日本が一番遅れているけど、技術は実は進んでいる。そういう意味で近い将来、日本は世界を変えるようなリーダーになるのではないかと思っている」というのは嬉しい言葉です。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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【堤未果の出版記念対談】菌ちゃん先生に学ぶ自然農法〜雑草・害虫・雑菌と生きる力
配信元)
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【堤未果の出版記念対談】菌と微生物が日本を救う?「農業大国」日本への道
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石川県羽咋市を自然栽培のメッカに育てたのは「JAはくい」だった 〜 「一つ一つの作物を丁寧に世話をしながら育てていく農業は、日本ならではのジャパンブランドになる」

読者の方からの情報です。
 「石川県羽咋市」。時事ブログではおなじみのところです。以前に市内の小中学校で完全オーガニックの給食が提供されていることを取り上げました。しかも羽咋市ではJAと共に自然栽培を進めたとの情報もありました。肥料や農薬を売るJAがなぜ「無農薬、無肥料」をすすめるのでしょう? そのキーパーソンは「JAはくい」経済部次長の粟木政明氏でした。
 「JAはくい」は、2010年に「奇跡のりんご」で有名な木村秋則氏の講演会を開きました。それがきっかけで大規模農家さんも参加する「木村秋則自然栽培実践塾」が立ち上がり自然栽培を推進することになりました。慣行栽培に慣れている地元の農家さんの理解を得ながら、自然栽培も選択肢の一つとして「地域農業」を育てることにJAの意義を見出されたそうです。自然栽培の楽しい同好会の時代を経て、本格的な農業経営に踏み出してからが「地獄の始まりだった(6:00〜)」と笑いながら語っておられます。自然栽培米ができても全然売れない、どこに行っても有機JAS認証が無いと門前払いで買ってもらえなかったそうです。しかし時代が移り、地域ブランドとしての「はくい式自然栽培米」が知られるようになり、ふるさと納税返礼品でブームに火がついたそうです。「JAはくい」が消費者のニーズに応える時代になりました。
 おもしろいと感じたのは「自然栽培の究極の目的は、自然と人間との寄り添い、関わり方、そのバランスをみんなで考えていくこと」「そこにJAが介入する意味がある」と語られたことでした(17:50〜)。「自然栽培の塾生さんを見ていて素直さって一番大事」「これは人に従順なことではなくて、真実、真理に対して従順なことだ」と。木村さんの教えをマニュアルのようにそのまま信じるのではなく、疑って全て試してみて、そこの土地とか土、気候とタネとの相性を見抜く経験と学びが大事だと。大規模効率的なオーガニック野菜は海外にいくらでもあるけれど「一つ一つの作物に、一本一本丁寧に世話をしながら育てていく農業は、日本ならではのジャパンブランドになる。」
(まのじ)
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【対談】農協職員×自然農法家 ~自然栽培のメッカJAはくいとは一体何者なのか!?~
配信元)

 冒頭で、自然農法と自然栽培の違いを説明されています。
自然農法は、無農薬、無肥料、不耕起栽培で行い、家庭菜園や自給農向けの規模です。
一方、木村秋則氏の提唱される自然栽培は、無農薬、無肥料、そして農業用資材や農機具を使って耕す方法です。こちらは営農や就農を視野に入れた大規模農業です。


まみむのメモ(53)〈休耕田で稲作準備〉

田んぼのミゾカクシ

 何年ぶりでしょう?稲作に挑戦できる田んぼを借りることができました。これまで失敗続きで、自給自足できていなかったのですが、いよいよ世の中の雲行きもおかしくなってきて、自給体制の必要を感じるようになってきています。果たしてこれまでの失敗体験を生かして、成功できるのでしょうか?
(まみむ)
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まみむのメモ(53)〈休耕田で稲作準備〉
今春同じ町内に引っ越して来られた知り合いの家の周りにある田んぼを、新しく借りることができることになりました。この田より上には人家も田もなく、地域の一番奥まった場所で、きれいな谷川と山に囲まれ、全体に動物避けの柵が施されています。

動物避けの柵の外の山道


田んぼは全部で5反(たん)あります。※1反は正方形にすると31.5m×31.5mの面積(300坪)。日当たりの良い3反と、あとは山際と谷川横の日陰気味の田と竹が侵食してきている田でした。

日当たりの良い田


この田んぼの持ち主は他の人から譲ってもらって、ご自分では稲作をされたことがないようですが、毎年1回、近所の人にお願いされて田を耕して維持管理してこられています。補助金が出ていて、稲以外の畑作には使えないとか。

5反全部作るのは無理で、1反選ぶのですが、一番下にある車道に近い田んぼには、イノシシが入って、掘り起こしています。頻繁に来ているようで、上の田の辺りまで入り込んで、あちらこちら掘り起こしています。

イノシシが入った田


日当たりが良くて、イノシシが入っていない田んぼの2反のうち、上側の田んぼは水が少し溜まっている状態で、湿地性の草が生えています。夏に機械で耕したタイヤの跡が泥濘(ぬかる)んだ土に大きく窪みを作っていました。

田んぼの中の水たまり


不耕起で田植えをする場合、そのままだと窪みに植えた苗は水の中に隠れてしまいます。水保ちが良い田んぼなのですが、稲と競合する稗などがたくさん生えています。

上側の田の稗


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