アーカイブ: かんなまま

ままぴよ日記 80 「新型コロナウイルスで試される家族への愛」

 今、私の周りで人間関係をこじらせた相談が増えています。夫はワクチンの問診で鬱の薬を飲んでいる若者が多いのにびっくりしていました。独り身の叔母が施設で転倒して大腿骨骨折をしてしまいました。そして、身近でコロナ感染が出ました。これは何だろうと思っていたら、来た来た!私の所にもドーンとお試しが。
(かんなまま)
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身近で起こったコロナ感染



小学校でコロナ感染者が出ました。子どもが感染して、家で隔離していましたが、その家族に広がっていきました。
自宅療養の生活は大変で、母親は自分も熱を出しながらも症状がある家族と、ない家族を分けて感染予防と家事をこなしました。ワクチンを2回接種している父親は感染しませんでした。母親も2回済ませていたので重症化しないと信じて頑張りました。

次々に子どもが感染しましたが、一日熱を出したくらいで回復しました。
それは嬉しい事ですが、子どもの持て余したエネルギーに付き合うのも大変でした。

やがて母親は倦怠感と熱で動けなくなりました。死んだような3日間。
3日後に少し動けるようになりましたが倦怠感、味覚障害、臭覚障害が残っています。



これは最近、身近で起こった話です。それを他人ごとではないと感じた私の家族がワクチンを2回打っても、こんなに重篤な状態になるので、ワクチンを打たなければどうなっていたか?という話題になって・・・、矛先が私に向けられました。見回したら私だけがワクチンを接種していません。

皆が心配して口々に「ママはなぜ打たないの?」「ワクチンで重症化が抑えられるというデータが出ているよ。父親は感染していないし、今回の事でわかったでしょう?コロナを侮ってはいけない」「イベルメクチンなど効果があると言われる薬は山ほどあるけど、まだ認証されていないよ」「批判的思考、情報源の信用度の確認が大切だと、いつも言っているのはママだよ。偏った情報に振り回されないで」「もっと世界の科学者たちが言っていることに耳を傾けて。これはサイエンスの問題だよ」

「ママがうつるかもしれないし、うつすかもしれない。自分だけの問題じゃないよ」「自分が納得する選択をするのは自由だけど、コロナのリスクグループにうつすかもしれないから、その人たちが行くであろう旅行、公共の場、施設の利用制限を受けるよ。それは差別ではなく、打たないと決めた人は、それを理解したうえで決断しなくてはいけないよ」「高齢のおばあちゃんには会えなくなるよ」「子育て支援の仕事ができなくなるよ」「孫達が大好きなばあばに会えないのは辛すぎる」と、今まで我慢して言わなかったことを次々に吐き出しました。

私はSNSに次々に書かれていく家族の意見を読みながら、冷静になろうと努めました。たぶん、一つひとつに私の意見を言うことができるでしょう。誤解もあるようです。でも、今は何を言ってもダメだと思いました。今まで言わなかった私への思いが噴出して、それが大きなエネルギーになって正論になっていきます。夫も同調しています。世界の正論、医者の正論です。


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ままぴよ日記 80 「オンライン授業に至るまでのアメリカの先生の奮闘記」

 コロナ禍で、外国に住む孫達に会えません。そのさみしさを埋めてくれるのがテレビ電話です。
 アメリカの2歳の孫が、スクリーンに映る私達を見て画面の後ろを見に行きました。そこに私達がいると思ったのでしょう。
 オーストラリアの孫は自分が食べているミカンを私が受け取らないので泣き出しました。3歳になった今は、私達とおしゃべりしたいけど、どうして自分が日本語を話せないのかがわからなくて泣き出します。
 時間も空間も連続している中に自分がいるという現実を体験し始めた孫には、生活の延長に私達が出現するけれど「そこには居ない」という事が理解できなくて混乱しています。
 でも、赤ちゃんの時から切り取った平面のスクリーンばかり見ている子ども達には、そちらの世界がリアルで、私達が想像できない感覚の世界に住み始めているのかもしれません。今、その分岐点にいるような気がします。
 さて、今回はデジタル教育に移行したアメリカの取り組みと日本の比較です。
(かんなまま)
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日本のオンライン授業の実情


8月の末から新学期が始まりましたが、緊急事態宣言が延長されたので小学2年生の孫は午前中の授業だけで、給食を食べた後に帰宅します。でも、通常の宿題の他に5,6時限の自学自習が追加されてがっかりです。宿題が一気に増えた気分です。

5年生のお兄ちゃんは帰宅後、5,6時限がオンライン授業になったようです。リアルタイムの一斉授業なので、先生が教室で授業している様子と、家に居るクラスメイトの映像が同時に配信されます。


お兄ちゃんに感想を聞くと「ペットが出てきて面白かった」「赤ちゃんがいたよ」と、授業内容ではないところが印象に残ったようです。やはり動画は情報が多すぎて授業に集中できないのを証明してくれました。まだお試し段階なので良しとしましょう。

オンライン授業の先進校ではこのようなハイフレックス型の授業が始まっているようです。通常の授業をしながら、先生がカメラを手に持ってオンラインで同時配信する授業です。操作に慣れた先生でも双方への気配りが半端ありません。家で受けている生徒にとっても、どこか借りてきた映像を見ているようで集中できません。

日本は、このように、GIGAスクール構想でデジタル環境は整えたけれど、カリキュラムと授業スタイルは変えようと思っていないようです。結局、担任の先生が一手に引き受けています。デジタル操作が苦手な先生もいます。一クラス40人です。先生、大丈夫?

