注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
ファールス通信によりますと、イギリス・ロンドンに本部を置くシリアの反体制派系の団体、シリア・ヒューマンライツ・ウォッチは、「シリアにおけるISISの主要な拠点だった、ラッカ州の中心都市ラッカは、シリアのクルド人部隊によって完全に制圧された」と表明しています。
(中略)
シリアにおけるISISの自称首都であったラッカの町からは事実上、ISISの勢力が掃討されたことになります。
(中略)
クルド人とアラブ人の部隊で結成される、シリアのクルド民主統一党の部隊は、今年6月以来、ラッカからのISIS掃討作戦を開始していました。
ラッカは、2014年にISISに占領された初のシリアの大都市であり、ISISのテロ作戦の中枢司令部となっていました。
ロシア国防省のコナシェンコフ報道官は、「アメリカ主導の対ISIS有志連合の目的は、シリアの民間人を虐殺することだ」と語りました。
(中略)
シリア政府は繰り返し、国連事務総長と安保理議長に書簡を送り、シリアにおけるアメリカ有志連合の犯罪の停止を求めました。
この有志連合軍の攻撃を監視する団体のエアウォーズは、最近、2014年からこれまで、3000人以上の民間人が、イラクとシリアにおけるアメリカ有志連合の空爆で死亡していると発表しました。
(中略)
アメリカはこの数年間、繰り返し、テロとの戦いを理由に、シリアとイラクの民間人に攻撃を加えています。
この有志連合軍は、アメリカのオバマ大統領時代に、イラクとシリアのテロ組織との戦いを主張して結成されましたが、公式報告によれば、アメリカとその同盟国は、ISISなどのテロ組織を創設し、これらのテロ組織に武器や資金の援助を行っているとされています。
ところが、ロシア国防省のコナシェンコフ報道官は、“アメリカ主導の対ISIS有志連合の目的は、シリアの民間人を虐殺する事だ”と言っています。ここ最近、ロシアはあからさまにアメリカの犯罪を公言しています。
アメリカを後ろ盾とするクルド人部隊が、ラッカを解放したというのが表向きのニュースですが、実態は、そこからダーイッシュの兵士を救出し、これから戦場になる油田地帯の方に兵士を移し替えているわけで、ラッカの住民は実際には虐殺されているに近い状況です。
桜井ジャーナルでは、“シリア侵略に失敗したアメリカは、こうした勢力を自分たちが倒したかのような宣伝を展開している”と言っています。
アメリカは、クルド人に国を持たせてやると囁きかけることで、クルド人兵士をそれまでダーイッシュが占拠していた油田地帯に送り込み、シリア政府軍からその油田地帯を守ろうとしているわけです。これが、アメリカという“ならず者国家”の正体なのです。このならず者国家にどこまでもついて行き、言われるがままに、自衛隊を派遣しようとしているのが、安倍政権なのです。もう、いい加減にしてくれと言いたくなります。