Bifidobacterium adolescentis
Author: Y-tambe
【はじめに】
最近、乳酸菌やプロバイオティクスという言葉をよく耳にするようになりましたが、皆さんはこれらがどういう菌なのか分かりますか?
乳酸菌は「何となくカラダに良い」というイメージだけの人も多いのではないでしょうか?まずは乳酸菌とはどういう菌なのかを簡単に知っていただきたいと思います。
【乳酸菌って何?】
乳酸菌ってどんな菌なのでしょう?
「広義の乳酸菌」は、「最終代謝産物として乳酸を沢山作る菌」です。そう、
乳酸を沢山作るから乳酸菌なのです。非常に単純なネーミングですね。
この定義でいくと、ビフィズス菌も乳酸菌の仲間となります。ですが、様々な違いがあるため、「狭義の乳酸菌」には、ビフィズス菌は含まれません。乳酸菌とビフィズス菌の特徴の違いは下記のとおりです。
《乳酸菌の特徴》
・ブドウ糖から「乳酸のみを作る菌」と、「乳酸+アルコール+炭酸ガスを作る菌」がいる
・通性嫌気性菌(酸素があっても生きられる)
・球状、または桿状(棒状)の形をとる
・主に小腸、大腸、様々な発酵食品中に存在
《ビフィズス菌の特徴》
・乳酸より酢酸を多くつくる(乳酸:酢酸=2:3)
・偏性嫌気性菌(酸素があると生きられない)
・(短)桿状、Y字状、V字状などの形をとる
・主に大腸に生育(大腸はほぼ無酸素状態)
このような違いがあるため、
厳密には乳酸菌とビフィズス菌は区別されています。乳酸菌には、研究者の私も「本当かな?」と思えるぐらい沢山の機能性がありますが、
実は、虫歯菌で有名なミュータンス菌も乳酸菌ですし、人食いバクテリアと呼ばれる恐ろしい菌も乳酸菌です。一般的に言う「乳酸菌」にはこれらの菌は含まれませんので、ここで登場する「乳酸菌」は安全性の高い、身体に良い方の乳酸菌とお考え下さい。
【プロバイオティクスって何?】
プロバイオティクスとは、簡単に言うと
「適切な量(十分な量)を摂取すると身体に良い働きをしてくれる生きた微生物」です。乳酸菌やビフィズス菌が代表的なプロバイオティクスと言えます。「生きた微生物」でないとプロバイオティクスとは呼びませんので、殺菌した乳酸菌や胃酸や胆汁酸で死ぬ乳酸菌はプロバイオティクスではありません。
いわゆる「生きたまま腸に届く有用菌」がプロバイオティクスです。
pixabay[CC0]
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