薔薇が象徴的に描かれた薔薇十字文書『至高善』の絵。上の文字は「薔薇は蜜を蜂に与える」と訳すことができる。
卍の紋章はどこから? 〜大本教=世界紅卍字会?
1920年頃(大正8年)の同時期に、
卍をその印とする地上世界に大きな影響を与える組織が2つ、東洋と西洋に設立されます。
1922年に中国で設立された世界紅卍字会と、1920年にドイツで設立されたナチスです。
世界紅卍字会の紋章
ハーケンクロイツ
世界紅卍字会とナチス、この2つの組織それぞれの設立に深く関与したのが上田サンカ、つまり
緑龍会です。
2018/05/21の竹下さんの引用記事の中には、
緑龍会とは、日本皇室始祖鳥の一派である。
その下に大本教=紅卍会がある。
ハーゲンクロイツ鍵十字は紅卍会から来ている。
という部分があります。この記事の内容によると次のようになります。
①大本教=世界紅卍字会、両者は共に緑龍会に所属していた。
②ナチスのハーケンクロイツは紅卍会の紅卍から来ている。
①については、前回見た落合氏の「大本教が大正時代には中華民国に実質支部の紅卍会を創設」、そしてウィキペディアの
「堀川辰吉郎」記事の中にある辰吉郎が「奉天の世界紅卍字会の会長に(就任)」という部分にピタリと符合します。
しかしこの記事での内容は、一般的に認識させられている事実とは相当の相違があります。一般的認識とは?
ウィキペディアの
「世界紅卍字会」記事には、世界紅卍字会は1922年に道教系の宗教団体「道院」に付随する修養慈善団体として設立、その「道院」は1916〜17年に下ろされた神託がその起源だとあります。そして公的には世界紅卍字会が大本教と提携するのは1923年(大正12年)以降からです。
一般的認識のこの通りならば、先ず“②ナチスのハーケンクロイツは紅卍字会の紅卍から来ている。”とは
齟齬が生じます。設立はナチスが1920年、紅卍会は1922年とナチスのほうが早いので、ナチスのハーケンクロイツが紅卍から来ているというのは成立しません。
そして大本教の世界紅卍字会と提携については大本教信徒連合会のHPの「
あらゆる障壁を超越して」との題の中で次のようにあります。
大正12年(1923年)の秋、関東大震災の救済活動のため、中国から道院(どういん)・紅卍字会(こうまんじかい)の人たちが(中略)...フーチ(複数人で行なう一種の自動書記)による神示で、日本に道院と合同すべき宗教団体があると教えられ、綾部を訪れました。ここに大本と道院は相提携することになったのです。王仁三郎もフーチにより「尋仁」(じんじん)という道院名をもらっています。
これが一般的認識となるはずですが、こうであると世界紅卍字会と大本教はそれぞれ別々の独立組織であったが、世界紅卍字会のフーチで大本教が提携先に選ばれ、また王仁三郎も世界紅卍字会から道院名をもらっているとなっています。
この説明では明らかに大本教と世界紅卍字会の関係は、世界紅卍字会が“主”で大本教が“従”の関係となりそうです。
しかしそうであれば、堀川辰吉郎が「奉天の世界紅卍字会の会長に」推されて就任したことの説明がつきません。世界紅卍字会の設立と大本教との関係はウィキペディア記事のような一般的に認識させられているようなものと実態は相当異なるでしょう。
そしてこの問題を解くキーが○十字なのです。
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今回は、これらの知識を基に「仏教の禅定階梯」を図示しました。阿含経では、禅定(瞑想)には9つの段階を数え、「九次第定」(九つの禅定の段階)としています。色界の禅定が4段階(初禅、第二禅、第三禅、第四禅)、無色界の禅定が4段階(空無辺処、 識無辺処、無所有処、非想非非想処)、それに滅尽定(めつじんじょう)を加えて9つの段階です。
「色界」の禅定の前に「欲界」の禅定もあります。図をご覧になると、「欲界」の禅定は物質界の3.3次元以下のもの。「色界」の禅定は3.4次元と3.5次元の低層(第5~7亜界)、「無色界」の禅定は3.5次元の高層(上位メンタル界)のアンタカラーナ(内的心理器官)の意思、我執、理智、心素に関係するものだということが分かると思います。心素(チッタ)を超えた領域が「滅尽定」です。
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