
Bifidobacterium adolescentis
Author: Y-tambe
【乳酸菌の機能性】
まず
乳酸菌の凄さを知ってもらうために、機能性を列挙してみました。
・整腸作用
・免疫賦活作用(免疫機能の活性化)
・病原菌やウィルスの感染予防作用
・ダイエット効果
・抗酸化作用
・抗炎症作用
・抗がん作用
・抗アレルギー作用(花粉症、アレルギー性皮膚炎など)
・血中コレステロールの低減作用
・腸管バリア機能の改善効果
・皮膚機能改善効果(乾燥性皮膚炎の改善や美肌効果)
・歯周病等の予防効果
・放射線防護効果
・デトックス効果
物凄く多いことに驚かれると思います。実際、専門家である私も「本当かな?」と思うぐらい
乳酸菌は様々な機能性を有しており、大変「みりょこてき」な菌です。ここに挙げたのは代表的なものであり、まだ、この他にも色々と報告されています。但し、人も個人個人で能力が違うように菌も株(人で言うと個人に相当)ごとに能力が違います。ですので、上記の機能性は全ての乳酸菌が有しているわけではありませんので、その点はご留意下さい。
これから乳酸菌の機能性についてピックアップして書いていきたいと思いますが、
今回は整腸作用についてです。

pixabay[CC0]
【整腸作用】
整腸作用とは何を指すのでしょうか?明確な定義があるのかは分かりませんが、この記事では「腸内菌叢のバランスを理想的な状態に整える作用」という意味で使いたいと思います。では、理想的な腸内菌叢のバランスとはどういったものなのでしょうか?
腸内菌叢は善玉菌、悪玉菌、日和見菌に便宜的に分けることができます。人に良い働きをする菌を善玉菌、悪影響を与える菌を悪玉菌、どっち付かずの善にも悪にもなるのが日和見菌です。日和見菌は少し分かりにくいかもしれませんが、「ドラ○もん」に例えると、「の○太」を主人公補正で一応善玉菌とし、「ジャイ○ン」を悪玉菌としたとき、「の○太とだけ遊んでいる時はわりと仲良くしているのに、ジャイ○ンが来た途端、ジャイ○ンと共にの○太をイジメ始めるス○夫」みたいな存在です。別の例えをすると、アメリカ様抜きだとまともに行動できるはずなのに、アメリカ様にビビって弱い者いじめを始める日本みたいな菌です(ちょっと違うか。笑)。乳酸菌やビフィズス菌が代表的な善玉菌ですが、
理想的な腸内菌叢のバランスとは善玉菌が悪玉菌より少し多い状態です。その大きな指標となるのは「快便」か否かです。
【うんこをチェックしよう!】
皆さん、毎日のお通じはいかがでしょうか?
「うんこ=汚い」というイメージから「私便秘なんだよねぇ」と平気で言う女性がいます(「私はうんこなんかしない」と暗に訴えたい?)。私は「あぁ、この子は、腸内腐敗が進んでいて毒素をいっぱい取り込んでるんだな。おならも臭くて、肌も汚いのかな。」と思ってしまいます(冗談です。でもそういう予測はできます。)。
健康において、快便であることは皆さんが考えている以上に重要です。便秘の女性はしっかり対策をして「私、快便なんだよね」と自慢する女性であってください(そんな人がいたら私はちょっと引きますが、その分ちょっと好きになります。笑)。男は健康のために、否、臭いおならを周囲に撒き散らさないように頑張って快便を目指しましょう(笑)。
まずは、
下記の項目をチェックしてみて下さい。
《チェック項目》
・便秘/下痢気味だ
・ヨーグルトや漬物などの発酵食品は嫌いだ
・野菜嫌いだ
・肉食系男子/女子だ(肉ばかり食べている)
・おならが兵器として使えるぐらい臭い
・口臭、体臭がきつい
・肌荒れがあり、よく吹き出物ができる
・アレルギー体質
これらに多く当てはまるほど、腸内腐敗が進んでいる可能性が高いと言えます。つまり、悪玉菌が増えて、善玉菌が減っている状態です。臭いおならの元は悪玉菌が出した腐敗物質ですから、おならが臭い人も要注意です。野菜や前回リストに示したような
乳酸菌を多く含む発酵食品を摂ることをお勧めします。また、
肉食は劇的に腸内腐敗をもたらしますので程々にするのが無難です。

イラストAC
うんこの状態を評価する上で、「
ブリストルスケール」というものもありますので、自分のうんこが正常かどうかの指標にしてみて下さい。次回は、整腸作用の後半として、何故快便が重要なのかを書きたいと思います。
Writer
地球に優しい方の微生物学者
主に自然科学関連の記事へのコメントと「きっと役立つ乳酸菌学 〜メリーベのために〜」という記事を寄稿しています(滞りがちでスミマセン)。大学で微生物(乳酸菌)の機能性研究を行っています。最新の知見もご紹介しながら、魅惑の菌ワールドに皆さんをお連れしたいと思います。
何故か「う○こ」担当みたいになっていますが、非常に不本意です(※)!!専門は乳酸菌ですので、汚くないスマートな記事をお届け致します。できるだけ専門用語は避け、解説をしながら分かりやすくお伝えできるように頑張ります。
※私は8種体癖です(笑)
面白い実験結果を紹介しています。 一年の中で比較的貧乏な時期と裕福な時期があるインドのサトウキビ農家に知能テストを実施したところ、貧乏な時期は裕福な時期よりも知能指数が14も低かったようです。つまり「金銭の欠乏」によって知能指数まで下がってしまうということです。ジョージ・オーウェルが「貧困の本質とは未来を握りつぶすものである」と言ったように未来に影響を与えかねないこのような状況にいかに対処すればよいのか、ブレフマン氏は何かと物議をかもす「基礎所得の保障」を提案しています。
現在、ヨーロッパではフィンランドなどでベーシック・インカムの導入試験が始まっているようですが、この動画の中では、1974年に「負の所得税」を導入したカナダのドーファンという街の事例を紹介しています。「負の所得税」とは“貧困線以下に陥った人には追加所得が支給されるという仕組み”のようです。それでどうなったかですが、“子どもたちの学校での成績は大幅に向上しました。入院する人の数は8.5%も減りました。家庭内暴力は減り、精神的な問題を訴える人も減りました。住民は仕事を辞めたりもしませんでした。仕事をする量がやや減ったのは出産したばかりの女性と学生だけでした。”とのこと。
これに似た制度がなんと日本でも実施されています。臨時福祉給付金という国の経済対策で低所得者に対して3000円(28年度)を支給するというものです。29年度は大盤振舞の15000円になりました!「今年は貧困対策の財源を5倍に増やした」とかアピールしそうな安倍政権です。お友達への利益供与を止めて、最高賃金を設定すれば、もっとまともな財源が簡単に確保できるのではないでしょうか。