注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
私たち人間の遺伝子をコントロールしているものは
(中略)
それまで単なる「居候」的存在と考えられていた人間の体内の細菌たちが、(中略)...
> 「食べ物の消化」「抗炎症物質の産生」「敵味方を見分けるための免疫システムの教育」など、人間の健康と生存に重要な機能を数多く担う存在になっている
という役割をおっていたということが次第にわかってきた、というようなことになってきていました。
この意味はつまり、「腸内(あるいは他の体内の)細菌と人間は共存している」ということへの理解が進んできていたということになるのだと思われます。
(中略)
しかし、「事態の真実」はさらに進みました。
(中略)
それは「共存」というレベルではなく、人間と細菌の立場が逆転したといっていいもので、すなわち、
「腸内細菌が、私たちの遺伝子情報をコントロールしている」
ことが判明したのです。
(中略)
「私たちは腸内の細菌に生かされている」という可能性が強くなってきたといってもいいと思います。
(中略)
何しろ、今回の英国の研究でわかったことは、腸内細菌が制御しているのは、私たちのゲノム、つまりすべての遺伝情報なのです。これは「生体としての私たちのすべての部分を腸内の細菌が牛耳っている」可能性が高いということになります。
(中略)
英国バブラハム研究所 ニュースリリース 2018/01/09
良い細菌が遺伝子をコントロールするメカニズム
英国ケンブリッジ近郊にあるバブラハム研究所(Babraham Institute)の科学者たちは、ブラジルとイタリアの研究者たちと協力し、腸内の優れた細菌が細胞内の遺伝子を制御しているメカニズムを発見した。
ネイチャーに発表されたこの研究は、腸内細菌からの化学的メッセージがヒトゲノム全体の重要な化学マーカーの位置を変える可能性があることを示している。
このように化学的メッセージが腸内細菌から伝わることで、細菌は感染症と戦い、また、ガンを予防するのに役立っていると見られる。
パトリック・ヴァーガ・ウェイス(Patrick Varga-Weisz)博士が率いるこの研究は、果物や野菜の消化により腸内の細菌によって産生される化学物質が、腸内層の細胞内の遺伝子にどのように影響を与えるかを示している。
これらの分子は、短鎖脂肪酸と呼ばれ、細菌から私たち自身の細胞に移動し、そして、細胞内で遺伝子活動を変化させ、最終的に細胞の働きに影響するプロセスを引き起こす可能性がある。
(中略)
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こうなると、私たちは“腸内の細菌に生かされている”というか、支配されている感が強くなります。そういえば、大腸菌は不老不死だったはず。
これからは、腸内に向かって手を合わさなければならないでしょう。その腸内細菌様を抗生物質で殺すなどというのは、論外で、In Deepさんは、“腸内細菌が死滅したり消滅した時には、人間は健康に対しての防御を失う”としていますが、全く同感です。
なんでも、最近の空気清浄機は,空気まで除菌する機能が付いているものがあるとのことです。人間の浅はかな知恵で細菌と戦っても、勝ち目があるはずがない。私たちは、心を入れ替えて、腸内細菌たちと和睦すべきでしょう。
まずは、殉教した彼らを決して嫌わず、汚いと思わず、感謝して水に流すところから始めよう。