これから始まるGIGAスクールの方向性が間違っていないのか?場当たり的な対応に追われるのではなく、現場の声を聞きながらシステムを作って行かないと先生や親、生徒が疲弊するだけです。


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ままぴよ日記 79 「子どもの成長や現実生活を無視して始めないで!GIGAスクール構想」

前回、GIGAスクール構想の舞台裏を書きました。経済中心のデジタル社会に向けて、人材育成のために財務省と経済産業省が構想を練って予算化したプロジェクトです。

でも、そんな思惑は誰も気が付かないまま、学校現場はデジタル機器の整備に追われています。追い打ちをかけるように、若者や子ども達への新型コロナ感染が広がっています。

感染に対する親の不安も高まり、子どもの生活にも影響を与えています。
授業のオンライン化にも拍車がかかって行く事でしょう。

今回は、親の気持ち、子どもの現状を含めてGIGAスクール構想の事を考えていきたいと思います。
(かんなまま)
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子どもの自殺が一番多い日


新学期が始まりました。子どもの自殺が一番多い日です。
特に今年は、若者のコロナ感染者が増えて緊急事態宣言も出された中での学校再開です。


新学期が始まるにあたって、文科省もコロナ感染症関連のガイドラインを発表しました。市町村の教育委員会も学校の感染症対策のマニュアルを作り、保護者に配りました。

でも、今回も当事者の子どもや親の意見を一度も求めることなく、説明もなしです。我が子に関わる事なので親の不安は膨らむばかりです。

子ども達も、そんな親の反応をみて心中穏やかではありません。どこにも行けなかった夏休み。学校生活も制限ばかり。不消化の気分を抱えたまま不安の気持ちでいっぱいです。

小児科の外来でも、学校に行きたくないと訴える子、朝起きられない子の相談が増えています。残念ながら、その子たちの生活を聞くと、ほとんどがスマホやゲーム漬けです。

特に、コロナ禍で外での活動が無くなり、友達とも会えないから家の中でゲーム漬けになってしまった子が増えました。

乳幼児を持った家庭も深刻です。コロナ禍でどこにも行けず、テレビやスマホなしの子育ては考えられないというママが増えました。そんなママに「スマホは子どもの成長に悪影響を与えますよ」と言うだけでは追い詰めてしまいます。

子育て広場など、ママ達が安心して交流できる環境を作ってあげた上で、電子メディア漬けの情報を与えたいのですが、今は叶いません。

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ままぴよ日記 78 「GIGAスクール構想って知ってる?」

 夏休みです。海や山で思いっきり遊ばせたいのですが、外は体温より高い37度の世界。熱中症アラームが鳴っています。

 その上、コロナ感染者が拡大して緊急事態宣言が出されました。

 県や市の施設は全てクローズ。公園の遊具も使えません。ママ達が自主的に公園や市の施設で遊ぶ子育てサークルを立ち上げましたが、市からストップがかかりました。

 と、書いていたら今度は大雨。4日間で8月の平均雨量の4倍もの雨が降り続き、各地で災害が広がっています。今後も線状降水帯が居座り続け、トリプルパンチです。

 そんな中、子ども達が、ずっと家に籠っています。人類史上、経験したことのない光景です。エネルギーを持て余した子ども達が家の中でどんな状態になっているか、一般の大人に想像できるでしょうか?

 今回は、そんな子どもの現状と、それを無視する形で始まったGIGAスクール構想について書きたいと思います。
(かんなまま)
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4度目の緊急事態宣言が出されました


夏休みです。新型コロナ感染予防のために去年からラジオ体操や学校のプール開放はありません。里帰りも、旅行も我慢です。


その上、4度目の緊急事態宣言が出されました。保育園や学童に通っていない子ども達は、全ての施設がクローズなので家に籠るしかありません。友達と群れて遊ぶのは夢のまた夢。

だらだらしていたら「早く宿題を済ませなさい!!」と怒られます。エネルギーを持て余して走ったり、声をあげると「静かにしなさい!」「近所迷惑!」と怒られます。「面白くなーい!」を連呼していたら親もついスマホやゲーム機を与えてしまいます。しばらく静かになるので親はホッとします。でも、その面白さに引き込まれてゲーム、動画、SNSが止められなくなってしまい、また怒られます。

