(前略)
「
有機農法」と対極にあるのは、農薬を使用し、化成肥料を使用する「
慣行農法」です。
(中略)
対して
「有機農法」は、牛・豚・鳥などの糞を発酵させた動物性の堆肥を使用し、それを微生物が分解していくことではじめて植物が吸収できる形になるもの。
(中略)
さて、ここからが本題です。
自然農法、自然農、自然栽培と、「
自然」がつくものと「
有機」は何が違うのでしょうか。
(中略)
動物性の堆肥を入れる有機農法に対して「自然」がつく3つは堆肥を入れないところが大きく違う点です。
(中略)
「
自然農法」といえば、福岡正信さん(→
Wiki)。著書「ワラ一本の革命」で有名な仙人のような方で、この方が「
自然農法」という言葉を使ったので、
「自然農法=福岡正信さんの提唱した農法」ということになります。
肥料は入れないし耕さない。どろだんごにタネを混ぜて土の上に置いておくだけ。
(中略)
そのあと、川口由一さん(→Wiki)という方が「自然農」という言葉を使い、もう少し体系的な農法を提唱します。やはり耕しません。草は抜いても伏せていく。その草が堆積されていき、長い年月をかけてゆっくりゆっくり微生物に分解されていつか肥料になる。
(中略)
さて、最後に残ったのは「
自然栽培」です。
(中略)
自然農法は福岡正信さん、自然農は川口由一さんと提唱者が明確に存在していましたが、
自然栽培は師匠のような人はいませんし
明確な定義もありません。
でも、「自然栽培」を実践する様々な方によって語られていること
に共通するのは「耕す」という部分。
(中略)
改めてそれぞれの農法を、人と自然の関係で説明するとこんな感じです。
(以下略)
21:20あたりから農水省内部のことが語られます。そう言えば、以前、鈴木宣弘教授もここで経産省の農水潰しを語っておられました。「農水省は国土を守るとか国を守るとか特別な機能があるなどというバカな考えはやめて、巨大企業の利益になるかどうかで考えろという政権の力が強くなって、官邸から農水省は弾き飛ばされて、農水省は経産省の一部にする、という案が今でも実際に動いているんですけど(14:45〜)。」
農水省といつも戦ってきたのが経産省。安倍政権になって乗り込んできた奥原正明農水事務次官が「私は農水省を潰すためにやってきた。農水は経産省の一農水局で良い」と言い放ち、EUとの酪農交渉などないがしろにしました。畜産部長や課長が農政を守るために直接、当時の菅官房長官に直談判しました。すると菅官房長官は「お前さんたちが辞めればいいじゃないか」と一言。これが官邸主導です。しかも官邸の参事官には多国籍企業の人間が多く入っていたと。農水省で本当に心ある、農業のことを考え、食の安全を考える人たちもいるけれども、表立って何も言えない状況になっているそうです。「私たちが外から、その心ある官僚を応援することはできるのでしょうか」と堤氏が問うと、「まず、学校給食を有機にしてしまいましょう。」との答えでした。文科省とタッグを組んで、まずそこから攻めてゆく突破口を示されました。
日本の農業を変え得るのは売国奴政府ではなく、地域からの私たちの声でした。