学校生活より子ども達に影響を与えている放課後の過ごし方
日本の授業時間は1年間1100時間。一方、放課後(その日の授業が終わった後)は、長期休暇を含めると1650時間になります。むしろ学校生活より子ども達に影響を与えているかもしれません。働いている親にとって、子どもの放課後の過ごし方が悩みの種になっています。
最近では働く親のために、学校の敷地内に学童保育所が併設されるところが増えました。学童保育所とは、放課後、子ども達に安全で安心な生活を保障する場です。指導員は頼れる大人として関わっています。だから、特別な資格は要りません。
とは言え、指導員は年間2000時間近くも勤務して、子ども達と過ごすわけですから大変です。特にコロナ禍で学校が閉校になった時も朝から夕方まで預かり続けていました。みんな疲弊して、指導員不足が問題になっていますが、年収150万以下が半数以上。国が有償ボランティアとして位置づけしているからです。
学童保育所は6年生まで入所できるのですが、実態は定員オーバーで、3年生までの所が多いようです。生活の場なので、統一したカリキュラムもありません。宿題をさせてくれるところ、色々な遊びを提供してくれるところ、放任しているところ、子ども同士でゲームを持ち込んで遊んでいるところなど様々です。
子どもが学校より長く居るところですから、どんな環境を作ってどんなまなざしで子ども達を見守るのか?質がとても大事です。是非、専門的知識と資質を持った指導員を養成して、身分の保証をして欲しいと思います。
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/07/dl/s0728-8b_0001.pdf
一方、家に保護者がいる子どもは入所できません。高学年や定員オーバーで学童に行けない子、行きたくない子も多くいます。
そんな子は放課後の隙間を埋めるように習い事に行かされています。水泳教室、体操教室、ピアノ、習字、公文、学習塾、英会話、リトミック、新体操、バレエ、絵。週に3つ4つ掛け持ちです。
行政の子ども預かり事業である、ファミリーサポートセンターは、子どもの習い事や塾の送り迎えのニーズがトップになっています。
他にサッカーチーム、野球チームに所属している子は、それだけで週に5日間練習、土日は試合です。家に帰ったら宿題が待っています。塾の宿題もあります。
大人に例えて言うなら、朝早くから仕事に行って、夕方から別の仕事をして家に帰り、更に家でもやり残しの残業をしているようなものです。ひと仕事終わって家に帰ったら、お風呂に入ってビールを飲んでホッとしたい気分なのに、子ども達は、それからも怒られながら夕食、お風呂、宿題の流れ作業・・・。これが毎日です。息が詰まりそうです。
何の束縛もなく自分の思いつくまま過ごしている子どもがどのくらいいるでしょうか?
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同じ家族なのに、住んでいる国が変われば、生き方も変わっていくのでしょうか?子ども達の遊び、描く絵、興味が変わり、兄弟げんかも減りました。
日本もいいところがたくさんありますが、子ども達の放課後の過ごし方を考えると頭を抱えてしまいます。