仕事で親がいない家庭は、ゲームし放題です。親は「仕方ない」と、あきらめています。

大人社会の都合で小さいころから電子メディア機器を与えられた子ども達。友達とも遊べず、家に閉じ込められている子ども達をゲームや動画の世界から遠ざけるには相当の覚悟が要ります。


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ままぴよ日記 77 「たかが宿題。されど宿題」

 病院の外来で、子育ての相談にのるようになって1年。ママ達の抱えている問題や子ども達の姿がより鮮明に見えるようになってきました。

 初めての赤ちゃんを持ったママにとっては子育ての全てがわからないのは当然。でも、2人目3人目の赤ちゃんを持ったママ達はもっと深刻でした。
 ほとんどのママ達は「赤ちゃんの事は問題ありません」と言います。「問題ないのね、良かった」と、話を終わると次が見えてきません。
 「ところで、上のお子さんはいくつ?やきもち焼いたりしない?ママは大変でしょう?」と話しかけると「上の子の相談でもいいですか?」と言って話し始めてくれます。

 1人で抱え込んでいるモヤモヤ。「保育園ではお利口だけど、家に帰ってからは手が付けられない程暴れる。」「学校に行きたがらない」「動画を見てばかりいる」と、生活そのものが鮮明に浮かび上がります。

 この、逃げる事ができない生活の全てがママ1人の肩に乗っているのです。家庭で起こる問題を個人の問題として抱え込んでしまっています。

 今の子どもは家庭、保育園、学校という分断した世界で違う姿を強いられます。本来ならば、乳幼児期にしっかり甘えて自由に遊んでいれば、学童期に社会性を身に付ける準備が整っています。でも、あまりにも小さい時から大人の都合に合わせる育ちを強いられているので、やる気が失せて疲れています。

 保育園で我慢して、家でわがままを言う子。学校で頑張りすぎて不登校になる子。習い事の隙間をゲームで埋めている子。それが全部家庭の問題になっています。もっと、社会全体が子どもの育ちを大事にして、子どもを中心にした環境を作っていかなければ大変なことになります。

 今回は、孫の生活の中の宿題について書きます。
(かんなまま)
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「もう無理、疲れた」「何でこんなに宿題ばかり?」


月に2回ほど、息子の当直の日にお嫁ちゃんのお手伝いにいきます。孫達は3時頃帰ってきて、遊ぶだけ!と、言いたいところですが、その後もスケジュールがいっぱいです。

小学5年生の孫は月曜日だけ野球の練習がありません。土日は試合。野球が好きすぎて、苦になっていないのが救いですが、さすがに暑くなると、くたくたです。ママはお友達と交代で送り迎えをしていますが、お姉ちゃんや弟が遊びに夢中になっていても中断させて、もれなく赤ちゃんを含めた3人の子どもを引き連れて行かなければいけません。帰ってくるのは7時すぎ。


私が行くのは月曜日なので、野球がない日です。でも5年生になって野球のお友達が塾に行き始めたので、お兄ちゃんも行きたくなりました。お友達のお母さんが送って行く担当。お嫁ちゃんはお迎え担当です。やはり家に着くのは7時です。

その間、幼稚園の弟と2年生のお姉ちゃんは家でピアノのレッスンです。2人同時に習います。私は、ママが塾にお迎えに行っている間に、赤ちゃんのお世話をしながら夕ご飯を作ります。

お兄ちゃんが帰ってきたら夕ご飯です。学校では黙食らしいのですが、家では姦しい事!友達の話、学校の話、野球の話が飛び交います。ママは赤ちゃんの離乳食のお世話をしながら話の相手をします。

かつて、我が家もそうだったのですが、あまりの喧騒に、何を食べたのやら・・・。何を話したのやら・・・。記憶にございません。ただ、子ども達は楽しそうにしているから、良しとしましょう。一番下の赤ちゃんもすっかり仲間になっています。

夕ご飯が終わると、お風呂です。妹や弟も一緒に入ります。30分間お風呂で大はしゃぎをして一日のストレスを発散します。その間、私は夕ご飯の片付け。ママは大量の洗濯物を片付けると同時に洗濯機を回します。私が居るうちに洗濯して干した方が楽だからです。

お風呂からあがったら宿題です。いつまでもはしゃいでいると、ママから「いい加減に宿題をしなさい!寝るのが遅くなるでしょ!」と叱られます。

「ふえーい」と言いながら取り掛かりますが、計算ドリル3ページ、漢字の書き取り3ページ、音読と日記。結構な量です。特に漢字はもう覚えた漢字を繰り返し書きます。上手に書いているのに何度も消して書きなおします。「なぜ、書き直すの?」と聞くと「怒られるから」と、だんだん神経質になっていきます。消しゴムで消し続けるのでノートが黒くなっていきました。


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