高騰続ける軍需関連株
(前略)
朝鮮半島情勢が緊張するたびに軍需関連株がぐんぐん値を上げている。ステルス戦闘機やミサイル開発をしているロッキード・マーチン(米)はリーマンショック後の2009年は株価が57・41㌦に落ち込んだが、2013年後半に120㌦台に達し、9月1日段階では302・19㌦に上がった【グラフ参照】。
約8年間で株価が五倍以上になり、まだ上がるすう勢だ。オスプレイなどを製造するボーイング(米)も09年段階は30㌦前後だったが今は240・33㌦(9月1日)に達し、
約8年間で株価は8倍をこえた。
ここ4年間の株価変動を見ると、グローバルホーク(無人偵察機)を製造するノースロップ・グラマン(米)が約3・5倍、トマホークを製造するレイセオン(米)が約3倍、軍用ヘリを製造するユナイテッド・テクノロジーズ(米)が約2倍、戦車を作るゼネラル・ダイナミクス(米)が約3倍と
どこも絶好調となっている。
日本企業も傾向は同じで細谷火工(照明弾や発煙筒)や石川製作所(機雷や弾薬)の株価がわずか8日間で2~3倍にはね上がり、興研(防毒マスク)などの株価が急騰した。自動小銃を作る豊和工業、レーダー装置メーカーの東京計器などとともに、
Jアラート(全国瞬時警報システム)の販売メーカーである理経や日本無線の株が上昇しているのも特徴だ。川崎重工、三菱重工、IHI、三菱電機、OKI、コマツや三井造船など軍需大手株にも買いが集中している。さらに
まだ株価が低い、軍需大手企業の下請・孫請や取引会社の株に目をつけ「夢のテンバガー銘柄(株価が10倍になる銘柄)になる可能性がある」と
買いあさる投資家もいる。
軍事緊張が高まり、戦争の危機が迫れば、貿易や経済活動は鈍化するため、日本の株式市場全般はリスク懸念で株価は下がる。だが軍需企業は真反対の活況を呈している。軍需関連株急騰の動きは戦争を渇望する大資本の本音を赤裸々に映し出している。
(中略)
破壊と殺戮で市場創出 軍事大国アメリカ
(中略)
アメリカは世界一の軍事大国であり、世界最大の武器輸出国である。
2016年のアメリカの軍事費は6112億㌦で、2位(中国・2152億㌦)以下を大きく引き離している。国家予算の54%が軍事費で、教育・福祉・医療はあわせて12%といういびつな社会になっている(2015年度)。
軍産複合体は第1次・第2次大戦をへて米国経済の屋台骨となった。
アメリカの技術者や科学者の3分の1が軍事関連の仕事に携わり、造船や航空、宇宙科学、情報通信などの産業は国防総省の予算や海外への武器輸出に依存するようになった。それは戦争がなければその生産ラインを維持できないことを意味する。戦後もアメリカは、冷戦時には「ソ連の脅威」を煽り、冷戦後は「ならず者国家」「イスラム原理主義のテロの脅威」を煽り、平時から戦争計画をつくり戦争に次ぐ戦争に終始してきた。
(中略)
...(中略)軍産複合体の幹部と政府高官が一体となった下で、事前に武器を大量に売りさばいてもうけ、戦争をしかけて爆弾やミサイルで破壊してもうけ、その後は復興でもうけるという、典型的なマッチポンプが実行されている。
(中略)
戦争をひき起こし他国に干渉し続けることによって、兵器の生産と販売を増やし、軍需産業の利益を増やす。だがそれによって現地で何万何十万という民間人が殺され、何百万人が難民となっており、アメリカ本国でも数万の退役軍人が精神疾患になり、年間数千人が自殺している。こうした人間の殺戮と破壊を利潤獲得の根拠にする軍産複合体は、資本主義末期の腐敗の産物でしかなく、全世界で反米闘争が爆発する根拠にもなっている。
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“モリ・カケ問題を隠す言論統制”であることが、タイミングから見ても明らかですが、下の記事にある通り、菅野完氏が主張した、“国会開会日の冒頭「不信任案」提出の奇策”は、今回の凍結に何らかの関係があるのではないかと思います。確かに、野党側にこれをやられると、解散の大義名分がますます怪しくなり、あべぴょんとしては避けたいところです。
奇策には奇策で、となると、自民公明が党議拘束をかけずに投票することで、不信任案を可決して、そのことであべぴょんが議会を解散すれば、筋が通ってきます。
不信任票を投じた議員が、その後選挙戦で一致団結してあべぴょんと共に戦うのも、また、矛盾に満ちて面白いのではないでしょうか。