注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

稲田大臣が陸上自衛隊に日報が存在していることを知ったのは2月13日である可能性が高い。それでは、自衛隊の最高指揮官である安倍首相はこの事実をいつ知ったのだろう。
(中略)
はたして、安倍首相は本当に、陸上自衛隊に日報が保管されている事実を最後まで知らなかったのだろうか。本当に知らなかったとしたら、「文民統制」を担う自衛隊の最高指揮官としてふさわしくないと言わざるを得ない。しかし、知っていたとしたら、安倍首相自身が隠蔽に関与していたことになる。
もしフジテレビが入手した「メモ」にある通り、稲田大臣が2月の段階で陸上自衛隊に日報が存在する事実を知っていたならば、当然、安倍首相にも報告していただろう。
これはあまり知られていないことだが、安倍首相が衆議院の本会議で、陸上自衛隊が日報を廃棄したことを肯定するような答弁をする直前まで、陸上自衛隊は情報公開への対応が不適切であったことを認めて、日報を保管していることを公表しようとしていた。しかし、誰かがそれを止めた。そして、その結果、安倍首相は国会で事実に基づかない答弁をしたのである。
(以下略)
(中略)
小西氏は国会で、陸上自衛隊のイラク派遣日報問題を追及。「安倍内閣は総辞職すべきだ」などと発言していた。(共同)
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今やこの日報問題になくてはならない布施祐仁氏の検証によると、防衛省、自衛隊の最高幹部は全員、2017年1月時点では陸上自衛隊に日報があることを知っていました。ところが、安倍首相は2017年7月24日の国会で「報告を受けていない」と答弁したことから、安倍首相が日報の存在を知ったのはその後だったという時系列になります。つまり最高指揮官が報告を受けたのは、部下が事実を知ってから半年も後だったんかい。
本当に安倍首相が知らされていなかったとしたら、シビリアンコントロール(文民統制)が機能していない、知っていたなら首相自身が隠蔽に関与したことになり、いずれにしても、あべぴょん自衛隊のトップとしてふさわしくないという結論になります。
このような状況の中、17日、現職の幹部自衛官が国会議員の小西氏に対し、警察が呼ばれるほどの罵声を浴びせたという事件が起きました。武力を持つ者のこのような言動は、つい「軍部の暴走」という言葉を思い出してしまいます。布施氏の「民主主義国家としての骨組みが壊れて」という懸念を深刻に受け止め、国民の一人として、この件の行方を見極めたいと思います。