(前略)
Gilbert Doctorow
October 9, 2017, Information Clearing House
時々、クレムリンは、Dmitry Kiselyov の日曜夜 ウィークリー総括ニュース
TV(国営 Rossiya-1)を利用して、ワシントンに対する、外交なしの、ズバリとした
公的警告を突きつけることがある。
(中略)
最後の非難が、いま再び、キセリョフの昨日の
番組に現れた。(中略)… アメリカは密かにテロリストを助けている:――
武器を支給し、動きやすくしてやり、
敵の攻撃を逃れさせ、空中偵察の情報を与え、
シリア政府軍が活動している場所の地図、ロシア分遣隊の場所さえ教えている。
事態は、イスラム国の軍事能力でなく、シリアをテロリストから解放するのを妨害する、アメリカの援助の問題になってしまった。
これは彼自身の考えでなく、ロシア防衛省の公的な立場で、今週、Igor Konashenkov 報道官から伝えられた。
キセリョフは続けて言った:――
アメリカはすべてを否定している。しかしロシア連邦防衛省は、彼らの言葉を信ぜず、事実に依拠して行動する。
先週も、パルミラとデルエゾルを結ぶ道路の一部が、狂信的軍団に占領された。
これは、デルエゾルから、シリアのテロ残党軍と戦うシリア軍を送るための、動脈だった。事実上これは背後攻撃だ。
これはアメリカによって計画され、可能にされたものだ。
これと並行して、
9月 28 日には、約 300 名のテロリストの大集団が、ヨルダンとの国境 Et Tanf の米軍基地領域から出動している。この領域には、何万という避難民がいるのだ。
キセリョフによれば、
アメリカは、避難民キャンプを切り離し、
国連や他の人道救援隊を入れず、彼らが支援している
イスラム国が、このキャンプを隠れ家、人間の盾として使えるようにしているのだ。
次に
コナシェンコフ報道官からの、直接の警告が伝えられた:――もしアメリカ軍が、彼らの援助するテロリスト遊撃隊によるこうした攻撃を、“予期できないランダムな出来事”だと言うのなら、
シリアのロシア武装隊は、シリア支配地域に向けられた、
すべてのこのような“ランダムな出来事”を、完全に破壊する用意がある。
キセリョフは、
どうしてこういうことが起こるのか、トランプがこれを決めたのだろうか、と問うた。
この質問は修辞疑問だ。トランプは関係ない。これは“驚くべき”ことかもしれないが、
トランプはそこには加わっていないと思われる。それよりも、彼がずさんな管理と呼ぶものが原因で、
軍隊が政治的コントロールから暴走し、シリアという領域で、“彼らは全く勝手にうろつき回り”、
テロリスト集団と“いちゃついている”ということであろう。
(中略)
コナシェンコフは、シリアのヨルダン国境に近い米支配下領域を、長さ 100 キロの“ブラックホール”に例えた。このブラックホールから、嗅ぎタバコ入れから逃げ出す悪魔のように、テロリストたちが、シリア軍と平和な市民たちを攻撃しに現れてくる。
(中略)
モスクワ・エネルギー・フォーラムでの、質問に答えるプーチンの様子が、我々に見せつけられる。
プーチンはこう言っている:――
結局、我々すべて[おそらくアメリカも含めて]は、
シリアとこの領域を、テロリストから確保することに共通の利害をもっていて、それが共同活動のために、我々を結合させるでしょう。
しかし一方において、我々は、過去一週間のロシア空軍の、シリアにおける活動の結果のビデオを見せてもらうことになる。
そこに含まれているのは、シリアを基地とするロシア機の 400 回以上の出撃と、SU134機 と 135機がロシア領から到着する様子であり、これらは、1 ダースかそれ以上のテロリストのリーダーをと、50 名の兵員を殺してから帰ったものだった。
ロシアの空爆は、テロリストの 1,000 トンにもなる武器の、地下の隠し場を破壊した。また、地中海の潜水艦から発射された Karibr 巡航ミサイルによる攻撃は、イスラム国の指令 施設や車両、また武器の貯えを破壊した。これによって、シリア軍が進軍して Meyadin の 町を解放することが可能になった。
点と点はまだ全部つながっていない。しかし
ロシアの脅威は明らかで、彼ら
は空軍力を用いて、ヨルダン国境付近の地上米軍を含む、彼らの完全勝利の邪魔をする
すべての戦力を、殲滅しようとしている。
昨夜の同じニュース総括には、また、直接的ではないが、シリアでの来たる
ロシアの勝利に関係する、別の部分が含まれていた。これ
はサウジアラビア国王が、この週に、90年以上 のロシアとの外交関係で、国家として
初めてのロシア訪問を行ったことである。これは単純な出来事ではない。
Salman bin Abdulaziz Al Saud には、
ビジネス・リーダーや大臣や長老軍人を含めて、随行員が 1,000 人いた。彼らは、好みのカーペットや他の生活必需品を含めて、100トンのカバンを持参したと言われる。
この訪問のすべてのあり様は絶対必要な物だった――両国の産業計画への数十億ドルの合同投資のための、契約の署名や親書、ロシアの液化天然ガスのサウジによる買い付けの可能性、最新のロシアの S‐400 対空防衛システムを含む、数十億ドルの軍事装備の獲得、等々。
プーチンは、これも先週行われたモスクワ・エネルギー・フォーラムの司会者に、
何も永遠なものはない、アメリカのサウジとの絆でさえそうだ、と言った。
キセリョフは、この訪問を、この地域全般におけるロシア外交のコンテクストの中に置いた。彼によれば、
プーチンは、近東の平和的調和を求める政策を追求しており、これはこの地域のすべての国の利益のバランスを考えるもので、割に合う政策だと言った。
ロシアは現在、世界で唯一の、サウジ、イラン、イスラエル、トルコ、そしてもちろんシリアと、良好な関係をもつ国である。
放映のどちらの部分からも、
アメリカの支配は崩壊しつつあるとわかるであろう。
彼らの働きで悪が駆逐され、世界が良い方向に変わろうとしています。
うらやましいなあ、蚊帳の外の日本はいつ、仲間にはいれるのだろう?