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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝41 ― 通貨発行戦争再び
「米国独立宣言」の意味 ~銀行の危険を熟知する大統領
ロスチャイルド初代は、念願の中央銀行を米国に設立させることに成功。1791年の第一合衆国銀行です。
ロスチャイルド一族は、欧州ではフランス革命、そして引き続きナポレオンを操作しての戦争で、王政とカソリック教会を破壊、三男ネイサン・ロスチャイルドの台頭もあって、金融帝国を着々と築いていきます。
しかし、新国家米国はそう一筋縄で思い通りになったわけでもありません。欧州でも飼い慣らしていたはずのナポレオンが牙を向けてきたことが、金融帝国完成の障害となった部分もあります。
ロスチャイルドを中心とする国際金融団、そして英国秘密スパイ団のバックにはカナン族の「黒い貴族」、カバールがいたのですが、彼らが1600年代を通して完全にイギリスを掌握したようにはアメリカの場合は行かなかったのです。
アメリカを共和国として建国に導いたのがアメリカン・フリーメーソンです。アメリカが国家として成立していくルーツを辿ると、1398年のヘンリー・シンクレアの一団がアメリカ大陸に上陸し、入植を始めたところに遡ります。
彼らは、マグダラのマリアや洗礼者ヨハネ、ナザレのイエスが所属していたクムラン宗団の「秘密文献」が「星の指し示すメリカ」とする地で、彼らなりの理想国家建設を目指していたのです。彼らは悪魔崇拝でないポジティブなテンプル騎士団で、この末裔がアメリカン・フリーメーソンになっていたのです。
彼らの理想国家建設の思想が「米国独立宣言」に現れているのです。テンプル騎士団は、カナン族の「黒い貴族」と協働して地中海を中心に国債金融業を営んでいたのです。テンプル騎士団員であったシンクレア一族は当然ながら、そして彼らの末裔であるアメリカン・フリーメーソンも国際金融団の手口はよく分かっていたはずです。
米国に中央銀行を設立した上で国を分割してその国力を割くことによって、米国の完全支配を目論んでいたロスチャイルドを中心とする国際金融団、そしてシェルバーン卿をボスとする英国秘密スパイ団たちにとって厄介な人物が米国大統領に就任したのです。
1801年就任から8年間の米国大統領を勤めたのが「米国独立宣言」を起草したトーマス・ジェファーソンです。ジェファーソンは第一合衆国銀行設立に反対して、ハミルトンたちと激しく対立していたのです。彼は、駐フランス公使も勤め、欧州の歴史と実態からも銀行の正体をよく知っていた模様です。後に次のような言葉を残しています。
「銀行は軍隊よりも危険である。アメリカ人が一度でも私営銀行に貨幣発行の支配を許したのなら・・・銀行や企業は、私たちの資産を奪い成長するだろう。祖先たちが打ち勝った大陸で、子供たちがホームレスになるまで・・・」
米国で再び通貨発行権を巡る戦争が再燃していたのです。
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そもそも米革命戦争は、この通貨発行権が真因で勃発したのです。この通貨発行を巡る戦争は一旦はその終結を見ます。一つの明確な結果が出たのです。ロスチャイルド初代の采配によって、1791年に第一合衆国銀行が設立されたのです。
彼の前年の言葉「私に一国の通貨発行権と管理権を与えよ。そうすれば誰が法律を作ろうとも構いはしない」。これをロスチャイルド初代は実現したのです。
しかしこれで終わりではありません。米国大統領が反撃にでます。「米国独立宣言」を起草したトーマス・ジェファーソンが大統領に就任したのです。
彼は国家にとって中央銀行制度がいかに危険な代物であったかを知っていました。彼にとり銀行は軍隊以上に危険だったのです。ジェファーソンは第一合衆国銀行の設立に本来から反対しており、その特許更新の阻止に動きます。
これに対し米国を分割して完全支配を目論んでいたロスチャイルドたちカバール側は、ジェファーソン政権に刺客を送りこみ、国家転覆を試みます。
その刺客が「厄介者」となっていたアレグサンダー・ハミルトンを「始末」したアーロン・バーでした。彼は実際に大逆罪を起こしていたのです。