アイルランドの研究チームのおもしろい実験
なりたくない病気はいろいろあれど、アルツハイマーにはなりたくないなあ。
とっくに脳がしぼんでるくせに、よおゆうわ。
ひどいなあ! くろちゃんだって、「この頃、物忘れがひどい」って嘆いてるくせに。
そうなんよ! たぶん、プリンターのインク切れだと思う。
?
今起こったことが、脳みそにプリントされたはずなのに、あれ、何も書かれてない、白紙だ、なんだっけ?・・みたいな?
なるほどねえ、脳じゃ、カセット交換てワケにいかないからなあ。
そうなのよ。今あるインクで、あとどのくらい持ちこたえるか、わからんわ。
アルツハイマーも、インク切れなんだろうか?
おそらく、プリンターそのものが故障してるんだろう。いや待てよ、プリンターだけじゃない、パソコンもやられてる可能性が大だ。
もう、全部、買い換えるしかないね。
だが、体はまだ生きてるぞ。
じゃあ、いったいどうすればいいんだろう?
プリンターもパソコンも壊れちまってからじゃ遅い。そうなる前に何とか手を打たねば。
だから、どうすればいいの?
実は、
アイルランドの研究チームが、おもしろい実験をしたのよ。アルツハイマー患者69人と、認知症じゃない64人から、ウンコと血液を採取した。次に、7日間抗生物質漬けにして腸内細菌を全滅させた若いラットに、アルツハイマー患者とそうでない人のウンコ汁を3日間飲ませた。(
NEWSWEEK)
オエ〜ッ! ウンコ汁を飲まされたラット、かわいそう!
ウンコ汁を飲まされたあげく、解剖されたラット君、次はもっと幸せな人生を歩んでくれ、ナムアミダー・・ところで、
飲ませて10日後、ラットの健康診断や記憶テストを行ったところ、アルツハイマー患者のウンコ汁、いや、腸内細菌を飲ませたラットには、記憶力の著しい低下が見られた。(
NEWSWEEK)
え?!ラットにアルツハイマーがうつった?
もっと言うと、
重症アルツハイマー患者のウンコ汁を飲まされたラットほど、記憶障害が重かった。特にヤられたのは記憶と関係のある「海馬」で、神経細胞の新生や成長が減っていた。「つまり、患者の糞便移植によって、健康なラットにアルツハイマー病の症状が『伝染する』ことが示唆されました。」(
NEWSWEEK)
ウわー! アルツハイマーは伝染病だったんか〜!?
いったい、
アルツハイマー患者の腸内細菌の何が、ラットをアルツハイマーにしたのか?と言うことで、患者の腸内細菌を分析したところ、クロストリジウム属やコプロコッカス属の細菌が大幅に減っていることがわかった。こいつらは、「酪酸(らくさん)」を産生する菌だ。
らくさん?
酪酸は、腸内細菌の代謝産物で、腸内の掃除や、腸内壁の修復作業を行っている。
腸内のメンテナンスを担当してるんだね。
一方、アルツハイマー患者の腸内細菌には、パーキンソン病など難病の発症に関係あるデスルフォビブリオ属の細菌が増えていた。酪酸が不足して、不潔でボロボロになった腸壁に、デスルフォビブリオ属の毒素が侵入して、血管を通って脳に行ったと推測される。(
NEWSWEEK)
デスルフォビブリオ属の細菌
アルツハイマー患者のウンコ、めっちゃ強力やねえ。
これじゃ、とてもお出かけできそうにない。
そこで、ひらめいたのが・・
まのじ編集長の「銅線グルグル巻きの術」(勝手に命名)。
「あれを実験するチャンスだー」とばかりにやってみると、驚きの結果が!